彼らの流儀 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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感想 : 77
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101235127

感想・レビュー・書評

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  • 沢木耕太郎さんの本は素敵な本ばっかり(●^o^●)

    <ぐるっとひとまわり>
    タイミングが重なって人生って造られていくんだろうな。自分の心の声に素直でいたら、グッドタイミングがグッドタイミングをよんで、人生は素敵なハーモニーを奏でると思う。

    <ラルフ・ローレンの靴下>
    自分と真摯に向き合って、自分の感覚に、ときに大胆に、ときに繊細に、考え、行動しよう。
    そして、プレゼントを人に渡すときは、そのブランドのコンセプトとか、創始者の思い入れとかの背景を知った上で渡そう。きっとその想いは渡す人に伝わると思うし、その方がお洒落でしょ?

    <ホットライン>
    ホットラインを読んでマザーテレサの言葉を思い出した。「人がもっともつらいと感じるのは誰にも必要とされていないと感じてしまうこと。」"ホットライン"はうまくいかしたらビジネスになりそう。。。

    東京タワーのてっぺんの電球は社員が年に一回替えてるなんて初めて知ったし、あの電球替えてる人がいるなんてこと、考えたこともなかったな。

    「先進国から機械などを援助してもそれらは1,2年もすると、打ち捨てられてしまう。それは故障しても修理する部品も、部品を買うお金もないから。そういった土地には、金ではなく人、物ではなく技術が必要。その技術も、その土地にあるものを利用し、その土地の人が習得できるものでなくてはならない。」

  • いつ、どこから読んでもスッと入っていける上質のコラム集。読後が爽やか。だれでも「日常」のなかにいろんなヒントがあるような…。

  • 沢木耕太郎の作品は幾らか読んできた。
    確かにこれは他とは違う作品のように感じる。
    コラムでもエッセイでも、ノンフィクションでも小説でもなく、

  • コーヒーを飲みながら、、、
    読みかけだった『彼らの流儀』を最後まで読みました。

    読み始めたときに感じたのは、十数年前に読んだ"ボブ・グリーン"のコラムの雰囲気や匂い。

    でも、少し違うんですよねぇ。

    著者があとがきで述べている
    「コラムでもエッセイでも、ノンフィクションでも小説でもないんだけれども、それら全てを漂わせる作品」
    という言葉が、この作品を説明するには相応しい表現なんでしょうね。

    そんな33の物語に登場する有名無名の人達が、とてもいきいきと描かれていて、輝いているんですよねぇ。

    なんだか、とても良い刺激になりました。

    "沢木耕太郎"によると
    「発光体は外部にあり、書き手はその光を感知するにすぎない」
    とのことですが、、、
    その輝く部分を取材を通じて探しだし、そして輝きを失うことなく文字で表現することのできる力量には、ただ感心するばかりです。

    何年かあとに、もう一度、読み返してみたい本です。

  • 33編の色々な人に焦点を当てたエッセイというかコラムというか。語り口は様々だけど、どれも読みやすくて読後感が良い。

  • 33のショートコラムが人間模様を織り成す。沢木氏は『凍』に代表される人間の内面に迫るルポやコラムを得意とするが、本書は偶然の出来事やふっとした感情の揺れ動きを巧みに描き出している。『彼らの流儀』という題名の如し人それぞれにドラマがある。

    いずれのコラムも味わい深く読後に漂う雰囲気も心地良い。

  • とても読みやすい一冊。短篇集というか、コラムのような短い作品で人生のいろんな場面を切り取っていて、登場人物に似通った部分が少ないことがその読みやすさの理由かもしれない。僕は僕の人生から見える景色で楽しんでいて、それは他の人もそうなんだろう。お互いにその中で見えていない部分があること、そこに、例えば旅行中に交流する人たちとのおもしろさってあるんだろうなと、読みながらそんなことを思いました。機会があれば他の作品も読んでみたいと思わせてくれた一冊でした。

  • 再読する

  • 20年以上前の本とは思えない。沢木耕太郎さん好きだけど、中でもかなりいい感じのコラム集だった。一つ一つが数ページしかないのに、いちいちしっとり。テロルとか深夜とかの話が時々出てくるので、筆者の初期作品を幾つか読んだ後に読むと、より面白いと思う。

  • 著名人から普通の人まで、すべての人々の人生を自然に描いたコラム集。著者の絶妙な文体で、何気ない生き方が、平等に瑞々しく輝いて見える。

著者プロフィール

1947年東京生まれ。横浜国立大学卒業。73年『若き実力者たち』で、ルポライターとしてデビュー。79年『テロルの決算』で「大宅壮一ノンフィクション賞」、82年『一瞬の夏』で「新田次郎文学賞」、85年『バーボン・ストリート』で「講談社エッセイ賞」を受賞する。86年から刊行する『深夜特急』3部作では、93年に「JTB紀行文学賞」を受賞する。2000年、初の書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し、06年『凍』で「講談社ノンフィクション賞」、14年『キャパの十字架』で「司馬遼太郎賞」、23年『天路の旅人』で「読売文学賞」を受賞する。

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