フィッシュストーリー (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101250243

感想・レビュー・書評

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  • 友人に小説を読むことの楽しさを力説され、久々に小説を読むことにした。
    書店に行き、ふと「伊坂幸太郎作品って読んだことないな」と思い、ページ数の短い短編集を買った。「ページの長さのせいで小説を嫌いになったら本末転倒だよな」もう一人の自分が何かを正当化するー

    読み終わりは分類しやすい感情に浸れるわけではないが、読書にブランクのある自分にとって読みやすくて単純に面白かった。
    調べてみると、うち二作は映画化されているらしい。YouTubeで予告を見ると、どちらも「泣ける作品」に分類されていて、作品をそこまで深く汲み取れていなかった自分が悔しくなった。

  • 表題作の『フィッシュストーリー』がまあまあだったので、今回はこんなもんかな?と思いつつ次の『ポテチ』を読んだらこれがとても良かった。
    ポテトチップスの味を間違えて食べた時に今村が何故泣いたのかがわかった時はグッときた。最後に尾崎が結果を出すところもベタだけど、これで何もかも救われたなあと感動した。伊坂幸太郎の熱い部分がギュッと詰まった良い話だったよ。

  • 「『動物園に行こう。休日をライオンと』」
    「「キリンに乗って、そっち行くよ」」

  • 短編集は初めてでしたが、こんなに少ないページでここまでのストーリーを見れるのかとお得な気分になりました。
    タイトルの作品に負けじと、他の3作も楽しめました。

  • 長らく積読していた久々の伊坂さんの作品です。
    ①動物のエンジン
    ②サクリファイス
    ③フィッシュストーリー
    ④ポテチ
    という短編4作品で構成されています。
    ②と④には共通の人物で空き巣兼探偵の黒沢さんが登場し微妙に繋がっています。他2作は全く関連性はないと思われます。ただ伊坂さんが仙台在住ということもあり舞台は全て東北地方で宮城県周辺かと思われます。
    〇動物のエンジン は元動物園職員のお話。
    なぜ彼がマンション建設反対の抗議活動に参加するのかを2人の男たちが推理していくというもの。
    個人的にはこの作品が1番自分には刺さらなかったです笑
    〇サクリファイス
    古い風習の犠が今でも残る東北の県境にある村に、人探しに来た本職が空き巣で副業が探偵という黒沢。
    この黒沢さんが主人公の作品、深い洞窟を岩壁で塞いでそこに犠を拘束する儀式に、自分の探し人が閉じ込められているのではないかという結論に達した黒沢さん。
    犠は村長があるルールで決めるとい習わしから村長、またこの村長の幼馴染で嫌煙の仲である男にたどり着くのだが、そもそもがこの犠という儀式、村の財政を救う為に行われていた事、また犬猿の仲とされた幼馴染の男も実は仕組まれた仲であったというもの。
    〇フィッシュストーリー
    この本の本題にもなっている作品。
    売れないバンドの最後に出したアルバムの最後の曲。
    その曲の途中にある長い無音の部分が出来た訳。
    その無音部があったからこそ聞こえたもの。
    そこから時が経ち、また時を遡り、という時空の旅を繰り返す。
    世界はこの曲に救われることになるという物語。
    〇ポテチ
    空き巣の黒沢さんの弟子の今村さん、その同棲相手の大西さんが主人公。
    個人的にはこの作品が1番好みでした。
    本当に昔あった赤ちゃんの取り違え。
    同じ村で同じ日に同じ病院で生まれた2人、方や空き巣の今村、もう1人はプロ野球選手の尾崎さん。
    今村という人物のような素直で真っすぐな姿勢に最後泣けてしまいました汗

  • ファンには申し訳ないが、面白さが分からない。言い回しが頓痴気でストーリーは特に奇を衒う訳でもなく、どれもさらっと終わってしまう。

  • なぜか読んでなかった伊坂先生作品。新潮文庫さん繋がりにニヤッとしてしまう。安定のユーモラスな心地よい筆の流れです。

  • 泣いた!泣きましたポテチ。
    そーか、そーだったんだ。
    塩味とコンソメはそーいう意味だったのか。
    書き下ろしのこんな短編に色んなことがぎゅっと詰まっていて本当にすごい。
    黒澤さんのこれまでの(これからの)エピソードもチラホラ見え隠れしててそれも楽しい。

    そのほかの短編も、えー!そーゆー終わり方?!なのに何も違和感がない。

    かっこいい人がたくさん出てきた本でした。

  • 伊坂幸太郎作品には気の良い悪人が不可欠

  • 大きなストーリーに至るまでのストーリーのおかげでかゆいところに手が届くようで読み終わった後にはスッキリした気持ちになった。 伏線の貼り方が天才の域を越えすぎている。

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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