西の魔女が死んだ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101253329

感想・レビュー・書評

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  • 里帰り中で再読が沢山(笑)
    中学生の頃、タイトルで敬遠してしまっていたのですが、課題図書になって読んで大好きになった一冊。

    今読むと、主人公以外の登場人物の気持ちが少しだけ分かるような気がします。

    「大好き!」「アイ・ノウ」は、中学生のとき一緒に読んで以来、私と母の合言葉なのですが、改めて素敵だと思えてこれから産まれてくる子どもにも伝えたいな、と思っています(*^^*)

  • 黒澤文庫でたまたま私の席に置いてあった本。
    前から読んでみたいなぁとは思いつつも後回しにしてたから読めて良かった。
    相変わらず私の想像力が乏しいみたいでなかなか本の世界に入り込めなかったけど、おばあちゃん家ってやっぱり良いよなぁと思った。
    私が小さい時、御屋敷のような二階建と屋根裏部屋があって大きなお庭のあるおばあちゃん家。
    もう何十年も行ってないなぁ,,,。
    会える時に会って、話したい事話さないとな。って思わせてくれた本。

  • おばあちゃんの暮しは、自然と動物を大事にしながらやさしく生きること。
    やり遂げること。自分で決めること。大事に生きること。自然のささやきに耳を傾けること。
    木苺をバケツにいっぱい採ってきてジャムにするところなんて、うちのくらしに似ている。娘はいきいきとしてるし、そんな姿を見る親も幸せになる。自然いっぱいの中で育ってくれただろうか。いつかそう思ってくれるときがくるだろうか。そう、いつかダシュツに成功したときに。
    共感できるところがたくさんあるお話でした。
    あとがきが、とてもいいです。

    (後日談)
    映画を観ました。
    う~ん、今一つかなぁ。本のほうが数段感じるものがあったかも。

  • 梨木香歩さんのデビュー作であり、第44回小学館文学賞受賞作品。

    主人公のまいが不登校になってしまった中学1年生の時、その年の夏の1ヶ月をおばあちゃんのもとで過ごすことになります。

    そこでまいは「魔女」になるための修行をすることになりますが、魔法などのファンタジーではなく、規則正しい生活と、何でも自分で決めることを学びます。
    まいはおばあちゃんとの生活で、植物の名前を覚えたり、野イチゴを摘んでジャムにしたり、鶏の卵を取ってきたりと、自然になじんだ生活をしていくようになります。
    最後、おばあちゃんが亡くなってからのラストはとても感動的でした。

    綺麗な純文学というか、スピリチュアルな感じも自分に合わず途中読まなくなってしまいましたが、最後まで読んで良かったです。


  • アイ・ノウ、魔女が言った四文字の言葉が聞こえてきそうだった。イギリス人のまいの祖母はあふれんばかりの愛情をまいにそそぐ。魔女修行とは、基本的な生活をきちんとすること。そして、なんでも自分で決めて、自分で決めたことをやり遂げること。わたしには・・ちょっと耳が痛いが。これを若いときに読んでいたら自分少しはかわってたかな(子育てもっと違ってたかな)。

  • 面白くてどんどん読み進め、一日で読み終わってしまいました!私も魔女授業をしてみたくなりました!

  • 祖母と主人公の女子中学生まいの1夏の交流。

    繊細な描写が、思春期の女の子の状況をよく表している。

    学校での居場所、家の居心地の悪い中、祖母(西の魔女)の家で過ごす中で、自分を取り戻していく主人公。

    中学生にとっての学校は世界の全ての場所。
    単一な価値観の中で居場所がなくなると、世界が終わるような気になるが。
    イギリス人の祖母の話は、中学生の狭い世界の価値観とは違い、まいは、いろいろな気づきを得られるのだと思う。
    そして自然にに接することで、森の中に自分の落ち着ける場所を得る。

    「生きにくいタイプの子」で、不器用に学校にフィットできない主人公が、祖母の昔話のような超能力をつけたいと思う。
    祖母から「おばあちゃんの言う精神力ていうのは、正しい方向をきちんとキャッチするアンテナをしっかりと立てて、身体と心がそれをしっかり受け止めるっていう感じですね」と応える。

    色々なノイズから、自分の本当を身に受けるということが、魂を解き放つということの断片が、書かれた小説。

  • おばあちゃんと孫の話。
    どこか絵本を読んでいるような感覚だった。

    心に傷を負った少女は祖母の家で暮らし始める。
    田舎で暮らす中で、魔女なおばあちゃんと自然に囲まれた生き生きとした生活のリズムを体感する。

    少女はある日、家族と暮らす為に祖母の家を離れる。
    2年後、祖母のが亡くなった。

    おばあちゃんは少女に大切なものを教え、残した。孫の為に死を前向きなものとして変容させた。
    大好きなおばあちゃんは不思議な力を持った魔女でした。おしまい。

  • 自然の描写がとても美しくて、情景が目に浮かぶようでした。思春期の頃に読んでたら、きっと今とは違う感想を持ったんだろうな。また時間が経ったら読み返してみたいです。

  • 1994年 日本児童文学者協会新人賞 他2賞受賞

    心が少し疲れて不登校となった中学生"まい"。彼女が、西の魔女と呼ぶおばあちゃんと過ごす初夏のひととき。西の魔女は、まいに自分で生きていく術を魔女修行と称して、自然の中でサポートする。家族ファンタジー。
    優しさと、少しの厳しさ。できれば、中学生ぐらいまでに読んでいただきたいですね。

    私も、そのうち魔女となり、役目を終えた後には、自分のタマシイは自分でダッシュツできるようになりたいです。


    「きょう、ママンが死んだ。」のカミュ『異邦人』と冒頭3行位は、リスペクト?文脈も似てる?と思うんだけど。全然、作中触れてこなくて、うーむ違うのか。

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著者プロフィール

1959年生まれ。小説作品に『西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集』『丹生都比売 梨木香歩作品集』『裏庭』『沼地のある森を抜けて』『家守綺譚』『冬虫夏草』『ピスタチオ』『海うそ』『f植物園の巣穴』『椿宿の辺りに』など。エッセイに『春になったら莓を摘みに』『水辺にて』『エストニア紀行』『鳥と雲と薬草袋』『やがて満ちてくる光の』など。他に『岸辺のヤービ』『ヤービの深い秋』がある。

「2020年 『風と双眼鏡、膝掛け毛布』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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