くさいものにフタをしない (新潮文庫 こ 37-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101259420

感想・レビュー・書評

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  • 食と文化を交え、“匂い”に関する事が面白く書かれていた。発酵食品(納豆、漬物、くさや、味噌、醤油、鰹節など)、薬味(わさび、辛子、山椒など)、などグルメ満載で読みやすい。久々にくさやを食べてみようかな?

  • 「くさいものにフタをしない」4

    著者 小泉武夫
    出版 新潮社

    p114より引用
    “しかし、急須で丁寧にいれた茶を、
    白磁の茶碗にそそぐときの鮮やかな色合いと香りは、
    たとえようのない美しさだ。”

    発酵学者である著者による、
    においに関する事柄をまとめた一冊。
    著者の専門である発酵についてから匂いの有効利用まで、
    いつもより真面目な文体で書かれています。

    上記の引用は、
    お茶に関する項の中の一文。
    本当に良いものを味わおうと思うなら、
    それなりに手間を掛けなければいけないようです。
    緑茶を急須で入れる時の難点は、
    茶殻の後始末にあるように思います。
    茶殻が出るのは当たり前なのですが、
    やはり飲む側としては飲む時に捨てる者が出ない方が楽です。
    抹茶飲料などは数多く出回っていますが、
    インスタント緑茶が早く市場に出てくれば、
    もっと緑茶も普及するように思うのは私だけでしょうか。
    ペットボトルで随分普及しているじゃないか、
    と思われるかも知れませんが、
    ペットボトル茶は自分で濃度を調節できないのが難点。
    コップにスプーンで入れてお湯を入れるだけで飲める、
    そんなインスタント緑茶の登場を心待ちにしています。

    ーーーーー

  • 大学教授だけあって、発酵やそれに伴う匂い(臭い)に関しての化学的分析が興味深い。とはいえそれにこだわらず、自分の好みどおりに言いたい放題だから面白いんだが。

著者プロフィール

小泉武夫(こいずみ・たけお):1943年、福島県の造り酒屋に生まれる。東京農業大学名誉教授。専門は醸造学・発酵学・食文化論。専門的な話を、分かりやすく伝える達人。また食の未来を中心に、日本が抱える多くの大問題に挑んでいることから、「箸(★正字)を持った憂国の士」と評される。140冊を超える著作があり、小説も『猟師の肉は腐らない』、『魚は粗がいちばん旨い』など、専門的な知識に裏付けられた独自の作品が多数ある。


「2023年 『熊の肉には飴があう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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