鹿児島学 (新潮文庫)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101260266

作品紹介・あらすじ

君が代、日の丸、軍艦マーチ、鼓笛隊、北海道ビール、キヨスク、一橋大学……いずれも発祥には鹿児島人が関わっていた !? 西郷隆盛、島津斉彬、川路利良、郷中教育、廃仏毀釈、温泉、火山灰、おはら祭、チェコ村、パチンコ等々、歴史・文化・産業、そして県民性を楽しく紹介。江戸期、他国者には秘境魔境として永らく神秘のヴ ェールに包まれていた薩摩に切り込む。決定版「鹿児島の教科書」。

感想・レビュー・書評

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  • 札幌学、博多学、広島学の地域文化についてのシリーズ本の一つ。今回取り上げたのは鹿児島。1年間、歴史、地理、風俗、文化を取材してまとめている。
    自分も鹿児島に9年間住んだことがあるが、この本には知らなかった事が沢山紹介されていて大変面白く読めた。特に面白かったのは鹿児島県人の気質分析。著者によると、鹿児島県人は伝統を敬い、性格はシャイで真面目で優しいという。この本を読んで、鹿児島県人の父を思い出した。確かに著者の言う気質にピッタリ当て嵌まる。さらに付け加えるなら、粘り強さが欠けたり、冷めやすいこともあるだろう。著者の指摘で、いろいろ考えさせられることも多かった。

  • 鹿児島に住んでいながらも「知らなかった!」とはたと手を打つ情報がたっぷりで、最後までおもしろく読みました。

    鹿児島と海外とのつながり、鹿児島と国内のいろんな地域とのつながり。特に北海道とのつながりには驚きました。
    富山とつながりを持つことで、利尻や羅臼から昆布を仕入れて清との交易に使っていたなんて知りませんでした。

    大人になったから、そういう知識をおもしろく感じるのかな?
    この本を読んだことで、明日から鹿児島の地がまた違ったふうに見えてきそうです。

  • 桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1203877

  • 薩摩という単語はひとつのブランドでさえあるが、鹿児島といえばそれほどでもない。あらゆる要素で観光資源に恵まれているにも関わらず、今ひとつアピール度に欠けており、その理由のひとつを著者はシャイな県民性に求めている。薩摩隼人と相容れないイメージだが、それはともかく、実際鹿児島に訪れた感想としては、観光地としては想像以上のポテンシャルで、本書を手に取ったのも、もう少し鹿児島のことを知りたいというのが動機。新幹線開通以来、軸が中央駅に移りつつあり、繁華街天文館の元気の無さも本文の通り。無闇な観光地化が良いとはまったく思わないが、九州の中でも比較的地味な鹿児島も、方法次第でもっと人を呼び込め地元が潤うことが出来るはず。文中で度々出る現状への指摘も鹿児島愛ゆえ。薀蓄とその魅力、課題をざっと知るのに適当な内容だった。

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著者プロフィール

1950年生まれ。愛知県立明和高校から東京大学文学部へ。卒業後、出版社勤務を経て編集企画会社エディットハウスを設立し、出版プロデューサー、ノンフィクションライターとして活躍。著書に『新・出身県でわかる人の性格』『新・不思議の国の信州人』『日本全国都市の通信簿』『名古屋学』『博多学』『札幌学』『広島学』『鹿児島学』『「城下町」の人間学』『語源に隠れた世界の歴史』ほか多数。

「2016年 『「いい夫婦」の旅術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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