どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか (新潮文庫 み 52-2)
- 新潮社 (2021年4月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101274621
作品紹介・あらすじ
人は必ず死ぬ。その事実から逆算すれば、悩みはもっと軽くなる。お金とは→義理と金は誰かのために使ってこそ。結婚とは→相手とちゃんと言葉で褒め合うこと。運とは→人との縁がもたらすもの。人生とは→大きな目的を持つのは危険。仕事とは→人生の本業ではなく暇つぶし。命とは→生に執着するほど死が怖くなる。下ネタやダジャレの中にきらめく真理、才人ふたりが考える「人生の作法」。
感想・レビュー・書評
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古本屋さんで見つけた時に、スナックラジオでリリーさんが言ってそうなタイトル名に思わずレジダッシュしていました。
エロくてユルいけど、身も蓋もない程の真理を語るお二人の話が心地良い。
教養と知識の話や、「げ」がついてしまうと・・・の話など、「人生」や「人間関係」、「仕事」、「生と死」にまつわることをいろいろと気付かせて貰いました。
ときどき読み返したくなる1冊です。
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人生を逆算すれば「不安」よりも「すべきこと」が見えてくるはず。
しなくていい予想で不安になることが一番のムダ。
何に対して怒るかということで、その人が大切にしているものがわかる。
今が一番大切。死ぬことは変えられないし、老いることもかえられないけど、どんな年寄りになるかということは、ある程度自分で決められる。
みうらじゅんさん、リリー・フランキーさんが、人生にまつわるさまざまなことについて語り合う。不安とは?満足とは?親子とは?友情とは?やりがいとは?場所は都内の居酒屋だったり、箱根の旅館だったり…。なるほどなぁと考えていると、いきなり下ネタやダジャレ。(番外編として収録されている人生相談の回答は9割以上下ネタ?)軽い感じに書かれているけれど、お二人がいかに生きるということについて深く考え覚悟を持っているかを知った。自尊心に振り回されず、自分の美意識を持ちたいと思った。 -
リリーフランキーさんの雰囲気が好きです。うんざりする様な世の中なのでくだらない話を求めて(すみません)手に取りましたが、想像を超えるくだらなさに和みました。とは言え、歳を重ねて来られた価値観や繊細なアンテナは確かで最終章の生と死についての発言は印象的でした。「人は一人では産まれて来ない、最初から誰かの手助けがあった。よだれ掛けや指の先が出ない服着せられたのに大きくなって無頼を気取ってどうする。ひよこの服着せられてただろうが!」には笑いました。
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ブロンソンズもいいけど、このお二人の話もなかなかいいコンビでした。(笑)
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『自己表現とは?』での「本当は、そこで何年やり続けられるかに意味があるのにね。」
というみうらさんの言葉が1番印象的だった。
全体としては、
自分をなんか特別って思いたい気持ちを肯定してくれつつも、現実を生きる気の持ちようを示してくれるような本(対話)だった。
こういうこと語れる人すごいなぁと思ったり、こういう会話をできる友人なりが欲しいなぁと思ったりした。
▶︎内容にもあったように、やっぱり対人でしか生まれないものって沢山あるし、大きいように思う。例えばこの本を読んで考えたこと、感じたことをブログに綴ったとて、いいねが付く、コメントがつく、で終わってしまう。出来立てほやほやの感情、言葉を交換するって満たされることなんだなぁと思った。
フッ、フフフフって笑える会話がいくつもあって楽しかった。
それ(サブカル的ニュアンスだったり、エロティックな雰囲気など)を感じ取れるようになった自分もなんか好きだなぁと思えた。
ユーモアのある人ってステキ。
お二人のような歳の重ね方をしたい。 -
個性的なお二人の対談集。
電車に揺られながら、プチ旅行のお供に最適。
クスっとしたり、下ネタにはちょっと本を伏せがちに(笑) -
1958年生まれのみうらじゅんと、1963年生まれのリリー・フランキーの対談集。2011年の単行本の文庫化。対談当時のお二人の年齢に自分が近づいたせいか、タイトルを見てなんとなく読まなきゃいけない気持ちに(笑)
全体はざっくり、人生にまつわること、人間関係にまつわること、仕事にまつわること、生と死にまつわること、の四章に分かれており、さらに各章内でいくつかのテーマごとの対談となっているので、ひとつひとつの項目は短くて読みやすい。下ネタもわりと多めなので、男性向けだったかも。たまにツボにはまると爆笑。
下ネタは別として、それ以外については「ほんとそうだよなあ、なるほどなるほど」と頷きながら読んだ。共感しかない。しかしそのぶん、新しい発見はとくになかったかもしれない。
コロナのせいで、人生を見つめ直すことになり、自分の老いや健康とも向き合わなくてはならなくなってきた。人はなんのために生きるのか、自分の人生に価値はあったのか、なんて、いくら考えたところで、本書でお二人が言うように結局「生まれたからには死ぬまで生きるしかない」だけなんだよなあ。
死についても「死ぬのはいいけど、痛い思いや苦しい思いはしたくないってだけですからね」とリリーさんがおっしゃってるのに激しく同意。死にたくないとか永遠に若くいたいとかじゃなくて、シンプルに痛いのとか苦しいのがイヤなので、できるだけ先延ばしにしたい(健康でいたい)だけの話で。
まあ今のところ個人的には、親より先に死なない(孫を見せなかった私にはそれ以外に親孝行の方法がない)っていう目標はありますが。それ以降は、お金があって、人様に迷惑かけないでいられるうちは生きててもいいけど、今の日本で老人になっていくことは、一人でも、家族がいても、とても怖いなとしみじみ。まあこの対談のように、気楽に肩の力抜いて生きていけるといいですね。 -
10年前の単行本文庫化ですが、全く古びず真っ当なことをエロと笑いでコーティングしニヤニヤ笑いながら「死ぬまでただ生きるだけ」がスッと入ってくる。
死ぬまで枕元に置いておきたい聖書みたいな一冊。 -
みうらじゅんとリリー・フランキーの2011年の対談集の文庫化再発本。
みうらじゅんといとうせいこうの組合せはいつも最高に面白いが、リリー・フランキーとの組合せもこんなに面白いんだ。知らなかった。 -
ちょっと最高すぎ