レインツリーの国 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.68
  • (1983)
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  • (168)
本棚登録 : 29404
感想 : 2675
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101276311

作品紹介・あらすじ

きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。共通の趣味を持つ二人が接近するのに、それほど時間はかからなかった。まして、ネット内時間は流れが速い。僕は、あっという間に、どうしても彼女に会いたいと思うようになっていた。だが、彼女はどうしても会えないと言う。かたくなに会うのを拒む彼女には、そう主張せざるを得ない、ある理由があった-。

感想・レビュー・書評

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  • 聴覚に障害を持つ人たちへの考え方が変わりました。ヒロインは聴覚障害なのに物語は重くなくきゅんきゅんする恋愛物(*´꒳`*)

  • 聴覚障害のある彼女との恋物語。
    メールのやり取りが中心となり、文字で思いを伝えていくうちに、恋愛に発展していく。ネット上の架空の存在が、リアルに対面するとすれ違いがどうしても出てきてしまう。それを何とか解消しようとするのが涙ぐましい。
    障害を正面から書き込んでいるのは、ある意味清々しい。

  • 聴覚障碍者の女の子と、健聴者の男の子のラブストーリー。

    前半~中盤以降は、互いに傷つけ合うやり取りが続きイライラしてなかなか読み進まなかったが、
    後半~ラストは一気読みした。

    大切な人に対する自分の態度を反省させられたし、唸るような深いセリフも多い。

    ぶつかっても、喧嘩になっても、
    互いに気持ちは伝え合わなきゃ。
    その過程から逃げていては、好きな人も、なりたい自分も、手からすり抜けてしまう…


    この本から「人との関わりかた」について教えてもらった。

  • 私は、聴覚障害の兄がいます。兄は学校でも優秀で、わりと完璧人間というか…困り事なんて無さそうだなぁなんて思っていました。
    仲があまり良くなくて、兄からはよくいじわるをされていたりと、少し憎い相手でもあります。
    (私はあまり優秀ではなかったので、余計嫉妬していたんだと思いますが)

    この小説を読んだ時に、「兄にも兄なりの悩みが実はあったのかな」とふと思って悲しくなりました。私は兄から相談もされたことはないので真相は知りませんが…

    今は、主人公の伸のように、兄に寄り添えるような人になりたいなと思います。
    平等とは何か、考えたらキリがなくて、配慮をやたらとすることが障がい者にとって平等なのか。この「障がい者」と表記することをどう思うのか。当事者じゃないので何もかも分からないけれど、私は私なりの平等の形を知りたいなと思いました。

  • 恋愛小説が読みたくて、この本を手に取りました。聴覚障害を隠してデートをしたかったひとみの気持ち、とても切なくなりました。
    ネットの世界ではなく現実の世界でつながったひとみと伸の今後が気になり、読後感も良かったです。

    恋愛の始まりの行き違いに何でこんなにめんどくさいのかと思いましたが、それさえも懐かしかった。

    幸せそうに見える人でもそれぞれに悩みを抱えて生きている、そこに想像力をもって関わることができる人でありたいと思いました。
    自分と考え方が似てるけど、別の視点で気づかせてけれる人を好きになるのはすごく共感できる。

  • 1冊の大好きな本をめぐってネットで出会ったふたり

    大阪弁バリバリの「伸」と聴覚障害を抱える「ひとみ」
    ふたりの恋はどうなる??

    確かに「ひとみ」はかなり面倒くさい。
    根気よく(たまにキレながらも)相手を想う伸と
    出会えてよかったねという感じ

    前向きになれてよかった!

  • 女がわがまますぎてきつい

  • わかってたようで、
    理解してなかった世界だった。

  • 障害・健常と分ける以前に、お互い別個の人間であってすべてを理解できるわけではなのですよね。苦しみ傷つけあってしまいながらも、それでも大切にしたい・幸せにしたいという感情が大きくなっていく過程がとても素敵。

  • 素敵な夢

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著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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