三匹のおっさん ふたたび (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101276359

作品紹介・あらすじ

剣道の達人キヨ、武闘派の柔道家シゲ、危ない頭脳派ノリ。あの三人が帰ってきた! 書店での万引き、ゴミの不法投棄、連続する不審火……。ご町内の悪を正すため、ふたたび“三匹”が立ち上がる。清田家の嫁は金銭トラブルに巻き込まれ、シゲの息子はお祭り復活に奔走。ノリにはお見合い話が舞い込んで、おまけに“偽三匹”まで登場して大騒動! ますます快調、大人気シリーズ第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • 続編。
    これも有川ワールド満載でした。

    第一話 貴子
    第二話 ブックスいわき
    第三話 則男 お見合い 
    もう子供じゃないけど、大人でもない。
    第四話 エレクトリック ゾーンのゴミ
    第五話 豊穣祭り
    第六話 偽三匹のおっさん

    ボーナス トラック 好きだよと言えずに初恋は、
    お別れする人には花の名前を教えておきなさい。花は毎年必ず咲くから。
    「ヒメオドリコソウ」

    解説
    おっちゃんたちは、怒るのではなくて、叱るのだ。

    有川さんの本はスッと入ってくる。
    これからも読み続けたいと思います。

  • うちの町内にもおるんかな?こんなおっさん!第2弾!
    内容的には、前と変わらず、夜回り組の3人のおっさんの周りで起こるエピソードやけど、朗らかで良い感じ。
    下町って感じが良いな。うちの町内も年末の火の用心ぐらいはあるけど、他はないし、そう言って自分でやろうともしないし…(⌒-⌒; )(このおっさんらに説教されそう…)
    良くありがちな、近所のええ事、悪い事、嫌な事には共感する。
    今の時代、還暦になっても元気な人いっぱいおるし、引退もしないで働く人多いけど、やっぱり、終活というか、そんな事考える年齢ではあるな。
    私もどっちかというと、こっちに近い方やから、仕事引退した後、どうするんやろ?と考えなくはない。生涯現役でいきたいとこやけどね〜
    こういう感じの本をたまに挟んで、少し正常系に戻して、また、いつもの読む!(^_^)v

  • 一作目に続き、キヨ、シゲ、ノリの三匹のおっさんたちが身近に起きる問題を解決する痛快なお話です。
    前作では良いとこナシだったキヨさんの息子夫婦が根性見せます(笑)
    何だか成長?してて、「何だかんだキヨさんの息子なんだなぁ」「お嫁さんも頑張ってるんだなぁ」とイメージ変わって良かったです。

    お祭りの話で子ども神輿が出てきて、昔を思い出して懐かしかったし、お祭りのあの独特なワクワクするような空気感も読んでいて体感できました。

    あと、ニセ三匹のおっさんが出てきた時に、「あ~やっぱり本家三匹のおっさんは倫理観や常識をわきまえててかっこいいわぁ」と惚れ直しました(笑)

  • 前作に続き、この人達の優しさが心に沁みる。

    相手を思い、伝える、認める、信頼する。
    こういう部分が人には必要な大切な要素
    なんだなって改めて思いました。

    祭りの話しが特に良かったです!

  • 町内の困りごとに手を貸すおっさんたち。
    悪を成敗といったって、全てに白黒つけられなかったり、もやっとしたりもするのが現実だ。それでもスカッとするところはスカッとするし、ほっと温かい気持ちにもなれる。

    三匹みたいな大人に教えられることは沢山、でも祐希のような若者に教えられることも沢山。
    電車の席を譲る譲らない問題は、疾患や体調なんて一見して分からない場合もあるんだと思えば、カッカしてもいいことないよ、と言いたい。

    偽三匹なんて登場して、こいつらまったく、と思いながらも最後は楽しく読み終えたところでおまけが。
    「植物図鑑」にリンクしているような掌編が収録されていて、きゅんきゅんする。今度はそちらを読み返したくなった。

  • 三匹のおっさんの続編
    前作は下町人情、勧善懲悪といったスッキリの展開でしたが、本作では身の回りの社会問題が中心で、日常のあるあるをどう対応するかの展開でした。

    第一話
    裕希の母親のアルバイト先での話
    アルバイト先での人間関係に悩んだり、お金の貸し借りがあったりと、お嬢様育ちの母親の苦闘?、そして、早苗との出会いが楽しく語られています
    ほんわり暖かい読後感

    第二話
    書店での中学生たちの万引きの話
    娘に万引きを持ち掛けるような母親
    中学生たちの計画的な万引き
    など、今の社会問題が語られます。
    書店の店主の中学生の万引きに対する対応がすごい。

    第三話
    則夫の再婚の話
    則夫の気持ち、早苗の心情のすれ違いがもどかしい
    そんな早苗を支える祐希がほほえましい

    第四話
    ゴミの不法投棄の話
    家庭ごみの持ち込みや粗大ごみの持ち込み
    それほどの罪悪感を持たないで投棄に対して、どう取り組むのか
    さらに、嫌がらせで投棄を行っていた中学生への対応など。
    身近な問題が故に考えさせられます

    第五話
    お祭りの話
    お祭り実現に向けた寄進や考え方がびっくり。
    「信仰の自由を阻害する」から寄進はしないとか、子供たちが楽しめるものなのに親は寄進しないとか
    子供たちに窮屈な思いをさせないような考え方はできないものかと、思いました。

    第六話
    不審火に対して「偽三匹」現る
    偽三匹の自営団がひと悶着。
    しかし、その背景には、単純な横恋慕(笑)
    承認欲求なんですね。
    この章では、自分たちのやるべきところを見極めているかどうかがポイント

    とても楽しめました。
    ちゃんと前作から読みましょう

  • 再読。三匹のおっさん、祐希君に惚れ直しました。ただ、少し古さを感じ昔の時代のいい話感がして、少し悲しくなりました

  • 相変わらず、“格好いい“三匹のおっさんでした。微笑ましい2人もいい感じ。青春だなー。お祭りのシゲさんが格好良かった。確かにワガママな人って老若男女関係なくいるなぁ…。

  • 相変わらずの愉快痛快なドタバタ劇。
    1作目では影の薄かった貴子!なかなかやるじゃん♪根性あるじゃん♪
    健児も頑張っているし。
    できれば再度の続編が出ると良いなぁ。

  • 三匹のおっさんシリーズ2作目。
    ドラマで見たお話の原作なので、話の流れはわかっている。それでも面白い。

    解説は、ドラマでキヨ役を演じた北大路欣也さん。
    北大路欣也さんが書いていた、三匹のおっさんに登場する人物たちは、「それぞれの世代の理想像が描かれている」ということ。すごく納得しました。
    そう、こんな人がいたら面白いだろうな、と思える人たちばかりなんだよね。
    ドラマでも、きっとそういうことを意識しながら作品が作られたのでしょう。
    もうオリジナルキャストでの新作は望めないけど、あの三人が三匹で本当に良かったと、改めて思いました。

    本編ラストは、ユウキと早苗の大学の合格発表。
    早苗とノリの家庭にも、これから少し変化があるかもしれない。明るい未来が想像できる、素敵なラストだった。

    スピンオフエピソードの「好きだよと言えずに初恋は、」は、第1巻に登場した早苗の同級生「潤子」の小学生時代のお話。
    潤子って誰だっけ?誰かの昔話か?と、序盤で思い出せなかったぞ。
    小学生の淡い恋心に、おばちゃんも胸が熱くなりました。

    巻頭の漫画も、三匹とその家族の魅力が詰まっていて、読んでいて楽しかった。

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著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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