日々の非常口 (新潮文庫)

  • 新潮社
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本棚登録 : 204
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101276816

作品紹介・あらすじ

日本人より日本通の詩人、アーサーさんの日常とは?「月極」の読み方に悩み、「ほかほか」の英訳を工夫する。謡いの会では羽織を纏い、クリスマスにはサンタの扮装を。旅先では愛猫に手紙を出そうとし、鈴虫に夏を感じる。「酔っ払う」の英語表現の多さに赤面し、戦争続きの母国を憂う。言葉のフシギから、社会、政治問題まで。日々の鮮やかさに気づかされる愉快で豊かなエッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • アーサービナードってイケメンだよね・・・
    車の中で読むから、字面をただ追えるようなエッセイを選択。深く考えることなくほほー。とかふーん。とか、そんな感じで、彼の日常を覗き見。「ゲッキョク駐車場」に激しく共感。
     ところで大阪で生まれた私は、小学生くらいまで、駐車場の地下には温水プールがあるのだと思ってましたよ。モータープール。

  • 2023-11-23
    これ以上ないほどエッセイ。何だか日々の解像度が上がったような気がして、得した気分。

  • 日本語堪能な日本在住のアメリカ人。そういうこともあって、言葉に関する話が多い。政治の話題もよく出てくる(特にイラク戦争)。
    ユーモラスな語り口で、エピソードや例え話から結論への飛躍が鮮やか。

  • まとめてでなく、ちょくちょく読みたい

  • 考えるように動く
    動きながら考える
    考えながら書く
    書きながら考える

    アーサービナードさんの
    その抜群の言葉の平衡感覚が
    すばらしい

    私たちが
    見落としてしまいそうなもの
    見逃してしまいそうなもの
    それらを
    さりげなく
     ほらっ
    と 素敵な日本語で
    綴ってくれました

  • 「もったいない」の話から、九条改正の話へ。
    「満載喫水線」の話から、規制緩和の危うさへ。
    何気ない事柄からグローバルな話に展開していくのが面白い。

    とあるお話会で、「長崎は最後の被爆地ではない。日本人は日本しか見ていない」と話していて、はっとさせられたのを思い出す。

  • 3.5。つい読んで読み終えちゃう。この著者好きなんだなあ。

  • 日本通の外国人による、日本案内。

    複数の言語を、もしくは、複数の文化を、知っているというのは、なんと面白いことか。比較できるというのは、幸せな子とだと思う。著者は日本を愛してくれている。そして、もちろん、母国も愛している。だから、この本は面白い。

    ハロー注意報は同じような経験がある。単数・複数問題や、兄弟姉妹問題も。

  • タイトル通り、日常生活でおこる些細な出来事からもっと大きな事柄へ視点を移動できるヒントのつまった本です。ボリュームが少ない割に中身がぎっしりでした。

  • 言葉オタクだなぁ、作者は(笑)と読み終わって思いました。
    でも独自の視点が掛けあわさると、こうしてエッセイになるんだなぁ。
    作者の故郷は私にとっての第二の故郷のミシガン。フランクリン町の水車とりんごの香り、空港に降り立った時のでっぷりした人たち(失礼!でも本人が言ってることだから許して)…その空気に触れられたノスタルジーも、味わい深かったです。

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著者プロフィール

詩人。1967年、米国ミシガン州に生まれる。高校時代から詩を書き、ニューヨーク州の大学で英米文学を学ぶ。卒論の際、日本語に出合い、魅了されて来日。日本語での詩作も始める。『釣り上げては』で中原中也賞、『日本語ぽこりぽこり』で講談社エッセイ賞を受賞。2022年春、宮沢賢治の英訳『やまなし Mountain Stream』を出版。

「2022年 『ハナミズキ A Hundred Years』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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