土の中の子供 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 276
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101289526

感想・レビュー・書評

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  • この人の作品はいつも思うが、実態のないものの表現が素晴らしい。
    土の中の子供となる表現が絶妙。最後は唐突に終わる。

  • 自分にはない視点
    ものを落とすことによって得る快感
    面白いなと思った
    子供時代ってやはり大切なのね

  • とある人のおすすめ

  • 苛立ちの共感。
    メディアへ訴えかけているようにも感じ取れる作品だった。いくつか読んだあとに読んだせいか、洗練されているように感じた。ここから何作もの作品が展開されていきぶれてないところが好印象だった。メディアに向けた「土の中の子供」のラスト、振り切ったところがかっこよかった。

    「あるいは、」の使いが特有の雰囲気を出していた。

  • 虐待された経験が、無意識に自己を消そうとする衝動となっていつまでも自分を支配する。それは長い時間をかけて人から愛されることでしか解消できないのだろう。

  • 2023/1

  • 作者の中村さん特有の、登場人物の心理の表現がすごい。
    少しの時間しか経ってないのに、ものすごい心理描写の量。
    ただ、文章量がその分多いので、少し読みにくいかも。

  • 中盤まで繰り返し描写される、自己同一性をつかむための破滅願望は生々しく生き生きとしていて、読んでいてとても辛かった。が、後半にいくに従って説明的なセリフが多くなり、読んでいればわかるようなことまで説明されて興ざめしてしまった。前向きに生きようとする転機も弱く、ドラマ性に欠けると思う。

  • 土の中の子供 3
    蜘蛛の声   2

  • 文体は見事だと思う。
    自分にはこの主人公の気持ちは理解できない。
    だが、幼少期の悲惨な体験が、その後の人格形成に
    大きな影響を及ぼしたのだろう。
    親の愛を知らず、物心ついた時から肉体的・
    精神的に痛めつけられて育った為、
    人を愛することが出来ない。

    彼は、常に生死の境を彷徨い続け、
    自分を痛めつけることをやめられない。
    苦しみから逃れようとしているのか、
    それとも受け入れようとしているのか、
    最後まで理解することは出来なかった。

著者プロフィール

一九七七年愛知県生まれ。福島大学卒。二〇〇二年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。〇四年『遮光』で野間文芸新人賞、〇五年『土の中の子供』で芥川賞、一〇年『掏ス摸リ』で大江健三郎賞受賞など。作品は各国で翻訳され、一四年に米文学賞デイビッド・グディス賞を受賞。他の著書に『去年の冬、きみと別れ』『教団X』などがある。

「2022年 『逃亡者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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