天国はまだ遠く (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (183ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101297712

感想・レビュー・書評

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  • 途中までよかったんだけどなー
    終盤もう予想できてしまって
    結局ありきたりなストーリーだなという印象。

  • 民宿って泊まったことないけど、こんなとこ行ってみたいなぁ。

  • スラスラと読める作品でした。
    自殺を考える主人公が、北へ端へ奥へと進んでいき、そしてそこでたまたまあった民宿で自殺を決行する。しかし自殺は失敗し、これからどうしようと考える主人公。

    答えを探しながら民宿の田村さんと過ごす日々を綴った物語。
    主人公にはあんまり共感できなかったけど、自殺を考えて視野狭窄になってしまうとこういう思考になるのかもなと思ったり。
    民宿の田村さんがめっちゃいい人だし、出てくる食べ物がほんとに美味しそうだったりした。
    田舎の人はみんな暖かくて、都会の人は冷たいなぁと感じた。だからこそ主人公の最後の決断に納得する部分はあった。

    たまに、死にたいって思うときは、ある。
    それをずっと持ち続けたことは、ない。
    そんな自分は幸運なのだろう。もしかしたらいつかそんな時が訪れるかもしれない。その時はこの小説を思い出してみようと思いました。

  • 日本人は海外と比べ仕事をしすぎる、睡眠時間が短いとよく言われ、仕事を休むことに抵抗を感じてしまう。そんな日々に疲れ切った千鶴は命をたつことを決意してしまう。

    人生はちょっとしたきっかけで180度変わる。つらい日々が続いたら何も考えず好きなだけ休息してみるのもいいかもしれない。あとちょっとで何か変わってくるかもしれないから。

  • 仕事や人間関係がうまく行かず人生に疲れ、死に場所を求めて着いた先は山奥の民宿で…

    睡眠薬飲んで2日間ぐっすり寝てすっきり起きるところが声出して笑ってしまった。 https://t.co/fVZosryyol

  • 平和、ほのぼの、のん気。

    メールでは伝わらないけど、
    手紙は相手を動かすのがいい。

    田村さん、かっこいい。

  • なんちゃないですね

    って主人公が田村さんの口癖うつってるのにじんときた



    わたしも似たような経験を離島でしました

    社会人になって数ヶ月、
    会社に行くのがつらくてつらくて毎日泣いていたとき
    離島に引っ越した友達に会いに行きました


    2日間だけだったけど、全部が新鮮で
    初めて海で魚と泳いで、流れ星も見て、
    島の人たちと交流してすごく刺激的だった


    そこからしばらくはその日の思い出で
    乗り切ることができました


    社会人になって半年たった今となっては
    やっと少しずつ慣れてきて
    前みたいに泣かなくなったけど
    この本はそのときの経験を思い出させてくれました

  • 死のうと決意して見ず知らずの土地に来た女性が、不便だけれど自然豊かな地でのびのびと暮らす人達から生きる気力をもらうお話。読み始めは、こっちもずんっと暗い気持ちだった。自分と少し重なる部分があったからかも。でも、読み進めるうちに周りの人に支えられながらどんどん回復していく主人公を見て、心温まったし、元気をもらった。

  • 仕事に疲れて自殺を図ろうとあてもなく山奥へ来たわりには、彼女から悲壮感や人生への諦観が全くと言っていいほど感じられなくて、「なんて薄っぺらい物語なんだ」と途中から期待を裏切られたような気持ちで読んでいた。
    つまるところ千鶴は田村の言う通り、「わがままで気楽な人」なのだ。仕事が辛かったのは本当だろう。他人からのジャッジに敏感になりすぎてこのままでは生きていられないというところまで視界は狭くなっていた。そこで田舎へ逃避し、自然に囲まれ身体の思うままに生きる生活を送って癒されるも、心の底から満足できない。自分のやるべきことがないから。最後までないものねだりのわがままだ…。

    都会の生活に疲れて田舎へ行っても、よほどその土地に住む自分の意思がなければそこに自分の居場所はない。一時の癒しにはなっても、日常になるとは考えられない…。捉え様よっては、爽やかながら現実を突き付ける物語だったとも思える。

  • 生活の中で追い詰められて息苦しく感じ、自殺まで考えた主人公が、偶然がきっかけで体験した生活から、人の目に左右されることなく、自分に正直に生きていけるようになる。
    彼氏とのすれ違いコミュニケーションが面白かった。
    民宿のおじさんが「夢を叶えるゾウ」のガネーシャのように見えました。

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著者プロフィール

1974年大阪府生まれ。大谷女子大学文学部国文学科卒業。2001年『卵の緒』で「坊っちゃん文学賞大賞」を受賞。翌年、単行本『卵の緒』で作家デビューする。05年『幸福な食卓』で「吉川英治文学新人賞」、08年『戸村飯店 青春100連発』で「坪田譲治文学賞」、19年『そして、バトンは渡された』で「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『あと少し、もう少し』『春、戻る』『傑作はまだ』『夜明けのすべて』『その扉をたたく音』『夏の体温』等がある。

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