伴連れ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (453ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101301549

感想・レビュー・書評

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  • 読んだ後書評を読んでシリーズものと知った・・・最初から読みたかった。
    「伴連れ」のどんでん返しが意表を突かれた。

  • シリーズ第3作,警視庁の中枢から所轄の警務課長代理に左遷されたエリート柴崎が,中間管理職の悲哀,花形部署への返り咲きを狙う野心,真相を追求する警察官としての良心に揺れながら事件を解決する。老老介護をテーマにした「伴連れ」が秀逸。気をつけねば。

  • 高野が警察手帳を紛失したらしい。柴崎警部は頭を抱えた。彼女はその事実をあっさり認める。だが捜査を続けるうち、不祥事は全く別の貌を見せはじめた。少年犯罪、ストーカー、老夫婦宅への強盗事件。盗犯第二係・高野朋美巡査は柴崎の庇護のもと、坂元真紀署長らとぶつかりながら刑事として覚醒してゆく。迫真のリアリティ。心の奥底に潜むミステリ。

  • 評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    高野が警察手帳を紛失したらしい。柴崎警部は頭を抱えた。彼女はその事実をあっさり認める。だが捜査を続けるうち、不祥事は全く別の貌を見せはじめた。少年犯罪、ストーカー、老夫婦宅への強盗事件。盗犯第二係・高野朋美巡査は柴崎の庇護のもと、坂元真紀署長らとぶつかりながら刑事として覚醒してゆく。迫真のリアリティ。心の奥底に潜むミステリ。警察小説の最高峰がここに。

  • (収録作品)掏られた刑事/墜ちた者/Mの行方/脈の制動/伴連れ

  • 捜査をすすめ、最後はこんな真相だったというのを犯人を前に言ってのける、いわば金田一少年の事件簿パターン。いまいち主人公にカッコよさがない、強烈な個性がない、1巻のときは上司と刺し違えるくらいの謀略をめぐらせてたのに、この巻では署長の犬のようだ。言うとおりに波風立てずに動くだけで面白みがない。

  • 170107図

  • そうか。
    一応シリーズ物なんだな。
    あまりシリーズ物として意識していませんでしたが、登場人物や設定が、以前の作品から引き続いています。

    中身的には、“左遷?”されてクサリ気味のエリート警察官が主人公と言う割には、必ずしも彼が目立つわけでもなく、むしろ脇役的な役割で話は進行していきます。この作品の面白いところは、そう言う人物設定と、事件に関する最初の読みとは異なる結末が控えていると言うところでは無いでしょうかね。そう言う所は面白いんですが、先にも記したように、主人公が脇役にも見えるような描き方なので、私には淡白な内容に思えもしました。なんかこう、グッと来るところはないんですよね。そう言う蛋白に思える所が良いのかな

  • 柴崎令司シリーズ第3巻。
    今回は高野朋美巡査登場回。

  • 話を戻そう。
    この無節操な高野だが、本書で事件に関わるうち、大人に、警官に、刑事へと成長していくにしたがって、当初のつかみどころのなさがなくなっていく。
    「Mの行方」ではストーカーとなった男と被害者の女と関わることで、高野は自身の職責の重さに心を傷める場面が登場する。
    カントもホッブズも人の本性は悪だと言った。
    そのままでは争いが絶えない、と。
    それを裏付けるかのような事件の結末は、彼女を大きく成長させもしたが、一方で彼女の心を叩きのめしもした。
    表題作「供連れ」では、真実は周りが考えるほど単純で綺麗なものではなかった。
    夫婦は愛し合っているもの、親子は大切にしあうもの、女は優しく、男は強いものだ......。
    そんな思い込みは、そうでないと感じているからこそすがりつき、信じたい対象なのかもしれない。
    人は慈しみ合うものだ、そう、私は信じたいけれど、それは幻想でしかないのだろうか?

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著者プロフィール

1956年、静岡県生まれ。明治大学卒。‘94年『死が舞い降りた』で日本推理サスペンス大賞優秀賞を受賞しデビュー。2000年『鬼子母神』でホラーサスペンス大賞特別賞、’10年には「随監」で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。緻密な取材が生む警察小説やサスペンス小説で多くのファンを魅了する。本書は朝鮮戦争で計画された原爆投下の機密作戦を巡る謀略を描く渾身の作。著書に『限界捜査』『ソウル行最終便』『彷徨捜査』『伏流捜査』(祥伝社文庫)『撃てない警官』『夜の署長』等。

「2023年 『ブラックバード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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