少年H〈下巻〉 (新潮文庫)

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著者 : 妹尾河童
  • 新潮社 (2000年11月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101311074

少年H〈下巻〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 作者の自伝小説。
    妹尾肇のイニシャルHが手作りセーターのトレードマーク。
    神戸を舞台にした、Hが9歳頃から旧制中学を出るまでのストーリー。
    戦争が始まる前の生き生きした生活感と家族の愛情が戦争が始まることで、ずれ始める。
    軍国教育の中で理不尽に殴られたり、悲痛な思いが多々あるのだが、何故かHをはじめとする少年たちは生き生きと輝いている。
    ある日突然の玉音放送で、降伏が明らかになると、それまでがいったい何のためだったのか疑問を持ち、深く悩み苦しむことになる。

    ほとんどの漢字にはルビがふってあるため、子供でも読めるし、もともとは子供から学生時代に読んでおくべきだった本。

    小学校高学年から中学生には是非とも読んで欲しい!

  • 2016/04/24BookOff購入
    2016/05/25読了

  • 75
    戦争も敗戦の影が色濃くなってくるとHたちの生活も大きく変わってくる。
    子供の多感な時期だからこそ気づいてしまう大人たちの嘘や、嘘を受け入れてそれでも本心を出さず日々進む世間に、戸惑いながら大人へと成長していく。
    物語が進むにつれ、成長する主人公に合わせ、物語も成長していることが面白い。

  • 今では信じられないような話です。
    信じていた価値観が180度変わる。
    そんな体験を感受性豊かな子供時代にしている。
    現代人が生ぬるく見えることでしょう。
    本当の優しさや厳しさがあるんだろうなぁ。

  • ほんまに純な人やからな。君も優しいええ人やしな。こういう人と付き合いつづけるいうのは、ぼくも幸せやと思ったから、ぼくが役にたつことがあったら、何でもしてやろうと思ってな。

  • 少年の目でとらえた戦争が良く描かれている秀作!

  • 2013/09/15
    from K.F.

  • この小説(日記?)こそ、語り伝えるべき内容。本土で終戦を迎えたため、変化のある戦前戦中戦後なのだろう。泥沼化している戦場でも若い兵士は本小説の主人公のような心の変化を抱えながら戦っていたのでは。そう考えると、この戦争は何だったのだろうか。狂信化した国体を民意で止めるのは難しいのか。。改めて考えさせられます。

  • 保有状況:所有&購入日:41469&購入金額:704

  • 戦時中の庶民の暮らしを記す貴重な資料なのではないだろうか。特に終戦を迎えた時の社会の混乱を人々がどうとらえていたのかがよくわかり、非常にためになった。一度は読んだ方がいい作品だと思う。

  • 中学生になった少年H。
    軍事教官からの過酷な仕打ち、戦争は日々激しさを増し、空襲警報が連日のように鳴り響き、米軍機の猛爆で街は炎上する。その中を逃げまどうHと母親。
    昭和20年8月、やっと戦争が終わるが、暮らしの過酷さはその後もつづいた。“あの時代"、人々はどんな風に生きていたのか? 『少年H』は鮮やかに“戦争の時代"を伝えてくれる。
    戦争を知らない少年少女はもちろん、大人もぜひ読み継いでほしい名作です!

    ↓利用状況はこちらから↓
    http://lib.nit.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB00009576&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

  • ・11/22 読了.確かにその当時知ってたとは思えないような現代的考察が書かれていてすべてが事実とはいえないだろうが、当時作者が知らなくて誤解していたことだってあるだろうから、それを史実に基づいて当時思い込んでいたことを修正したとしたら、それこそ嘘になってしまうのではないだろうか.誰だって正確に事実を知ってるはずもなく、昔のことを間違いなく覚えてることなんて不可能だと思うが.

  • 上下巻と読み進めていく内に
    少年Hの大人や政治に対する感情……
    というかツッコミが面白くて、
    戦争物なのに戦争の悲惨さよりも
    精神論だけじゃ勝てねぇよ!!という
    国民の本音が見えて面白かったです。

  • 久しぶりに無我夢中で読んでしまいました。
    よかった。

  • 正しいこと、間違っていることって何なのだろう。
    上に立つ人が正しいと言えば正しい!?正しいと言う人が多ければ正しい??
    そう思うと、あやふやすぎて分からなくなることがよくある。
    でも戦争だけは絶対に間違っている。二度と一緒の過ちが起こらないように、そして世界中の人が平和に過ごせるように、このも戦争だけは絶対に間違っている。二度と一緒の過ちが起こらないように、そして世界中の人が平和に過ごせるように、この本を通じて戦争の現実を知ってほしいなぁ。

  • 上巻と比べるとかなりのめり込んでしまっていた。

    「おもしろい」というと語弊がありすぎるのだが、下巻に入ると戦時の様子がすっかり頭に入っていてその中での残酷さがひしひしと伝わってくる。

    戦時中も戦後も常に流れに逆らい続けたHがすごくたくましく、最後に希望も見えてきてホッとした。

  • 戦時、そして戦後の神戸を、中学生~中学卒業時の少年Hの視点から描く。疎開、空襲、原爆を経て、物心ついた頃から続いていた戦争が、ラジオの放送でパタリと終わる。手のひらを返したように変わる人、変われない人、やっと本心を語れるようになった人、急速にもてはやされる「デモクラシー」論調。その中で「最初から分かっていたはずなのに」と葛藤する、Hや盛夫の心の動きを読んでいると切なくなる。そして、ひとはたくましいと思う。

  •  戦争の激化と終戦、戦後を多感な時期に過ごしたHの精神状態がリアルに描写されていて締め付けられる。自分で見て聞いて感じて考えることの大切さ。

  • 中学に進学したH。理不尽なことが学校やあちこちで起きていた様子が一人の少年を軸に語られて、生々しい。それまで普通に生きていた人々が一瞬にして悲惨な状況になったり、段々と精神的に追い詰められていく様子がリアル。そして、それでも懸命に生きていこうとする姿や、自分らしくあろうとする姿が描かれている。
    締めがすごくよくて、読後感が良かったです。戦争のことというよりも、その残酷さと恐ろしさを通して、ひとのしぶとさを前面に出した作品。

  • 随分昔から気になっていた本、ようやく読んだ。

    少年Hが戦争の時代に感じていたこと、きっとこの時分の子どもたち誰もが似た思いを抱えていたことだろう。文章は極めて明晰。嬉しいことも嘆くことも怒鳴ることも悲しくてどうしようもないことも、悲喜こもごもの出来事すべてがHの視点から彼独自の文体で綴られている。

    その淡々とした語り口だからこそ余計に人の感情をかきたてる気がした。

    わたしの知らない戦争。この時代の子どもたちは大人のよくわからない論理で繰り広げられる戦いを、誰よりも優れた鋭い眼で観ていたことだろうと思う。そして、それは現代に生きるわたしに何よりも欠けている眼なのではないかと、考え込んでしまうのだ。

    (20100915)

  • なんの予備知識もなく手に取った「少年H」。
    分厚い上下巻の戦争時代の小説だったが、一気に読んでしまった。
    上巻のレビューでも書いた「生々しい静かで克明な描写」は、下巻の戦時体験の時に、さらに胸深くまで届いた。
    そして、巻末で瀬戸内寂聴さんがコメントしているように、実際の戦時下の人たちが、とても「陽気」だったこと、これこそが「リアル」だと思った。
    いい本に出会えました。

    2010.12 訂正
    情けないことに、完全にだまされていた。
    己のリテラシーの低さが情けない。

    この本は、戦後民主主義と「昭和2万日の全記録」という年表図鑑で創られたフィクションであるという。

    はあ。

  • 中学生になったHは、軍事教官から「反抗的だ!」とマークされ、殺されそうになる。戦争は日々激しさを増し、空襲警報が連日のように鳴り響き、米軍機の猛爆で街は炎上する。その中を逃げまどうHと母親。昭和20年8月、やっと戦争が終わるが、暮らしの過酷さはその後もつづいた。“あの時代”、『少年H』は鮮やかに“戦争の時代”を伝えてくれる。 (amazonより抜粋)

    神戸空襲、原子爆弾、敗戦といっきに引きこまれて読んでいきました。
    苦悩と葛藤。それが描かれていて、非常に興味深い一冊でした。
    下巻の方が面白い。

  • 「戦争」の日常を知ることが出来る本。
    この本で戦争中どのような規制があって、報道があって、戸惑いがあって、それが生活にどのくらい影響していたか、戦争のものすごさが分かります。

  • 子供って戦時中も今も
    イライラしたり
    楽しかったり
    腹が立ったり
    悪戯して遊んだり
    同じ
    読んでて、恥ずかしかったり、懐かしかったり

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