ノースライト (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 210
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  • Amazon.co.jp ・本 (546ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101316734

感想・レビュー・書評

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  • 500P以上の本なので、読み終わるまで日数かかるかなぁと思っていたのですが…。
    2日で読み終えてしまいました。

    読んでよかったー、と思えた本でした。

  • 北からの光

    太陽の光は直接には差し込まない。まぶしさのない間接的な柔らかい灯り。熱のない静かな光線。

    青瀬さんの静かな生き方に通じるものを感じる。静かなだけではない粘り強さが彼の奥底に隠れているかもしれない。
    少しずつ明るさが増えているから

  • 人生に訪れる過去と向き合う瞬間を感じた。
    生きていると、対価を払わねばならない時がやってくる。

    前半は、目の前に情景が浮かんできてぐいぐいと物語に引き込まれる。
    私は青瀬になりきってしまった。中年男性の悲哀やナルシシズムの中に、どっぷりと浸かった。

    後半、ミステリーが一枚一枚めくられていく。
    最後、ご都合主義なくだりはあるが、小説にロマンがあることを受け入れたい。
    理屈ではなく、涙が流れた。

    もう10年若かったら、読んだ感想がまるで違ったかもしれない。作者の力量に驚いた。


    以下、余談
    ブルーノタウト、大学時代の建築史を思い出したり、調べたり。桂離宮や熱海にも行きたくなった。
    ノースライトを、Y亭を、メモリアルを、劇中に出てきた建築物を見てみたい。去年、ドラマ化されたらしい。気になる。

  • ○前半のドキドキ弱め
    ○思い入れの強い建築物、とはいえ、なぜそんなに居住者にこだわるのか、感情移入し辛かった
    ○最後はまとめてきたが、過去の横山先生作品と比べるとスケール感など劣ってた印象

  • 泣いた〜……

  • 北からの光線が射し込む信濃追分のY邸。建築士・青瀬の最高傑作である。引き渡し後、消息を絶った施主・吉野はどこへ消えたのか。横山秀夫作品史上、最も美しい謎。
    傑作「64」以来の横山作品。ちょっと大人のミステリーとハードボイルドを意識しすぎた感があって、期待したテイストとは異なった。

  • 横山さん、常にも増して筆がノッているなぁ!という印象そのままに、疾走する読書体験をさせて頂きました。とにかく本人がいちばん楽しんで書かれたのではないかと(大事です!)。
    建築という、初めて取り組まれる分野を選んだことで、物語全体が若さや青臭さみたいなものを纏っている。しかし、さすが手練れた作家、未熟な部分は微塵もなく、丁寧に繋がれた伏線に読み応えを感じました。
    ブルーノ・タウトを知っている方は、もっと面白く読めそう。登場人物の名前に絡めたヒントがあります。
    『ノースライト』という美しいタイトルに相応しい作品でした。

  • 北の光があたる家を作った建築家。
    家族や歴史など重厚なテーマ。

  • 最後の名前のオチにはクスッと笑ってしまったけれど笑
    吉野はいい人だった。青瀬の、岡嶋の、思いが叶って本当によかった。

  • 本の表紙にそそられて購入したものの、数ページ読んで一年程放置。久しぶりに手に取り読み進めると引き込まれた。横山秀夫の作品は初めて読んだが、人間の描写が細かくかつ多彩で驚いた。横山秀夫は建築家だったのか?と思わせるほど、建築に関する記載も細かい。
    岡嶋と青瀬のやりとりが好きだ。表面的には多く言葉は交わさないが、お互いを信頼し合っている。(途中)

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著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

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