ナニワ・モンスター (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.30
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本棚登録 : 1314
感想 : 112
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  • Amazon.co.jp ・本 (417ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101333137

感想・レビュー・書評

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  • 海堂氏の本は色々読み、この作品もバチスタシリーズに出てくる人が何人も出てくるのだが、最近は政治的な方向が強く純粋に楽しめ無くなっている。
    最初の方はインフルエンザの話しなので、今のコロナ騒動に関連して臨場感があったが、関西を疲弊させるための仕掛け、となるとなんだか不思議。検察と厚労省の戦いも、解説を読んで初めて、そう言えばそのような事件もあったと思い出す。(リアルタイムで読んでいると予言のような内容とか..)
    後半に行けば行くほど、終着点が見えなくなってくる。[近未来を透視するメディカル・サスペンス」との事だが、どうだろうか?

  • 新型インフルエンザ「キャメル」は、政府が水際対策を取っていたにもかかわらず、第一号が浪速府で発生した。
    しかし、実はキャメルは弱毒性であり、感染対策と称して浪速の経済封鎖をするための口実だったという、大がかりな設定のストーリー。

    初版はかなり前ながら、感染症絡みで面白く読めそうと期待したが、中央政府と浪速府の対立に、厚労省のみならず、地検特捜部まで出てきて、ストーリーは複雑かつ政治色が強すぎて、イマイチ楽しめなかった。

  • 2021.6.23読了
    2.0
    最初は面白かったのだけど……。
    医療と司法。警察、検察組織などの政治的な関わりが私には難しく、読み進めるのに時間がかかった。
    彦根さんの言ってる事が難解。
    もう少し噛み砕いた説明をして欲しい。
    (私の知識と理解力が低いからなのかな)
    作者の政治的思想が全面に出すぎていて、疲れました……。


  • 海堂尊の本は何冊も読んだが、医療系は面白いのに政治がらみになると面白くない。この小説は特に前半と後半の内容が違い過ぎて、読破するまでに何度も挫折した。

  • それぞれ別々の物語の3部作からなり、最後にそれらが繋がって行く。
    第1部 キャメル
    浪速府で突然発症患者が見つかった新型インフルエンザ「キャメル」。開業医菊間医師には、厚労省の防疫対策に不自然さを感じる。そこには厚労省が意図的に浪速府を完全隔離の状態にしようとする意図が隠されていた。

    第2部 カマイタチ
    ここでは第1部より時間が遡り、東京地検特捜部のエース鎌形雅史が浪速地検特捜部へ移動するなり、補助金の不正流用で厚労省の局長を逮捕し、本省のガサ入れを強行する。
    その結果、各省横断の「霞が関不祥事報道消火会議」が開かれ、対策が打ち出される。
    その対策とは・・・

    第3部 ドラゴン
    過激な大法螺吹きの医師・彦根新吾が唱える理想の医療国家と日本を三分割する独立構想。その考えに共鳴する浪速府知事村雨弘毅。
    そして最終的には「キャメル」と「カマイタチ」と「ドラゴン」が一本の線に繋がって行く。

    この小説の構成や展開の仕方、つまり複数の物語が別々に進み、最後は一点に収斂していく。遥か昔に読んだフレデリック・フォーサイスの「悪魔の選択」を思い出す。
    ただフォーサイスの小説と違うのは、第1部のキャメルを除いてリアリティに欠けるのが興味を削いでしまう。
    リアリィティに欠けるのは悪いことではないが、余りにも嘘っぽいので、白けてしまう場面が多いように思う。

  • 複雑すぎて、終盤で挫折…。登場人物が多すぎたしシリーズ読んでないと記憶に残りにくい。

  • え?ここで終わるの??というモヤモヤが残る感じ。
    後半は政治っぽい話になって、医療ミステリと思って読むと思ったのと違うかも。

  • 浪速府で発生した新型インフルエンザ「キャメル」。致死率の低いウィルスにもかかわらず、報道は過熱の一途を辿り、政府はナニワの経済封鎖を決定する。壊滅的な打撃を受ける関西圏。その裏には霞ヶ関が仕掛けた巨大な陰謀が蠢いていた――。風雲児・村雨弘毅府知事、特捜部のエース・鎌形雅史、大法螺吹き・彦根新吾。怪物達は、この事態にどう動く……。海堂サーガ、新章開幕。
    (2011年)
    — 目次 —
    序章 砂漠 二〇〇五年三月
    第一部 キャメル
    #01 浪速診療所 二〇〇九年二月四日
    #02 浪速市医師会 二〇〇九年二月四日
    #03 水際防疫 二〇〇九年四月二十二日
    #04 キャメル・パニック 二〇〇九年四月二十七日
    #05 検疫官・喜国忠義 二〇〇九年四月二十八日
    #06 レッセフェール・スタイル 二〇〇九年五月十日
    第二部 カマイタチ
    #07 特捜部エース、西へ 二〇〇八年六月十八日
    #08 電光石火 二〇〇八年十月十七日
    #09 不祥事ルーレット 二〇〇八年十月二十一日
    #10 不可視陰謀 二〇〇八年十月三十日
    #11 検察の正義 二〇〇八年十月三十一日
    第三部 ドラゴン
    #12 舎人町の心臓 二〇〇九年五月十三日
    #13 東北の巨人 二〇〇九年五月十三日
    #14 日本三分の計 二〇〇九年五月十四日
    #15 桜宮岬 二〇〇九年五月十五日
    #16 ナニワ・ドラゴン 二〇〇九年五月十五日
    終章 両雄並び立たず 二〇〇九年六月

  • 浪速府で発生した新型インフルエンザ「キャメル」。致死率の低いウイルスにもかかわらず、報道は過熱の一途を辿り、政府はナニワの経済封鎖を決定する。壊滅的な打撃を受ける関西圏。その裏には霞が関が仕掛けた巨大な陰謀が蠢いていたー。風雲児・村雨弘毅府知事、特捜部のエース・鎌形雅史、大法螺吹き・彦根新吾。怪物達は、この事態にどう動く…。

  • 新型インフルエンザに伴う、浪速経済の混乱。
    霞ヶ関の汚職や陰謀。

    面白いテーマで面白い。

    最後は、お約束のように「Ai」連呼で一気に冷めた。
    残念。

著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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