- Amazon.co.jp ・本 (495ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101338514
感想・レビュー・書評
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まるで、魚のうろこを反対から撫でているような感じ。
滑らかにはすすまない。
近代文学を思わせるような
硬く緻密な表現、
生々しい官能小説のような場面、
そして、テーマ。
しかし、時々、ぽろりと落ちた鱗が美しいように
全体では見えない、美しさもある。
好きではないのに、
また読みたいという中毒性はあるが、
登場人物の心理描写はリアルさにやや欠ける。
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読んでて感じてたんだが、テンポの良くない小説。解説には文章力で読ませるとあったが、これが評価される文章なのかは自分的には疑問。
高校生の一人息子の失踪に始まり、若い愛人の事故死、離婚した夫の娘の自殺・・・なんだか構成的には読書欲をそそる構成なんだけど、なにしろテンポが悪くて・・・。読んでいくうえでのリズム感とでも言うのかな、それが自分には合わなかった。
高校生の男子を一目で狂わせるような魅力的な女性って、そうそう居ないだろ。10歳以上も年上なんだし・・・。しかも母親を残して失踪させるほどの魅力とか、普通に読んでて現実感がなかった。
冬子にしても、まわりの男を夢中にさせるような魅力が描ききれてない。
だから読んでる間、「こんな事、普通、ありうるか?」って疑問がいろいろな場面で出てきた。息子に失踪された母親の心情や、その母親に何かと世話を焼く関西弁のオッサン等はよく描かれてるだけに、亜沙実や冬子の心情が分からないのが不満点。コントラストと言えばそれまでだけど、この辺はまったく好みじゃない。
そもそも、亜沙実や冬子に男が狂う理由が薄弱。美しいという理由だけでは、はなはだ説得力に欠ける。ましてや、冬子の行動の理由も分からない。
登場人物も好きになれないし、テンポも悪く、読後感も良くない。
☆2個程度かなぁと迷ったけど、初の沼田作品だし、事故死の犯人が捕まった事だし、☆3個
背表紙~
高校生の一人息子の失踪にはじまり、佐知子の周囲で次々と不幸が起こる。愛人の事故死、判れた夫・雄一郎の娘の自殺。息子の行方を必死で探すうちに見え隠れしてきた、雄一郎とその後妻の忌まわしい過去が、佐知子の恐怖を増幅する。悪夢のような時間の果てに、出口はあるのか。人の心の底まで続く深い闇、その暗さと異様な美しさをあらわに描いて読書界を震撼させたサスペンス長編。
自分の感覚では、これサスペンスって言えるかな?って思うけどな。 -
やっぱり、まほかる好きですね
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沼田まほかる 著「九月が永遠に続けば」を読みました。
高校生の一人息子の失踪に始まり、主人公の主婦の周囲で次々と不幸が起こる。これは偶然なのか。息子の行方を必死に探すうちに見え隠れしてきた前夫とその後妻の忌まわしい過去が明らかになってくる。人の心の闇に迫るサスペンス長編。
最近、「第1位」と大きく帯に書かれてずらりと本屋に並んでいたので、気になって読み始めたこの作品、読み始めたら、いつ間にかこの作品の世界に引き込まれ、次の展開に気になりだし、読み進めてしまいました。
一見普通の家庭だと思われた世界に、実はその裏に陰惨な過去が見え隠れてしていくという展開は、読んでいてショックを禁じ得ませんが、それだけに気になって読んでしまう自分がいました。
それぞれの登場人物が抱える心の闇の部分が偶然にも重なっていく悲劇の様子が読んでいて、切なく感じました。
こんな悲劇は小説の中で味わうだけでと思わずにはいられません。 -
人間って怖い…すごくドロドロしているのにぐいぐい引き込まれる感じで一気に読めた。タイトルが絶妙。本当に私もそうであってほしい思った笑
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途中からおもしろくて一気に読んでしまっが、最後は残酷すぎて、読みたくなくなった。読み終わったあとに嫌な気分が残る。
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社長夫人が「読み終わった後は嫌な気分になる」と言っていたけど
激しく納得(笑)
もう1度読み返してみようとは思いません。 -
■解説
高校生の一人息子の失踪にはじまり、佐知子の周囲で次々と不幸が起こる。愛人の事故死、別れた夫・雄一郎の娘の自殺。息子の行方を必死に探すうちに見え隠れしてきた、雄一郎とその後妻の忌まわしい過去が、佐知子の恐怖を増幅する。悪夢のような時間の果てに、出口はあるのか―。人の心の底まで続く深い闇、その暗さと異様な美しさをあらわに描いて読書界を震撼させたサスペンス長編。
■感想
とある本屋がものすごいプッシュしていたので読んだが、うーん・・・という感じ。エロス文学的な打ち出しだったが、それもうーん・・・。 -
賞を受賞していた作品というので期待したが、グロテスクなところがあり気分が悪くなる。そんな表現をする必要があるのか疑問。登場人物も何故そんなに年の離れているひとに惹かれていくのかあまり納得がいかない。読後感の悪い作品だった。
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物語が大きく動くというよりかは、主人公とその周りの過去や感情の描写を嗜む小説というイメージ。その割には曖昧な描写であるところも多く、総合的にどこを主張したいのかイマイチつかめなかった。