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- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101340616
感想・レビュー・書評
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吉田茂の娘にして私設秘書、ファーストレディとして活躍した著者の語る戦後史。「単独講和か全面講和か」ではアメリカ側から日本語でスピーチするようオファーがあったように書かれて入るが、「白州次郎 占領を背負った男」では白州次郎らが変更させたと書かれていた。認識の違いだろうか。白州次郎の名前が出て来なくて残念。巻末に著者の長男、麻生太郎氏のエッセーも収録。
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大久保利通のひ孫、吉田茂の娘、麻生太郎の母である著者による吉田茂に関するエッセイ集。
最初は単なる外交官だった吉田氏が、外務大臣から総理大臣になり、GHQとやり取りしながら、憲法制定、サンフランシスコ講和条約に至るまでを、娘の視点で描いている。娘といっても、早く妻を亡くした吉田氏の身の回りのことから海外随行まで、妻代わりの役割を果たしていた著者は、色々な場面での吉田氏のふるまいを覚えている。どうも、政治家向きの気質ではなかったようだが、時代の要請で政治家になったということか。
佐藤栄作や池田勇人を育てたのは、その時期の人を良く見ていた証だろう。最後の麻生太郎によるあとがきもなかなかいい。