事変の夜 満州国演義二 (新潮文庫)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101343211

作品紹介・あらすじ

昭和六年九月十八日、満州事変勃発。満蒙領有方針に共鳴する敷島三郎憲兵中尉と、外交官としての本分を守ろうとする敷島太郎参事官が対立する。阿片中毒となった四郎は中国人街に身を沈めており、次郎は謀略馬賊として陸軍に協力することとなった。朝鮮での蜂起。帝都で燻るクーデター計画。そして、上海では日本軍と十九路軍が激突する。大陸各地で弾ける戦火を描く、第二巻。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ2巻目。1巻目の勢いある面白さからちょっとパワーダウンした感じがする。四兄弟それぞれを描く部分が減って、史実に沿った戦いっぽいシーンが多かったからかな。馬賊として颯爽としていた次郎がうらぶれてしまったのを筆頭に、三郎は思考停止で融通が利かないし、四郎も頼りないなりに危なっかしさでいろんな目に遭ってた前巻に比べると締まらない感じ。8巻目までたどり着けるだろうか。

  • 文庫でも8巻あって先が長いので、色々な本の合間に少しずつ読み進めて2巻目読了。

    運命に抗おうとするも、敷島4兄弟を嘲笑うかの様に時代が飲み込んでいく。
    そして、得体の知れない間垣徳蔵の存在が恐ろしすぎる。

  • 4兄弟が4者4様に堕ちていく…時代の大きなうねりの中で、人はさも自分に無力なのか。いや、それが歴史という残酷さなのか。

  • 満州事変のことが書かれている。

    満州事変とは、

    満州(現中国東北部)の奉天(現瀋陽)郊外の柳条湖で1931年9月18日に起きた鉄道爆破事件に始まる日中両軍の軍事衝突。

    と、信頼できるネットの記事に書かれている。


    この小説では、満州事変のことを細かくかかれているが、退屈である。
    ほとんど飛ばし読みになっており、最終巻まで読み続けられるか、自信をなくしているところ。

  • 1928年~1945年の17年間の満州の歴史。登場人物4兄弟の視点で語られる。満州事変から第二次世界大戦終結までの流のなかで、南京事件、張鼓峰事件、ノモンハン事件、葛根廟事件、通化事件と有名な事件が次々と起こり、4兄弟それぞれの立場で事件と向き合う様子が描かれる。満州の歴史を詳しく知らなかったので、勉強になった。何が正しくてなにが正しくないのかなんてだれにもわからないと感じた。

  • 2作/9作。

    満州事変、上海事変。
    中学校社会科教科書じゃあ、ほんの2~3行の記述に過ぎない歴史が、重厚に語られる。

    「歴史は小説の玩具ではない」と謳った筆者の執筆姿勢に依るならば、ここで語られる歴史は概ね史実に準じてるのだろう・・・と考えると、なんともやりきれないものが残る。

    あの時、あれが無かったら……
    あの時、ああされていたなら……と後付けで語るのも虚しい程に、様々な立場、信条からなる大きな流れに抗いようもなく日本は、歴史が刻んだ悲劇の刻へ向かって突き進んでいる・・・。

    ★3つ、7ポイント半。
    2016.12.20.新。

    ※兵卒たちが血で血を洗う激戦を繰り広げている最中、将兵たちは昼の戦闘が終れば旅館に帰り膳飯を食して酒を飲み、政治を語らう……

    当然のように営業を続ける宿泊施設や飲食店。。。

    戦時の“獣性”を正当化するかのように市街地の婦女子を襲う……

    部下が銃撃を交わしている真横で煙草を吸い…“陣中見舞”とばかりに箱ごと置き去る・・・。

    非日常の極みたる“戦争”のすぐ隣に描かれる一部の人々の“日常”が、当時の悲惨を逆にリアルに浮き上がらせているのが、印象に残る。

  • 何故か同級生と読んでるのがカブり、キャスティングで揉める。次郎は佐藤だろ!佐藤浩一!

  • 筆力と気力はどこから湧いてくるのだろう。同時代を生きていたことに感謝。

  • 2016年1月5日読了。

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