- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101344911
感想・レビュー・書評
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ドラッカーも絶賛した日本人経営者・オムロン創業者立石一真の一代記。
社長が「できませんと言うな」と叱咤激励を飛ばし、社員を引っ張っていく話かと思えば、社員全体で「出来ないことはない」という気持ちになり困難をどんどん越えていくと言うチーム作りが凄い。
時代も違うとは思うが、「休日返上は当たり前、時間外など気ににたことがない、休日返上して研究や開発に明け暮れた。責任を持たされ、大きな仕事を任されているだけにやりがいもあったし、面白かった。」
というエピソードに昭和初期の日本を良くしていくエネルギーを感じ、また最近の「大物居ない論」も頭によぎる。現代では、悪い物を排除するため、規制・コンプライアンスなどで自由度が無くなり、結果突出した人物も出にくいのではと。価値観の多様化も現代人が迷い、ブレ易い一因か。
以下覚えておきたい点
驚いたエピソード。開発担当者に向かって「国鉄さんに『それなら立石にあるから見においで下さい』と言ってきた。三日後には見に来るから、頼むで」「そんな機会どこにありますんや」三日で完成させろと言う意味だった。当時の立石電機は、研究陣も販売陣も怖いものなしで、顧客からなにか要望があれば「それならできます」と引き受け、すぐに開発指令をだした。
立石電機が開発した鉄道駅の自動改札システムは、世界中で利用されているインフラとなり、人類社会に貢献したことが認められた。
一真は立石電機の技術を健康にも生かしたいと考え「現代人の最大の悩みである『不治の病気』を治す機械と施設の製造販売をやる。我々がこの新しい仕事に成功することは、最大の社会奉仕であり、またこれをなしうる実力を、経験と技術と資本の蓄積で持っていると信じる」と健康工学に乗り出していく。
「最もよく人を幸福にする人が、最もよく幸福になる」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
オムロンの創業から今まで。立石氏の人生をつづったもの。この企業文化がいかにして培われていたのかを見た。オムロンがこれだけ多岐にわたる製品を排出してきたとは知らず…