変見自在 ロシアとアメリカ、どちらが本当の悪か (新潮文庫)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101345994

作品紹介・あらすじ

黒海の要衝クリミアがロシアに併合された。米国はここぞとばかりにロシアを盗っ人呼ばわり。だがテキサスやハワイを暴力で強奪し、各地で略奪強姦を繰り返す世界一のワル・米国に比べれば、“帝国”なんぞまだまだか──。邦人虐殺写真を731部隊の仕業とでっち上げる中国。ベトナム人大殺戮は知らん顔の韓国軍。ウソが蔓延る世の真実を明かす人気コラム。『プーチンよ、悪は米国に学べ』改題。

感想・レビュー・書評

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  • これが全て本当なら気が滅入って来る。(裏は取れていないものもあるみたい)
    高山氏の本は嘘にまみれた白人支配を暴いている。
    昨今のオリンピック、コロナをめぐる日本政府の対応をみてると、日本人の気概をとりもどして白人が牛耳るIOCやアメリカにNOを突きつけて欲しい。

  •  住民投票により、ウクライナ領であったクリミアがロシアへ併合された。アメリカはロシアを盗人と罵り、19世紀の帝国主義的センスだと非難した。しかし、歴史的にみると、スターリン時代の粛清と大飢饉で酷い目にあったウクライナに対して、フルシチョフがその償いとクリミアを贈ったらしい。だから今回の再併合は、もとの鞘に収まっただけ。それを盗人呼ばわりするとはあきれる。メキシコやハワイやパナマを強引に奪っておいて、何様だ!盗人猛々しいとはアメリカ!お前のことだ! と著者は言いたいらしい。短いコラムだけど、その歴史的経緯もまあまあ分かり易く書いてある。 
      
     沖縄密約に関するコラムも面白い。かつて毎日新聞の記者が外務審議官付きの秘書と懇ろになり、沖縄返還の裏取引の情報をスクープしたことがある。山崎豊子原作のドラマでは本木雅弘と真木よう子が演じた関係だ。ただし正確に言うとスクープではない。なぜなら記者は新聞でスクープ記事として掲載する前に、当時自民党と対立していた最大野党の社会党に情報を渡し、国会審議の場にいきなり持ち込んで大騒ぎさせてから、記事にしたからだ。この記者に対しても怒り心頭の著者は、てめえ、情報源は明かすし、記事にする前に国会に持ち込んで倒閣をはかるし、何様のつもりだ!ジャーナリスト失格だ!という感じで怒っている。 
     うん、確かに。言われてみればその通り。生まれてないから当時の騒動はわからないけど、ドラマを観ていても、真木よう子かわいそう、モっくん酷い、と思ってた。情報源を守らないなんて、記者としてサイテー。

     この本は週刊新潮の連載コラムをまとめたものらしい。面白いか面白くないかと聞かれれば、面白い。酒場で語るオヤジの時事談義としては最高レベル。ただ真偽を確かめるほどの知識がないので丸飲みは危険。政治評論を生業としている人が巻末解説を書いているが、その人も著者の原稿を読むと「これは裏がとれてるのか? ホントの話か?」と疑うらしい。てっきり、その後自分で調べてみたら裏が取れたとか言ってくれるのかと思ってたら、取ってない。 
     意味ないじゃ~ん。

     この本を読むときは、週刊新潮は報道誌じゃなくて、文芸誌ということをお忘れなきように。

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著者プロフィール

髙山正之(たかやま まさゆき)
ジャーナリスト。1942年、東京生まれ。東京都立大学卒業後、産経新聞社入社。社会部次長を経て、テヘラン支局長、ロサンゼルス支局長を務める。2001年から2007年3月まで帝京大学教授。著書に、『アジアの解放、本当は日本軍のお陰だった!』(ワック)、『変見自在』シリーズ(新潮社)※最新刊は『変見自在 コロナが教えてくれた大悪党』、『アメリカと中国は偉そうに嘘をつく』『中国と韓国は息を吐くように嘘をつく』(ともに徳間書店)など。

「2022年 『世界を震撼させた日本人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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