- Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101347134
作品紹介・あらすじ
の鍵を握るマイクロフィルムを島田は入手した。CIA・KGB・北朝鮮情報部・日本公安警察…4国の諜報機関の駆け引きが苛烈さを増す中、彼は追い詰められてゆく。最後の頼みの取引も失敗した今、彼と日野は、プランなき「原発襲撃」へ動きだした-。完璧な防御網を突破して、現代の神殿の奥深く、静かに燃えるプロメテウスの火を、彼らは解き放つことができるか。
感想・レビュー・書評
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原子力発電所をめぐるスパイもの
ぐんぐん引き込まれて、あいかわらず高村さんは
力強い小説を書くなあ~
だけれども
「建屋」「格納容器」の名称、原子力発電所の異様な姿など
東日本大地震の事故を見聞きしなければ
いくら想像力をたくましくしても、こうは臨場感が湧かなかっただろう
むしろ原子力を使った発電所があることを意識しないでいた...
という忸怩たる思いを一層強く感じた -
根暗でゲイでナルシストな主人公がどうも受け入れなかった。そんな主人公を周りが助けてくれるご都合主義に辟易。また本人はそれが当たり前と思っている節があり、さらにイラついた。
物語に厚みをつけようと取ってつけたような専門知識が滑稽で小説自体を底の浅いものにしてる。 -
福島の「人災」をきっかけに、手にとった本。
もし震災からの一連の出来事がなければ、私は島田という人物に疑問しか抱かないまま、読み終えていたかもしれない。
チェルノブイリによって人生を定められた青年・「高塚良」という存在を、福島が生み出さないことを願わずにはいられない。 -
2011年5月2日読み始め 2011年5月4日読了
内容はすっかり忘れてましたが、最後の展開はおぼろげながら覚えてました。福島原発事故のことを考えると、ちょっとばかし不謹慎な小説かもしれない…。まーこれを作者が書いたときに、大地震&大津波で原発がブラックアウトなんて考えられないことだったのだろう…。 -
クライマックスの原発襲撃。
自由になれてよかったね -
2010年5月10日読了。2010年93冊目。
面白かった。
良と対面した島田のシーンが印象的。 -
ややこしくてたまらんかったです(笑)が、必死で読んでしまいました。
行き帰りの電車で読むので、どうしても緊張感のあるシーンでも関係なしに読み終わらなくちゃいけなくてそれがイヤ。
家帰って一気に読みたいのは山々なんだけどできないもどかしさったらありませんよ。
あー家で自由に本読める生活になりたい!!
しかしまあ、おもしろかったんですけど、なんで島田も日野も良にあそこまで執着するのかがナゾでした。
下巻に入ってから島田の心境とかを読んで、やっとちょっと理解できそうな気になったのですけど…前半からそういうことが分かって読めてたらもっとずっとよかったのになーと思います。
マークスのときもそうだったんですよね。マークスが真知子のことをちょっとでも特別に思ってたというのがこれまた最後の方になるまで分からなくて。途中気づいてからはうわーってきましたけど。
今度のもその辺が消化不良…高村さんってそういうのを書くのが苦手なんかなー?