照柿 下 (新潮文庫)

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感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101347226

感想・レビュー・書評

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  • 上巻ですごい引き込まれたわけでもなく下巻もそんな感じ。
    刑事合田雄一郎にイマイチ共感できないというか好きになれなかった。
    野田達夫も結局何だったんだろう?芸術的な天才ゆえの変わった人だったのか。
    最後もなんかよくわからぬまま終わってしまい、「あー面白かった!」って満足感がないままになってしまい不完全燃焼。
    でも最後の野田達夫が捕まるまでのところは、一気読みした。展開があんまりないお話だったからなんとなく満足感がなかったのかなー。

    高村薫さんの『マークスの山』をだいぶ前に読んで面白かったから高村さんのを買ってみたんだけど…
    でもマークスの山にも合田刑事は出てたみたい。もうすっかり忘れてしまっている。

  • 前作のマークスの山ほどの衝撃は少ないがこれはこれですごい。工場のシーンはちょっと読むのが苦痛になる程の詳しさ。合田さんと加納さんの絡みとお蘭こと森さんの登場が少なすぎてがっかり。

  • 高村薫作品にはいつも圧倒される。しかし、今回の作品の大人の男二人の突然の脱落、妄執には共感することもなくなかなか読み進まなかった。しかし、最後のさすがでぴりっとしまったと思う。

  • なぜに女に一目惚れしたのか、全くわからない。幼馴染と不倫の女と刑事の、女の夫の浮気から徐々に狂いだしていく人間関係の歯車が女を除く浮体の男の心理状態をこれでもかと書き尽くし、破滅へと進行する、思いっきり暗い話であり、読んでいて辛いのだが、最後まで読ませる筆力は流石。

  • 合田は切れ者で有能という設定だが、実際の言動からそんな印象を受けることはまったくない。
    達夫が女にもてるであろうことは納得。

著者プロフィール

●高村薫……1953年、大阪に生まれ。国際基督教大学を卒業。商社勤務をへて、1990年『黄金を抱いて翔べ』で第3回日本推理サスペンス大賞を受賞。93年『リヴィエラを撃て』(新潮文庫)で日本推理作家協会賞、『マークスの山』(講談社文庫)で直木賞を受賞。著書に『レディ・ジョーカー』『神の火』『照柿』(以上、新潮文庫)などがある。

「2014年 『日本人の度量 3・11で「生まれ直す」ための覚悟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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