村上海賊の娘(三) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.97
  • (241)
  • (406)
  • (206)
  • (28)
  • (2)
本棚登録 : 3178
感想 : 179
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101349800

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 意図的ではないにせよ文庫全四巻の第三巻、まさに起承転結の転の内容。
    主人公が打ちのめされる所から、まさに這い上がろうとする所!最終巻に期待です!

  • 2016/8/20 Amazonより届く。
    2022/9/13〜9/15

    村上家は毛利につくことになり、船団を揃えて淡路に向かう。大坂での経験で大人しくしていた景であるが、結局淡路に向かうことに。謙信が立たないことで、一旦船団は引き返すが、景の無茶な行動に船団は船首を大坂に向けた。最終巻へ。

  • 「退けば地獄」とは残酷で卑怯……姫も戦の非情さと、己の未熟さに打ちのめされ、挫折を味わいました。中盤、またもや影が薄くなりましたが、終盤、失敗を糧に復活。青くても無謀でも、そうこなくっちゃ。型破りなのは主人公の特権です。鬼手ってそういうことかと、村上海賊の秘密が明かされたところで終了。やっと村上海賊の活躍の場が出てきそうな完結の最終巻へ行きます。

  • 1ヶ月おいて後半2冊の発売。発売直後、紀伊国屋の文庫ランキングを見れば、間に1冊挟んでベスト5の内4冊までこの本ってどうよ!?
    第3巻、織田軍vs大坂本願寺の闘いは、勢いづいた織田軍の反撃の描写から始まるが、ここでもまた姫様の行動はまさに『面白(おもしゃ)ない』。
    七五三兵衛や義清はじめ、ただの百姓である源爺や留吉に至るまで男たちの勇猛さ剛毅さが際立つ中、駄々っ子にしか見えない、この巻も前半の姫様は興醒めも甚だしい。
    そして、ようやく女の自分は戦の場に相応しくないと悟るのだが、皮肉にも時を同じくして事態は大きく変わってきて、毛利は織田との断交を決断し、村上海賊は水路兵糧を送ることに手を貸すことになる。
    さあ、姫様、自ら心したことに従いおとなしくしていることが出来るのか…って、出来るわけなく、物語も大きく舵を切る。
    ここまでの話の胆は、姫様の青臭さを痛快と思えるかどうかというところだろうが、う~ん、私はダメでした。
    ただ、この巻の中盤以降、私みたいな分別臭いおじさんにも有無を言わせぬ“鬼手”が打たれ、作中の登場人物のみならず読者も含め能島村上・武吉の掌の上で転がされていたのを知ることになる。
    ようやく面白(おもしゃ)なってきたわ。

  • 天王寺砦で泉州侍と大坂本願寺の戦いを目の当たりにした景は戦に対する自らの認識の甘さを痛感し、故郷の能島に戻り姫としての生活を送ろうとする。そして三島村上は毛利軍の兵糧入れに協力し、難波海へ兵を出す。
    しかし、小早川隆景の策略で毛利軍は泉州勢とのにらみ合いをするのみ。毛利軍の真意を知った景は自らが送り届けた門徒たちを救うべく、難波海へ戻り泉州侍たちに戦いを挑む。
    起承転結の転にあたるような展開は描写もいきいきとしていて読みごたえ十分。景の侠義に心が震えると共になんのために戦うのか?というのを考えさせられるものだった。一度は撤退をした毛利軍が景を救うべく引き返す描写は素晴らしかった。

  • 再読

  • 三巻終わりの方で動きがでてきたところは時間を忘れて読めたが、途中駆け引きやら動きがないところはちょっと中だるみのように感じた。

  • とにかくアツい展開が続き、ページをめくる手がとまらない。さながらキングダム合従軍編のごとき熱量。

    戦争はあくまでも自家の存亡をかけた殺し合いであり、非情になりきれないとやっていけない。そりゃそうだ。

    はやく4巻が読みたい。


  • 自分の家を守るために戦を行なっていることに気づいた景は自身の考えの甘さに気づき女として生きることを一度は決意するも、留吉ら一向宗門徒を助けるために再び戦場へと赴く。上杉謙信が立ち上がるまで参戦しないこととなった毛利軍は淡路で時間を待つがそれに対して景は非難するも、味方は得られず。鈴木孫市ら雑賀党を率いて眞鍋七五三兵衞ら眞鍋海賊に立ち向かうも眞鍋の戦術に翻弄されてしまう。景一人で眞鍋に立ち向かっていることを弟の景親は見捨てることができず参戦する決断をしそれに応じて毛利軍も参戦することとなる。
    鬼手とは姫が戦場に出ることでそれを守るために周りの兵が奮起することでこれを多様しないために村上海賊は女性の参戦を禁じていた。
    この後の展開気になる

  • この巻の三分の二の段階では、この本を紹介してくださった方への架空の感想を考えていました。
    最後には、そんな感想は頭から吹き飛び、無我夢中で読み終わってしまいました。
    最終巻、楽しみで仕方ないです。

全179件中 21 - 30件を表示

和田竜の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×