ソロモンの偽証: 第I部 事件 下巻 (新潮文庫)

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著者 : 宮部みゆき
  • 新潮社 (2014年8月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (503ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101369365

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ソロモンの偽証: 第I部 事件 下巻 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • すごい。
    第一部「事件」というタイトルが今になってようやく(遅い)解った。
    長い長い序章だったんだ。戦いはこれから。
    そう、たぶん彼らは戦うんだろうと思う。
    自分達を無視して事件を進行させた全てと。

    それにしてもこの密度はなんなんだろう。
    どこまで行けばこんな文章が書けるんだろう。
    この物語を言語化することが出来る人が宮部みゆきさん以外に存在するのだろうか?
    読むのが辛い章もあったし、こわくて寝付けなかっりもした。
    この「事件」は本当に重くて、どうしても面白いと思えなかった。
    でも、読むことを止められない。
    いつもそうだ。
    宮部みゆきさんの小説は私をからめ取って離さない。
    今回はいろんな人に感情移入してしまった。
    どうしてこんなことになってしまうのかと頭を抱えた。
    何もかもが悪い方に向かっていくようで苦しかった。
    でも、第二部、第三部で彼らがどんな結論を出すのかが今はとても楽しみだ。
    誰も傷つかない結論なんてきっとない。
    もしかしたらもっともっと傷つくことになるかもしれない。
    それでもきっと逃げたり誤魔化したりしないでいてくれるはず。
    自分の望む形にねじ曲げたりしないはず。

    どうしたらいいかなんて意味のない問いだ。
    模範解答があるわけじゃないから。
    結局は誰が事をリードするかにかかっていて、その人にとって無難な結論におさまることになる。
    じゃあ、いろんな人が手を伸ばしたら?
    あっちこっちに引っ張ってぼろぼろになってしまったら?
    それが大事な日常だったら?
    戦う決断をさせたのは怒りなんだろうと思う。
    やっぱり楽しい話ではない。
    でも、すごく大切なテーマだと思う。
    だってこの混沌の中で生きなくちゃいけないから。

  •  HBSの報道番組に届いた告発状。それは様々な疑心暗鬼と悪意を生み、学校全体を混乱に陥れる。そして悲劇は連鎖していき…

     告発状がテレビ局に届いてからの経過、というものの描き方が見事です! 学校側の判断が間違っていたとは言い難いのに、事態が悪い方、悪い方に転がっていくのが非常にリアルでした。

     野田健一のエピソードもものすごく読みごたえがありました。これだけで一本の長編にできそうなのに、それを一個の作品内にまとめてしまうあたりも宮部さんのすごさを感じます。
    それだけ濃いエピソードが挟まれるのに話の軸がぶれたように感じさせないのもさすがです!

     これで第1部を読み終えたわけですが、読み終えて思い出したのは同じく宮部さんが書いた『模倣犯』です。

     なぜかというと『模倣犯』は連続殺人から生まれた、『ソロモンの偽証』では自殺と告発状によって生まれた、人々の感情とうねり、そうしたものをそれぞれの事件の経過以上に濃密に描き切ろう、
    そういう宮部さんの気概が読んでいて伝わってくるからです。

     そして、もう一つこの二つの作品が似ているな、と感じたのは、事件の収束自体は早い段階でだいたいめどがついてしまうのに、
    その事件の当事者たちにとっては、なにも終わっていない、ということを描いている点だと思います。

    『模倣犯』の場合は一巻で犯人グループらしき二人の死でマスコミ的にも警察的にも事件は終わってしまい、
    『ソロモンの偽証』の場合は第1部の下巻で学校の無理やり気味の記者会見と自殺という警察の見解で事件は対外的には収束します。

     でも、そんな幕引きじゃ納得できないのが当事者たちです。結局自殺の理由も、告発状の真偽も、その後に起こった数々の事件の真相も、何も解決されないまま。
    そしてこの事件の中心で関わることになってしまった藤野涼子はある決断をします。

     第1部では上下巻合わせおよそ1000ページ費やされているのですが、涼子の決断の重さやその決断に至る過程というものを考えてみると、
    第1部でこれだけのページを費やしたことは冗長なんかではなく、必要だったから、ということが分かります。

     第3部の発売は確か10月末か11月の始めなんですよね。早く第2部を読みたいところですが、それだと2部を読み終えてから3部発売までが待ちきれなくなりそうで、

    2部を今すぐ読んで3部を待つか、3部の発売直前まで待って2部・3部を一気に読むか、今究極の選択を強いられています(苦笑)

    2013年版このミステリーがすごい!2位
    2013年本屋大賞7位 

  • 何度も同じ話の繰り返しで・・・
    と思いつつも読んでしまった。
    間に少しずつ一人一人の
    人生や抱えている問題などが
    紹介されるのでついつい
    先が気になってしまう。

    藤野家は唯一理想的な家庭で
    両親も常識的で・・・と
    思えるが、これもどこで
    どんでん返しが来るのか?

  • すっかり罠にはまってしまい、一駅の乗り換えでも本を開いてしまうように…
    結果、出張中だというのに、もう1冊を買いに東京堂へ行ってしまった。
    単行本の時は、ここまででしばらく待たされたはず。
    そうだとしたら読めなかったな。さ、3巻へゴー!
    2015/7/30読了

  • いやー、2巻になってだいぶ動いた……。
    そして、めっちゃむかつく人間が何人か出てきます(笑)
    校長先生はかわいそう……

    各人の思い込みなり、正しいと思ってることが絡み合ってめっちゃややこしくなってきたー。
    そして、ぐいぐい引き込まれたのでページ数の割にすぐ読めた。

    もう3巻以降まとめて買っとこうかな。

  • さくさく読めて、この巻、展開に夢中になって一気に読んでしまった。
    なんでしょう、この読みやすさは。
    でも、子ども(中二)たちが中心の話とは知らなかった。ミステリなのは知ってるけど、具体的にどういう話か知らずに読みはじめていて。この巻の展開にはちょっとショックを受けた。

    ときどき、言葉が古めかしいような気もするんだけど。わざと? 若い人が読んだらどう思うのかな。

  • 面白い!!
    これは面白い!!
    噂にたがわぬ面白さ!!

    こんなにのめり込んで読む本は久しぶりです。
    何以来だろ?
    宮部みゆきさんでは「模倣犯」も夢中で読みましたね。

    文庫2冊も読んだのに、まだ事件が幕を開けたばかりという印象。それなのにこの読み止まらなさはなんなのでしょう。私は登場人物が多いのは苦手なのですが、これも結構次々に登場人物が出てきます。でも全然混乱しない、すっと誰が誰だか入ってきます。さすがは宮部さん、この読み易さは職人技です。

  • ベテランが本気出したら敵わないな。もう、なんだこれ。すごすぎる。

    これだけの長編で序章で一切の無駄がない。だれることなく、これから凄いことになる気しかしない。

    柏木卓也は本当に自殺だったのか?
    電話ボックスで彼は誰と話していたのか?
    藤野涼子はどうするのか?
    三宅樹里はどうなってしまうのか?
    モリリンと垣内のその後…
    そして謎の少年…柏木卓也と塾が一緒だったというあの子は誰?

    文庫化待ってた甲斐ありました。というか、単行本買うべきだったなー。

  • 色々な人の思惑と不幸な偶然が重なって、事態は思わぬ方に転がって行く。
    真相がどうであるかよりも、この事故や事件の落ち着く先が気になる点は、ミステリーというよりサスペンス。

  • 【あらすじ】
    もう一度、事件を調べてください。柏木君を突き落としたのは―。告発状を報じたHBSの報道番組は、厄災の箱を開いた。止まぬ疑心暗鬼。連鎖する悪意。そして、同級生がまた一人、命を落とす。拡大する事件を前に、為す術なく屈していく大人達に対し、捜査一課の刑事を父に持つ藤野涼子は、真実を知るため、ある決断を下す。それは「学校内裁判」という伝説の始まりだった。

    【感想】

  • 報道
    浅井の死
    放火疑い
    裁判の始まり

  • 文庫本全6冊の大長編、2巻目ですね。文句なしに、大変に面白いです。読書の愉悦也。

    驚くほどに登場人物が多く、驚くほどに沢山の感情が渦巻いております。とある一人の人物の視点で物語が語られるのではなく、沢山の人物の、様々な思いを、様々に語ることで、物語は続いていっておりますが、

    一応、主人公は、藤野涼子、ということで、良いのでしょうかね?宮部さんは、一応のところ?彼女を、主人公に、考えている、、、のかなあ?彼女目線といいますか、彼女の成長具合が、一番の物語のキーなのか?どうなのか?

    そもそも、宮部さんは、この物語を通じて、何を語りたいと、何を伝えたいと思っているのだろうなあ?それがわかるのは、まだまだ、先なのかなあ?むう。とにかく、読み進めるしかないので、楽しみです。この後、物語が、どう進んでいくのか。楽しみです。いやあ、幸せだよなあ。楽しい本がある、というそのことが。

    それにしても、小説を読む、ということは、誰かの感情を感じたい、ということなのかなあ?とかね、思う次第です。とある出来事があり、それに対して、誰がどう感じたか。何故にそう感じたか。自分はどう思うのか。世の中には、様々な出来事が、日々様々に起こっている。それを、誰が、どう感じるのか。それはなんとも、こう、不思議な事ですよねえ。人は皆、何かを感じながら、日々、生きているのだなあ。

    宮部さんは、ゲームソフトの「伝説のオウガバトル」シリーズの大ファンだという話を、聞いたことがあります。なかでも、「タクティクス オウガ」の、大ファンだとか。この小説は、なんといいますか、ああ、さもありなん、という思いを、感じさせました。あのゲームと、何故か、何故か、凄く、似通った雰囲気を感じるのです。ゲームと、小説。媒体は違えど、なんといいますか、本当にこう、凄く似ている。感じが。面白いなあ、と、思うのですよね。僕が、勝手に、勘違いしているのかもしれませんが。

    宮部さん、「伝説のオウガバトル」シリーズに対する限りなき愛情と尊敬をこめて、この作品を書いたのでは?とかね、思う次第です。あと、どうしても、なんといいますかね、スティーブン・キング的な雰囲気も、ありますよね。ホンマに好きなものを、ちゃんと吸収咀嚼して、自らの作品とすることのできる立派さを、感じちゃうんですよね。凄いよなあ、素敵だよなあ。

  • 341
    先にDVDを見てから読みました。当然映画よりは深くおもしろい。
    同著者、読了18作目。

  • ここからが本番とは…濃密だなぁ。

  • ほんとにやりきれない感覚。これが今の現実?

  • あらすじ(背表紙より)
    もう一度、事件を調べてください。柏木君を突き落としたのは―。告発状を報じたHBSの報道番組は、厄災の箱を開いた。止まぬ疑心暗鬼。連鎖する悪意。そして、同級生がまた一人、命を落とす。拡大する事件を前に、為す術なく屈していく大人達に対し、捜査一課の刑事を父に持つ藤野涼子は、真実を知るため、ある決断を下す。それは「学校内裁判」という伝説の始まりだった。

  • 2017/5/3

    三宅の描き方がいい。

  • 多分、ここ最近の読書ペースでは最速ではないだろうか?

    二日で読了。一般的にはどうだか分かりませんが私的には速い。

    土曜日にほぼ1日中読書の時間がとれたので、それが大きな要因ではあるが、それだけではない。

    「面白い!」1巻よりも更に面白く、布石に背中を押され、伏線に首根っこを引っ張られてドライヴがかかってきた。

    事件編だけに何かと事件事故が起こるのですが、ただそれだけではない。登場人物の色付けが濃くなり芋づる式にあれやこれやと事件が起こります。

    事件編だけでお腹いっぱいになりました。いつもよりも速いペースで読んだので疲れました。

  • 久々に2日で1冊読むなんてことをしてしまった
    ~~~1巻は作者の表現の豊かさにいちいち感激してたけど、2巻は出来事が次から次へと起こっていってエンターテイメントって感じだったかな。1巻で宮部みゆきの世界に慣れて凄い表現を凄いと思わなかったり感動できなくなっちゃったのだとしたらすごく残念である。性根が腐りきった人間が何人か出てくるけど、大人はともかく子供にこんな子らいるのかな~と考え、まだまだ自分の世界が狭いのを知る。自分の中学時代を考えるといたのかもしれない……もう思い出せないけど。とにかく、3巻目が気になる。

  • 1日で読んでしまった…

  • 事件。卓也の死から広がる波紋。一番同情したのは兄かな。おそらく自殺だろう、って思ってるんだけど、そこに至る経緯はほんとによくわからない。健一の家庭のあれこれは、卓也の死とは直接関係ないのだが、もしかしたら卓也の死体を見た時に、その凍った目の深淵に、健一は囚われてしまったのかもしれない。抜け出すことができて良かった。そして樹理の闇も粘着質で怖い。まさか松子が死んでしまうとは思わなかった・・・。第二部にかかります。

  • 事件編の後半。どんどん世界観に引き込まれる

  • 第1部 事件、読了。やっぱり宮部みゆきさんのストーリー展開は飽きさせない。 自分も物語の中に入り込んでしまう。 クソう、茂木ウゼエと何度思ったことか。

  • 感想は第六巻で

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ソロモンの偽証: 第I部 事件 下巻 (新潮文庫)の作品紹介

もう一度、事件を調べてください。柏木君を突き落としたのは――。告発状を報じたHBSの報道番組は、厄災の箱を開いた。止まぬ疑心暗鬼。連鎖する悪意。そして、同級生がまた一人、命を落とす。拡大する事件を前に、術なく屈していく大人達に対し、捜査一課の刑事を父に持つ藤野涼子は、級友の死の真相を知るため、ある決断を下す。それは「学校内裁判」という伝説の始まりだった。

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