あした: 慶次郎縁側日記 (新潮文庫 き 13-19)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 39
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101414294

作品紹介・あらすじ

泥棒長屋に流れ着いた老婆の悲しみが、出世にとことん無欲だった若き慶次郎の思いと交わる表題作「あした」。無精な夫を捨てた、髪結い妻の思わぬ本音を描く「春惜しむ」。内緒の逢瀬を重ねてはらんだ娘が、未来ある思い人を必死に庇う「むこうみず」など、円熟の筆致が香り立つ江戸の哀歓十景。慶次郎への尽きぬ思いを語る、生前最後の著者談話も収録した、人気シリーズ第13弾!

感想・レビュー・書評

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  • 江戸の悩みながらも懸命に生きる、かつ人情味溢れる物語。巻末著者インタビューに「慶次郎は、人が転んでいたら立ち上がらせてあげるけど歩くのは自分だよ、という人物」とある。もはや引退し、大活躍をする訳でもないのに慕われ頼られる存在。2016.12.24

  • 江戸の町人言葉に魅せられていますので、ワクワク読み始めました。
    また、町名への親しみがあり・・何度でも読み返したい本に加えます。
    10話と著者のインタビューあり。
    シリーズ本に加え、いくつか読んでいきたいと・・

    味わい深い内容でした・・
    とくに、
    「吾妻橋」の余韻に浸りました・・

  • 「きれいに別れてやるから。どんぐりの丈くらべのような、甲斐性なしの男を亭主にするんじゃねぇぞ」
    そう言って去って行った浅次がおゆきの前に現れた。
    浅次の目には、おゆきの亭主が自分と同じ甲斐性なしに見えたようで、浅次は出刃包丁を振り回してきた。
    (「どんぐり」より)

    2014年10月9日読了。
    慶次郎縁側日記の第13弾。
    ちょっと苦い味のする話やほろりとさせられる話。
    相変わらずの人情の描き方がたまりません。
    やっぱりこのシリーズ、好きだなぁと改めて思いました。

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著者プロフィール

作家

「2017年 『化土記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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