都市の遊び方 (新潮文庫 き 9-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101459011

感想・レビュー・書評

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  • 35年前の東京にタイムスリップしたかのような感覚を味わいたくて。牧場の夜の静寂さにがまんできなくなり、野放図にながされるJポップに音の粗大ごみをかんじ、学校のチャイム・工場のサイレン・市役所の時報といった時を刻む音に心惹かれ、好きな街の環境音をあげつらねる。エスニック料理レストランの登場に、アジアにいながらアジアを嗜好するという混乱、食文化を通じたアジアの生きるエネルギーの流入を感じ。クラフトワークの「アウトバーン」が好きすぎて、高速道路でかけてはしるためにドイツにいったり。ぴあの包括する膨大な情報とそれを受け取めきれないことの辛さ。/「新しさの価値を求めるのは、それ自体が「死に至る病」ですね(堤義明)/解説における、マリー・シェーファーらのサウンド・スケープ論との対比。/篠山紀信、シノラマ「東京」も手にとってみたくなる。

  • 東京都千代田区神田神保町2-5-1

  • すで絶版となっていますが、大好きな文庫でした。寺山修司を演劇人として最も理解していたのは、今は亡き如月小春だったろう…と思います。寺山作品というと、すぐに青森的土着性が云々されますが、彼の演劇手法が過剰なまでの意味性の付与による「本質的意味性の解体」であったとするなら、彼の概念は実はうんと都市的なものでした。そこに鋭く反応したのはまことに如月小春だけだったと私は感じています。

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如月小春の作品

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