夜と会う。: 放課後の僕と廃墟の死神 (新潮文庫nex)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101801018

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  • 人の心が惑わせた時に生まれる「夜」。それを退治する喫茶店のマスターの小野寺。それを手伝うことになった澪音と謎の人物イザヨイ。
    正直オチは分かりやすくストーリーとしてもありがち。文章はテンポ良く読みやすかった。

  • 現実世界で鬱屈された気持ちや絶望が夢という形で具現化する世界
    そこに息づく『夜』と呼ばれる異形のもの

    抑圧された高校生活を送っていた男子高生、澪音が迷い込んだ世界は
    一面砂に覆い尽くされた、そんな夜の世界だった


    *****

    荒廃、退廃、そんな今まさに朽ちていく、あるいは朽ちてしまった砂の世界が
    廃墟好きな自分には良かった
    なんとなく各所で色々と中途半端になったものがあるけどこれは、続編を想定してのことなんだろうか?
    そうじゃないと、結局アイツなんだったの?!みたいな消化不良感が残るし
    でも続編を出すとしても主人公にまつわるあらゆる問題がほぼ解決してしまったので無理そうというか

    とてもライトな読み応えで読み進められたけど
    今日日の高校生は、初めて手にした刀の刃の曇りを気にしたり、何の躊躇もなく人間に斬りかかれてすごいなーとは思いましたまる
    夢の中だからということで許されるのかも知れないけども
    ちょっとリアリティに欠けすぎてて拒否感も
    あそこまで感情に乏しく無気力な少年が正義感に駆られて夜退治をするというのも…だからこそなのか…

  • 請求記号:913.6||A 56
    資料ID:C0038302

  • 青春異界奇譚とのことだが、ライトすぎて合わなかった。異界というかSFっぽい。

  • イザヨイが夜の親玉というか元であるだろうなってのは薄々感づいてたけど、澪音の夜でもあったとはなぁ。
    まあ、あれだけ窮屈で束縛されていて多少絶望もしてそうな澪音に夜が無い方が不思議なくらいだよな。

    最後はヒヤヒヤしながら読んだけど、二人の〝妥協点〟に無事落ち着いて良かった。
    澪音がイザヨイにトドメを刺そうとしたけど、武器が壊れてしまったシーンは良かった。
    で、暫く傍にいてもらうという第三の道を見つけて、いつか月面着陸をするという二人の夢も見つけた。
    良い感じにまとまって終わったと思う。

    ただ、回収しきれていない伏線がいくつかあるのが気がかり。
    小野寺さんの過去、何故夜刈りを始めたのか、きっかけがなんだったのか、何故夜を憎むようになったのか。
    その小野寺さんがコミュニティーに出逢ったきっかけ、あの後輩くんといつ知り合ったのか、プロフェッサーとはいつ知り合ったのか、とか。
    そして、夜刈りのコミュニティー開設に至るまでの経緯も気になる。
    プロフェッサーがほんと謎過ぎる。
    夜の世界の住民達も気になるよなぁ。
    それからノクターンの代表氷室な。
    何故ノクターンを設立したのか、何を探しているのか、あたりも気になるな~。

    これは続編か補完短編が出たりするのかな?
    伏線回収してほしいな。

  • 今回もやっぱり異形の存在を受け入れる人間がコンセプトなのか。大好きです。

    去年から文庫化を待ち望んでいました。

    母親をなんとか妥協させつつ、自分の夢に向かって少しずつ歩き出すことが出来た澪音。
    まだまだこの先彼の身に何か起こるのかとドキドキ。

    イザヨイの正体は分かったけどまだ小野寺さんが夜狩りを始めたきっかけと
    氷室さんの目的がイマイチ分からないから続編期待。

    他のシリーズの登場人物達とも是非絡めてほしい

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著者プロフィール

作家

「2023年 『怪談都市ヨモツヒラサカ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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