レアリアIII(前篇): 運命の石 (新潮文庫nex)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101801131

作品紹介・あらすじ

殿下。お帰りを、お待ちしています。白の妃ネネの罠によって、行方不明となる皇子アリル。突然の悲報に傷つき、戸惑いながらも、彼を探すミレディア。皇帝候補のお披露目が迫り、異様な魔力に包まれた帝都ストラディカから弾きだされた二人は、帝国の過去を渡り歩く中で、帰るべき場所を探す……。他方、もう一人の皇子ラムザは、過酷な生活の中でも己を見失わず、未来へと踏み出す。大河ファンタジー、策謀の第3弾。

感想・レビュー・書評

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  • 前の話以上に訳がわからない感じではあった。
    ネネの罠により殺害された、と思われたアリル皇子であったが、心?魂?だけ異界?過去の世界?を彷徨うことに。
    そうとは知らないミレディアは、必死になってアリル皇子を探していく。
    そして、巻の終わりでは再開できたっぽいけど、まだまだハッピーエンドというか一応の一区切りもまだっぽい。

  • はっきり言って読みやすい本ではない。

    ただ、やわらかい物ばかりでなく、たまには固い物をしっかりかんで食べないといけない、というのは本にも当てはまるかな。

    冒頭の時系列と登場人物一覧を灯火のようにして、少しずつ話の筋をたどる。この巻は、特に暗い。

    登場人物が多く、時系列もばらばらで、ガラスの破片のように散らかってる感じ。破片をひとつひとつつなぎ合わせて、そこから何かが像を結ぶのを待つ。そこかしこから、退廃的でどろっとした闇のようなものが立ち上るのを感じる。

    だけど、不思議と、この物語がどこへ向かっていくのか、見てみたいと感じる。

    それと、ボーイミーツガールは、やっぱり好物。

  • いやぁー…終焉間近、生きてるのか死んでるのか、全てが何かの歯車どおりに動いていく不気味さと、何度も来る揺り戻しに翻弄されて、冬至の日に何が起こるか全くわからない…

  • 後編も合わせた感想。Ⅱで持ち直したんだけど、やっぱり−1。意味わかんない。結局ラムザは木製の人形ってことなのね?鐘鳴らしたのは二人ってこと?アキとネネがアリルの両親なわけね?現皇帝は祖父ってこと?結局彼は何がしたいの?うーん、わからん。過去の番外編は結構よかったかな。

  • 暗闇か一瞬の光かみたいな究極の選択的人生を、全員が選んでいて切ない。
    皆纏めて幸せになって欲しい。

  • 2月4日読了。図書館。

  • どうだかなぁ…

    前作を読んだのがだいぶ前だから、人も覚えてないし、世界観も覚えてないし、時系列バラバラだし…
    いちいち読んでて疑問しかないけど、なんでこんなに面白いのかなぁ

    課題そっちのけで読んでしまった…
    気になって手につかなくなったもの。

    自分のために整理しておく。

    アリルはおそらくはネネの実子?
    道化師の存在する意味は?
    ラムザは実子ではない…けどネネを母と呼ぶよね
    ネネはアキを逃したことで、頭が狂ってるから実子にあの仕打ちをするの?
    ユーディアスとネネは仲良さそうだよねー

  • アリルが本当に大変だった。
    けど、ミアへの一途な気持ちでひたすら戻るアリルの様子を見てて胸が一杯になったわ。
    ミアは今のところ六月までであとは前線に戻るのを変える気配は無いけど、アリルが周りに与える変化とアリル自身の変化、ミアへ与えた変化を見ていると、ミアの確固たる決断も変えてしまえそうな気がする。
    前線に戻るのもだけど、アキへのことすら変えてしまえそうな気が。
    今回の過去の旅で、アリルはミアの過去をすべて知った。
    だから、余計にアキのことはどうにかしそうだよな。

    恐怖帝はミアのことが好きだったのかな。
    一目惚れ未満のような僅かな恋心の様に思えた。
    アリルのことを慕っている様子が心に響いたんだよな。
    あの気持ちを自分にも向けてくれたならと。
    それも“魔女”が。
    きっと恐怖帝が好いてほしいと思った“魔女”はオレンディアではダメだったのだろうなぁ。
    自分の仮面を取って素顔を晒すことを許した相手で、誰も気遣うことのない自分の怪我を気遣ってくれたミアでなければ。
    恐怖帝が冬至に機嫌が悪くなるのは、ミアのことを思い出すからかな。

    オレンディアが冬至の夜、恐怖帝の寝所に呼ばれていたことに驚いた。
    あれは機嫌の悪い冬至だけ?
    それとも定期的に夜伽があったのかな。どっちなんだろう。
    結構そこは重要な気がする。

    ネネは憎みきれない悪役だなぁ。
    アリルとラムザについてはほんと嫌いになったけど、その後のミアとアリルへの甲斐甲斐しさは嫌いじゃなかった。
    そして、道化師だったアキを逃がしたこと、ユーディアスのためにしたこと。
    もうちょっと別の形で妃としてついていたら何か違ったのかな。
    それにしてもアリルを道化師の部屋にやったのは何故?
    多分ユーディアスのためだよな。
    隠さず皇子として育てていたらユーディアスの地位が危ぶまれることなんて目に見えていたのかな。
    だから、実子であろうアリルをあの部屋に押し込めた。

    今回アキの謎が1個明らかにされた。
    アキはやはりあの魔王の森で確かに一度死んだ。
    けど、ミアが膨大な魔力を使って生き返らせたんだな。
    だから、ミアは本来持っていたはずの魔女の膨大な魔力が今は無かった。
    アキにほとんどすべて使ってしまったから。
    これが分かっただけでだいぶスッキリしたわ~!

    ラムザにはほんと切なくなったわ。
    ミアへのキスは良くやったと褒めてやりたくなった!
    アリルはラムザを見習うべきだわ(笑)
    というか、ラムザに薬の量を教えたのはアキだとばかり思っていたけれど、ミルゼだったんだな。
    そのときのことでラムザはミルゼに憧れて、そして同時に皇子であり続けたいと確固たる決意をしたんだな。
    まあそうだよな、顔潰されたり、麻薬を飲まされたりされてるのに、用済みになれば別の皇子を立てられて自分は皇子ではなくなるなんて耐えがたい屈辱だよな。

    他にも色々気に掛かることはあるけど、それは後篇を早く読んで知ろう。

  • 詳細は後編のほうで!

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著者プロフィール

茨城県生まれ。2002年10月「彩雲国綺譚」で第1回ビーンズ小説賞の読者賞・奨励賞をダブル受賞。03年11月、受賞作をもとに改稿執筆した『彩雲国物語 はじまりの風は紅く』で作家デビュー。同シリーズは11年7月に本編が完結し、累計650万部を超える大ヒット作となる。他の著作に「レアリア」シリーズ、『エンド オブ スカイ』がある。

「2023年 『彩雲国物語 十六、 蒼き迷宮の巫女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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