- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101802558
作品紹介・あらすじ
添い遂げる夫(つま)は、貴方しかない。だが――日織(ひおり)は、女の身であることを明かし、皇尊(すめらみこと)として龍に認められた。しかし世継ぎを残すために、はやく夫を迎えるよう進言する者が現れる。一方、御位を争った宿敵不津王(ふつおう)が、その座を狙い動き出す。左(さ)の大臣(おとど)・小勢乙名(こせの・おとな)が彼を推すのは何故……。日織は信頼できる臣下もなく疲弊するなか、唯一心の支えである悠花(はるはな)の秘密を公にし、添い遂げたいと思うのだが、最愛ゆえに悠花が下した決断とは。
感想・レビュー・書評
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不津王が附義州の力を借りて皇尊の地位を狙ってくる。日織は夫を貰うことを願われるが、妻の悠花(実は男)を夫として迎えたい。そのことと逆封州との提携のことで左の大臣の小勢乙名の忠義を疑うことになる。一方、反封州の伴有間は父との決戦を迎えていた。自分の弱さや惑いに思い悩む日織がこれでもかこれでもかというぐらい描かれる。読んでいるこちらが心配になるが、なんとか乗り越えていきそうだね。さて、姿を消した悠花はどうするのか。不津王はいよいよ実力行使に出るのか。目は離せない。
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悠花と空露以外の者を信じられなくなっている日織。左大臣筆頭に日織が皇尊でなくても、誰かが皇尊になれば差し支えないという発言をされ、全てに不信感を持つ。しかし、悠花にあなたは怖がっている、怯えは暴君を生む。誰も信じないなら自分勝手に判断する、それは暴君と言われてこのセリフはこの本のキーワード的役割を果たしながら日織の心を変えていく。
そんな折、隣国(といっても龍ノ原は5洲の中心点にあるから隣国だらけなのだが)の逆封洲から使者が来て、不津の反逆を伝える。
日織がそのような状況のなか、有間も家族に命を狙われ、命を守るために全てを倒し、王への道を進んでいるのだが、殺し終われば終わりではない道のりがあり…。
有間の方は一段落区切りまで進むが、日織の方は途中すぎる終わりかた。なので、いつも話の終盤でどんでん返し的な気持ちよさ来るのがなくて(小どんでん返しはあるけど)、早く続きが必要な巻でした。暴君のセリフ(上記のはかなり省略してるので、是非読んで味わって欲しい)も良いけど、狡知と叡智などのくだりも良かったです。 -
想いあっているからこその悠花の行動に胸が苦しい…
2人が幸せになれる日が来ることを切実に願います!
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信じられる臣を得る件、よき。
有間のほうはカタがついて、よき。
悠花のことだけ気になる動き。
2023.1.7
4 -
なんとも心情がリアル。
皇尊になったからと言って、安寧な日々を送れるわけじゃなく、
解決しなければならない問題は山ほどあり、疑心暗鬼になり
修正のきかない方向に向かうので読んでいて苦しかった。
いったいどうなるの?と思いきや、なるほど。よくできてるな。
色々続きが気になる! -
今の政治家に読ませたい言葉が沢山。
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王になってもまだまだ地盤がグラグラしているので、今後どうなるのかに期待です。