- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102020050
作品紹介・あらすじ
老王リアは退位にあたり、三人の娘に領土を分配する決意を固め、三人のうちでもっとも孝心のあついものに最大の恩恵を与えることにした。二人の姉は巧みな甘言で父王を喜ばせるが、末娘コーディーリアの真実率直な言葉にリアは激怒し、コーディーリアを勘当の身として二人の姉にすべての権力、財産を譲ってしまう。老王リアの悲劇はこのとき始まった。四大悲劇のうちの一つ。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
シェイクスピア四大悲劇の最高峰、というフレーズに釣られて読んだ。
老害とお家騒動と不倫のお話。
登場人物の大半が死んでしまう。
物語りの終盤、英仏戦争が始まる頃から怒涛の展開で、お話としては面白かった。(王の娘で公爵夫人のゴネリルとリーガンの二人共がグロスター伯爵の庶子エドマンドとの結婚を望んでいるなんて、昼ドラかと思ってしまった。。)
最初にコーディーリアの発言にリア王が怒り狂う場面が、『何で?』という感じで、老害感を拭えず。
グロスター伯爵が目玉を二つともくり抜かれる場面が大変残酷。。 -
老人問題を扱っているとの指摘が、和田秀樹の「困った老人と上手につきあう方法」166ページに書かれている。
-
シェイクスピアが生まれた地で、シェイクスピアが吸った空気を味わいたくて留学行きたいって言い出したんだけどさぁ。向こうの演劇文化に生で触れられたらどんなに楽しいかなあるというのを英語学習のモチベにしています、あーあ英語は本当にできません&シェイクスピアの翻訳なら福田さんがずば抜けて好き、って言ってきたけど翻訳翻訳って原語で楽しめる方が絶対に幸せなのにねぇ私~
リア王がまじ好きです、でも翻訳で楽しんでるうちは好きとか言っていいのかなという気持ちになってきたので、英語頑張りますやっぱり。
悲しいことがあったら思い浮かべる言葉の一つに「不運ばんざい!運の女神に見放され、この世の最低の境遇に落ちたなら、あともう残るのは希望だけ、不安の種も何もない!」があります、ダークな時は救いになるヨ。 -
分配される領土のことだけを考え、得るものを得たら父リアを見捨てる上の二姉妹、父を尊敬するがゆえに自分の正直な気持ちを言ったばかりに父から激怒され勘当までされたのに最後まで見捨てなかった末娘。
人ってバカというか、大事に思ってくれる人の気持ちは見えなくて、見えるのは自分の承認欲求を満たしてくれるものだけ。って、リア本人だけでなく、大事に思っていた末娘や忠臣や、周りの人にも救いがない。
で、リアは何者だったのだろう。一番大事な人をないがしろにして、口が上手いやつを高く評価し、ほんとうに助けてくれる人がしていることには気づかず、自分の悲劇しか考えない。いまの社会もほぼ同じことが起こっていると思うんだけど、それが400年以上前に書かれているというのは、やっぱりシェイクスピアが天才なのか、人間が変わってないのか、現実見せつけられ感が痛すぎる。 -
キングリアを読む。
シェイクスピアが活躍した時代から現代まで数多の物語が生まれていて、それを時代性を考慮せずに知っている僕らは、この悲劇の偉大さを正確に感じられないかもしれない。
愚かな王、家族の裏切り、兄弟の不信,人間の虚飾僕には正直言って目新しさを覚えることができない。
でも、このキングリアという作品があることによってそれ以降の作品はめちゃくちゃ影響を受けてるやろうし、僕らがよくあると感じるまでにこの題材は古びず使われ続けているということは、やはり偉大な作品なんだろう。
道化は確かにこの物語のキーパーソンだろうと思うけど、僕にはどうしてもリアの人格の一部として遊離したものに思えてならない。
つまり道化はリア自身であり、客観的ニヒルキャラとして登場人物化したものだと思う。
誰にも指図されない王という立場の人が自己防衛的に自制を促すために狂気を阻止するために、出てきたのではないかと思う。 -
学生時代に読んだけど、シェイクスピアで一番思い出に残っていたので、久しぶりに読み直し。
道化の役割とか、色々研究したくなる点が多いです。
もちろん名作ですが、古典ゆえにか、言葉の言い回しが独特で、理解するのに苦労しました。(例えば、『嫌いじゃないこともない。』って、え?どっちみたいな。) -
最後は哀れな結末だった。
-
シェイクスピアから一冊入れたいと思って、なんとなくリア王になりました。
信じるべき人を信じられず、口先だけの相手にたぶらかされるリア王が、人間くさくておもしろい。