- Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102081013
感想・レビュー・書評
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誰もが羨望する美青年ドリアンとその肖像画の話。画家が全精力を注いだドリアンの肖像画は、彼が悪行を行うことによって、醜い姿へと変貌してゆく。ストーリーとしては面白いが、主旨から反れていく場面がたびたびあるため、せっかくのところで興醒めしてしまった。
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1891年出版。ヘンリー卿の語録だけでも必見。言葉遊びとエッジだけでもう惚れる!
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最後が怖かった。
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読んでいて映像が目に浮かぶような筆致。
しかし、ぐいぐい引き込まれていく展開ではなかった。
発表当時はセンセーショナルだったと思われるが、21世紀の今だと特に印象に残らない。
ワイルドの他の作品も読んでみて、ワイルドの自分なりの評価を決めたい。 -
その若さと美貌と富ゆえに、純粋であった主人公ドリアン・グレイが、彼の信奉者たる画家のバジル・ホールウォードにその肖像画のモデルとされる。生き写しとされたその作品が保ち続ける若さと、重ねられていくグレイの悪徳の相反性に彼は苦しめられていく。ラストのモダンホラー的展開にしても何か彼の暗喩である肖像画に込められた芸術への皮肉が意味されているのだろうな、と浅はかな読者である僕は解釈した。作者であるオスカー・ワイルドの純粋な美と芸術の素晴らしさと恐ろしさの観念に当てられたのでした。
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面白かったです。
ヘンリー卿の言うことは飛び飛びにしか分からなかったけれど、これはもっと頭が柔らかい時に詠んでたら影響を受けまくって、更に頽廃的な生き方してただろうと思います。
「自分の道徳的偏見を吹聴するためにこの世に送られてきたわけでもあるまいし」は、そう!と思いました。
芸術は疾病で、愛は幻想。
幻想小説だったけど、悲劇的なラストも良かったです。
いきなりのチェーザレ。。。 -
ヘンリー卿の言葉が刺さる人には楽しいのかもしれない。
私はほとんどヘンリー卿の言ってることにも態度にも惹かれるところがなかったので…あまり楽しめなかったかな…。
特に、女は男は〜なんて大きな括りで語る人はどうも苦手なので…。
ドリアンも美しいは美しいんだろうけど、それ以外の魅力がイマイチ伝わってこなかった。
罪や肖像画に苦しむ様や、『過去を考える必要なんてない』みたいな部分には惹かれるものがあった。
オチは今となってはベタと思われがちな展開ではあると思うけど良い終わり方だったと思う。 -
表現が難解というかまどろっこしすぎて僕には御しきれませんでした(チーン
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物語を語るために言葉があるはずなのに、言葉を語るための物語になってる作品は初めてみたなぁ。この作品をかけるワイルドマジで頭狂ってるとしか思えない。蠱惑的で憧れる。このレベルになると訳書と原作じゃ大きく解釈が違うと思われるので、原書で読んでみたいなぁ。
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その点絵画はそういうことないよねってフェルメール展行ってる時に友達が言っててハッとした。 -
何度か映画化そして舞台化されており、設定自体が演劇っぽいので、小説よりも舞台や映画をみることをむしろお勧めしたい作品。
ストーリー設定はごくシンプルで肖像画に老いを閉じ込め永遠の若さを得た美貌の主人公をめぐる話。主人公以外の登場人物もせいぜいWIKIPEDIAで紹介されてる数名のうち(バジルとハリーとベイン姉弟)だけ覚えておけばよい。
友人ハリーの箴言が多すぎるのが難点であり、この作品を絶賛する人はそこにこそワイルドの真骨頂があると評価している。主人公が本当の罪を犯してからの展開は確かに面白い