フォークナー短編集 (新潮文庫)

  • 新潮社
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感想 : 56
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  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102102039

感想・レビュー・書評

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  • 南北戦争。
    白人、黒人、インディアン。

    現代日本に暮らす我々からは理解も及ばない価値観、行動規範。
    誰かが切り取らなければ、歴史に埋もれてしまう人々。
    フォークナーのおかげで、人間というものをまたひとつ知ることが出来た。

  • 何と言うか、ちょっとカルチャーショックな作品でした^^;。当時の人々にとって当たり前だった価値観や考え方を今に伝えるという意味でも歴史的価値のある作品だと思います☆

    この本に書かれている内容の全般は、今の時代からすれば『何てひどい差別主義者達なんだ』と感じる事ばかりですが、恐らく当時のアメリカ南部に住んでいた人たちはそれが差別であるという意識すら無かったように思います。同じように我々自身も、百年後の人類から見たらひどく野蛮に感じられる行動を意識せずしてしまっている可能性があるなと感じました。とにかく何事もまずは一度、相手の立場に立って考えてみる事の重要性も感じた一冊でした♪

  • アメリカ文学はどうして面白いんだろうか。
    インディアン、黒人、南北戦争、そういうアメリカを作ってきた事件が今でもリアリティをもった問題として存在するから、どんな時代の作品も古くて新しい匂いがするのだろうか。

  • フォークナー短編集
    (和書)2008年10月09日 19:02
    1955 新潮社 フォークナー, 竜口 直太郎


    フォークナーって難解と言われている。実際読んでみて読み切れないです。頭が悪い所為だろうが一回読んだだけでは状況設定などが理解できない部分が多いです。
    止揚することなく絶えずあるだろうと思われる支配者の論理(生け贄の論理)批判(吟味)としても読めると思うし、その中で生きる人間批判(吟味)しているのだろうとも思える。人間批判(吟味)をしているから文学・思想としてありえるのだと思う。今の私にはフォークナーのレビューを書くことは荷が重すぎます。ただ読んで損はないと思います。

  • 納屋を焼く

  • 2019年10月20日に紹介されました!

  • 「フォークナー短編集」フォークナー著・龍口直太郎訳、新潮文庫、1955.12.15
    287p ¥160 (2018.06.24読了)(2018.06.20拝借)(1972.01.30/22刷)

    【目次】
    嫉妬
    赤い葉
    エミリーにバラを
    あの夕陽
    乾燥の九月
    孫むすめ
    クマツヅラの匂い
    納屋は燃える
    あとがき  1969年10月 龍口直太郎

    ☆関連図書(既読)
    「サンクチュアリ」フォークナー著・加島祥造訳、新潮文庫、1973.01.20
    内容紹介(amazon)
    アメリカ南部の退廃した生活や暴力的犯罪の現実を、斬新な独特の手法で捉えたノーベル賞受賞作家フォークナーの代表作を収める。

  • フォークナーは長編も短編も好き。独特に見えて普遍的な世界。

  • 「フォークナーは手ごわい」とよく言われているけれど、私はまさに短編を読んでそれを感じた。とにかく、流れも会話も断片的かつ間接的で、集中して読まないと何が書いてあったのか理解できなくなる。私はほぼ全編につて、解説を読んで初めて「そうだったのか」と気づくありさまだった。暗喩にも殆ど気が付かなかった。
    それでもフォークナーは心地よい。まるで麻薬のようだ。

  • 【エミリーにバラを】のための再読。
    約四十年間隠し通した秘密。これは一途な愛を一人の男に捧げた誇り高き女の物語。
    地は手錠、血は足枷、家は檻、または壁。捕らわれ、囲われ、どこにも行けない。行こうともしない。壁は外界の視線を遮断したが、進みゆく時間の侵入を阻止できなかった。ただ一つでいいから、彼女は変わることのないものを手に入れたかったのかもしれない。
    埃が降り積もり色褪めた部屋には微笑みの残響が刻まれ、愛を納めた棺になった。
    二度と目覚めない彼女に一輪のバラを贈りましょう。その香りが絶えることがないように祈って。

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著者プロフィール

一八九七年アメリカ合衆国ミシシッピー州生まれ。第一次大戦で英国空軍に参加し、除隊後ミシシッピー大学に入学するが退学。職業を転々とする。地方紙への寄稿から小説を書きはじめ、『響きと怒り』(一九二九年)以降、『サンクチュアリ』『八月の光』などの問題作を発表。米国を代表する作家の一人となる。五〇年にノーベル文学賞を受賞。一九六二年死去。

「2022年 『エミリーに薔薇を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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