- Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102130063
感想・レビュー・書評
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02/12/08
さすが、モームといったところ。読みやすいことこの上ないです。
けれども、女ごころとは本当にこうなんだろうか?モームは甘く見てるんじゃなかろうかとも思うんだけれど、ぼくは男なので確かめようがない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
サラッと読める。
“聖火”(The Sacred Fire)を読んだ後なで、なんでこんなしょうもない女を書いたのかとちょっぴりガッカリ… -
やはり原題の「Up at the Villa」の持つ中立性に触れない訳にはいきませんが、個人的には「女ごころ」とつける訳者の計らいはすきです。
月並みなストーリーであるが故に、心理描写の巧みなモーム先生の技巧をよく味わうことができる作品であると思いました。 -
リアルな人物描写や心の機微を描かせたら天下一品! であると共に、これまた女ぎらいで有名なモームが描いた「女ごころ」だから、身構えて読む。さすがのストーリーテリングで、グイグイ読んじゃいます。女性として、この女ごころをわかってしまう自分に戦慄を覚えながら、現代女性としてはこうはなりたくないなと、必死に思ったりするのです。この主人公、根っからの無垢のワル!
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2014年10月2日(木)、読了。
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モームの絶版本。美貌の未亡人・メアリイと彼女を取り巻く3人の男たちの物語。理屈では玉の輿を狙ってエドガーを選ぶべきかもしれない。けど、彼女を愛し、愛されたと思った亡命オーストリア人青年に目の前で自殺され、その窮地を救ってくれたジゴロ・ロウリイを最後に選んでしまう気持ちもわからなくもない。女って身勝手な生き物なんだよね。そもそもメアリイは亡くなった夫以外誰も本気で愛してないよね(笑)2012/178
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モームは以前に「劇場」を読んだだけ。あの作品は今でも好きで、たまに気持ちが落ち込んだ時に読み返している。
この「女ごころ」は特に情報もなく、モーム作品だというだけで買ったもの。
「劇場」でも思ったが、心理表現が巧みだなと感心した。
しかしまあ、彼女が最後に選んだのが彼と言うのには納得。善悪両方の面を知ったうえでそのまま受け止めてくれる人に惹かれるのは当然だろう。
誠実さを貫こうとする男性と、その男性の本音を感じ取った彼女との駆け引きの場面がよかった。 -
ある種の寓話。美しい未亡人が
・地位、名誉、金、「立派な」人格を備えた年の離れたイケメン
・働かず、資産で暮らす愛嬌のある放蕩者
・夢見がちで赤貧の年下の亡命者
に言い寄られ、選択をする。
三人の男はそれぞれ主人公の理性、感情、衝動を象徴しているのかな。
メロドラマではあるが、丁寧に人物を描き出しているので意外に退屈しない。