- Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102130094
感想・レビュー・書評
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カバーがちょっと違うんだけどね。現在の文庫カバーは船の絵があるんだ。
モームってこんなに南洋好きだったんだ。女性が綺麗で、愛情深くって、て本当か。
雨:名作短編とあるけど、そうかな。カソリックに対する弾劾誹謗というべきか。モーム先生、何があったの。
赤毛:文章の流麗さがかえって話の不自然さを感じさせる。叙述トリックのルールなんて昔の作家は知らないから、仕方ないかなと思うけれど。
そういう欠点を目をつぶれば、人生の皮肉を感じさせる話。
ホノルル:訳者はちょっと質の落ちる一遍としているが、最後のうっちゃりは見事。
恋愛感情など文章表現は素晴らしいのだが、喋り過ぎなんだよな、と思う。現代作家じゃないんだから、多少我慢は必要と思うが、やっぱりこの人と波長が合わないのかなと思う。
「劇場」を読み直そうかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
南太平洋に囲まれた島々を舞台にした小話3篇から成る短編集。
いずれも辺境の島特有の土民文化と誇り高い大陸文化との対比が描かれています。
話はどれもシンプルですが、太平洋の美しい描写とそれに心を寄せる登場人物たちを通して、著者の南洋に対する憧憬の念がありありと伝わってきます。
二話目「エドワードバーナードの転落」では、読んでいる間Billy Joelの「MY LIFE」がずっと頭の中で流れていました。 -
四編からなる短編集。
どれも南太平洋の島を舞台にした話で、風景描写が美しく、モームの南太平洋の島に対する憧憬がひしひしと感じられる。
島の女性との恋愛絡みや島の人間や風習に馴染めなくて悲惨な結末となる話がある。人間模様を描いている話として最近オーヘンリーも読んだが、それよりモームの情景描写の美しさや、これだけ鮮やかでまたのんびりした島の生活を賛美するような描写をあらん限りにしておきながらもそう簡単に島の風習に染まらないある意味誇り高い白人を登場させ、だからと言って彼らを滑稽とは思いきれないところとか、そんな絶妙なバランスの話の作り方が個人的には好み。とはいえ結局悲惨な最後を遂げる辺り、島の賛美にはなるのかもしれないが。
ただ、恋愛描写はちょっとしつこい。これも南国式?それとも最後が悲惨な人はしつこくなるという演出か。お熱いのがお好きな方はどうぞ。 -
モームの絶版本。最近、古書店でこつこつ集めたモームの絶版本を読み進めている。モームの文章が結構好きなので絶版になってしまっているのが悲しい。今じゃあんまり受けないのかな。表題作はたった2ページながら物凄いインパクト。1番好きだったのは「エドワード・バーナードの転落」非常に起承転結がわかりやすく、訳者曰く狙いすぎらしいが面白かった。2012/182
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示唆には富んでいるが、読みづらい文学作品が多い中で、モームは面白く読めると思う。しっかりとオチも付け、そのオチも分かりやすい。南国の自然や女性が常に美しく描写されており、モームのこの地への思いが窺える。
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2007年8月27日(月)、読了。