思い出のマーニー (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102185513

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。
    図書室の魔法を彷彿とさせるアンナ。
    保護者とも、同年代の友達とも距離を置くいわゆるボッチ。
    後半で徐々に救われてゆく、周囲の理解者と周囲を理解する気持ち、自分を理解してもらうちょっとした一歩を踏み出すこと、など、子供に読ませておきたいことが書かれている。

  • 感情移入が出来ず、読みにくかった。

  • この本を買ったのが、2014年。そして今読み終わった。読み終わりたくないと思って読んでたら、3年もかかってしまった。

  • ぼっちになりがちな女の子が、夏の海辺で出会った不思議な少女と仲良くなって、という話。"内側"にいるみんな、常に"外側"にいる私、という感覚、今でもあるなぁ。成長しなかったんだな。大人のもどかしい愛情と哀愁が端々から感じられるのが、この小説を上品にしているように思う。

  • 小説をアニメ化すると、大概あれもこれも足りていないってなる。マーニーは結構小説準拠で、ちゃんと表現しなきゃいけないとこは押さえてたと思う。
    ただ、どうしても心情が細かく伝わらなくて

    あなたのことが大好き

    を飲み込めなかったけど、小説を読んで納得。
    そういうお話なんです。

  • アニメの方はまだ見てないので見たくなりました。

  • みんなは“内側”の人間だけれど、自分は“外側”の人間だから――心を閉ざすアンナ。親代わりのプレストン夫妻のはからいで、自然豊かなノーフォークでひと夏を過ごすことになり、不思議な少女マーニーに出会う。初めての親友を得たアンナだったが、マーニーは突然姿を消してしまい……。やがて、一冊の古いノートが、過去と未 来を結び奇跡を呼び起こす。イギリス児童文学の名作。

    2014年、ジブリアニメ映画化

  • くさくさしてる主人公のアンナが、「腫れもの」である自分と大人たちの間で悩みながら、
    新しく人と出会い自分の意志で行動するようになる事で、自分が誰であるかを知り、成長していく。その過程が本当に魔法のように描かれていてすばらしかったです。

    一人の女の子の成長の物語なのですが…

    これは貴族社会イギリスの物語。疎外感を感じていた主人公が、実はなんだ、元々は社交界の一員だったんだ!というシンデレラストーリーのような側面がこの物語の中にはあると思います。ハリーポッターでも見られるような。
    日本人にとっては、おとぎ話のような。

    だから、ジブリ版では日本を舞台にしていましたが、ちょっと無理があったんかなと思いました。

    原作では、自分の生まれたその土地で、人にも社会にも受け入れられて、自分自身になるという事の持つ意味やすごさみたいなのが、ファンタジックにとても力強く描かれていて感動しました。

  • 2016.10.07

  • あなたがいたこと、わたしは覚えている。

    ジブリを見なかったので、ああ、こんな話なんだ、と。思っていたのと、違った。マーニーの正体は引っ越してきたプリシラの訳あり(もう一つの人格とか)かと思っていたら違うし、まさか血のつながった祖母とは。で、実際にマーニーは幼い頃にアンナと会っていたんだろうか。日記では確証が得られないよね? そういうあいまいなところも面白かった。日記にアンナのことが書いてあって、みたいな展開も多いし。アンナが会った“マーニー”は誰なのか。後書きで言及されていたけど、確かに『トムは真夜中の庭で』を思い出す。比較したら面白そうだと、読み返したくなった。

    自分は“外側”にいる人間だと、周囲と望まれる形の交わりを持たないアンナに共感する人もいるだろう。私の中にもきっとアンナがいた。繊細すぎる自意識を持てあまして、自分と世界の間に線を引いて、そんな自分を無条件に肯定している訳ではなくて、もう一人の自分がいれば気が合うだろうに、とか考えている、いつかの自分。アンナが出会ったマーニーは、もう一人の自分ではなかったけど、橋渡しになってくれた。マーニーとの日々で、傷ついたり考えたり思いやったりすることで、アンナは何も考えずに過ごす日々を抜け出す。そして、プリシラきょうだいたちと出会い、“湿地の館“の表玄関を“発見”する。

    館を裏からしか認識していなかったアンナは、世界の片面しか見えていなかった。表の玄関は、もしかすると、世界と交わるのを受け入れたということかも。でも、アンナは窓から見えるマーニーを忘れない。それはとても豊かな世界だと思う。

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