音の手がかり (新潮文庫 ロ 8-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (546ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102397015

感想・レビュー・書評

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  • 著者に関するウェブサイト
    Home - David L. Hoof(←本名)
    http://www.littlegods.net/index.htm
    David L. Hoof - Wikipedia, the free encyclopedia
    http://en.wikipedia.org/wiki/David_L._Hoof

  • 1990年発表作。主人公は元音響技師ハーレック。映画撮影中の事故で全盲となるが、聴覚はより一層鋭敏となり、繊細な音の違いを聞き分ける能力に長ける。さらに、記録した音から実体を掴み取るテクノロジーにも精通する。以上が前提となり、リアリティよりも、音のみで謎/事件を解決していくスリルの創出に作者の主眼がある。
    物語自体はいたってシンプルで、ハーレックの姪を誘拐した犯人グループの所在を、電話から流れてくる音を頼りに突き止め、奪還へと導くというもの。音を手がかりとした捜査法は新鮮だが、幾つもの好条件をクリアすることが必須であり、展開にはやや荒さが目立つ。さらに、誘拐事件であるにも関わらず、被害者の身内にしか過ぎない素人に警察やFBIが頼りっぱなしという流れには違和感が残った。
    とはいえ、駄作では無く、多少の中弛みはあるものの、クライマックスとなる身代金受け渡しでのシーンは高い緊張感に包まれ、劇的だ。障害を負った主人公が悲嘆に暮れるのではなく、堂々と前向きに生きようとしている点にも好感が持てる。舞台となるシカゴの地形や雪が降り積もる真冬の設定も、プロットにしっかりと活かしている。
    本作は好評だったようで、以降シリーズ化された続編も飜訳されている。

  • 久しぶりの海外ミステリーです。
    見たことは無いけど、なんかこれに似た盲目の探偵の話が、日本のテレビシリーズであったような。でも違うんでしょうね。
    かなりのハイテクと勘に頼りながら、主人公がどんどん犯人の居場所を絞り込んでいきます。一種のア−ムチェア・ディテクティヴ物の雰囲気があって、なかなか良く出来ています。ただ、最期の方はちょっとね。盲目の主人公が表に出るのは如何なものかと。
    とは言え、なかなか読ませる作品でした。

  • 楽しんで読めた記憶はあるが、内容が思い出せない。再読しないとね。

  • かつて映画の音響技師で、事故のため盲目となったジャック(スパイク)・ハーレックが主人公。シカゴが舞台。誘拐された女性を救おうと、犯人からの電話の音を分析、居場所を突き止めようとする。その点が目新しい。

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