幽霊たち (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102451014

感想・レビュー・書評

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  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/758945

  • アメリカ文学に馴染みがなく、ポストモダンと言われても全くピンと来ない私。それ故に、難解なイメージが付き纏う「ムーン・パレス」以前の初期作品を敬遠していたが、<ニューヨーク三部作>の二作目にあたる本書は素直に楽しめた。終盤へ向かうに従い、不条理さを増す作風ではあるものの、読者を惹き付けるストーリーテリングの手法がこの頃から健在だったことが伺える。他者との関係性を以て、人は自身の実存性を認識するという件は後の「偶然の音楽」でもテーマになっていたが、個人のアイデンティティとは己が思う以上に脆弱で儚いものなのか。

  • 【自分探しの旅に出たっきりの君に】
    ブラックの調査を依頼された探偵ブルー。何事もなくミステリーが進んでいく中で、ブルーは想像を広げていく。ブラックの思考と一体化していくとともに、自分を見失っていく。自分とはいったい何?幽霊?

  • ポールオースター好きすぎる
    面白くてあっという間に読んでしまった!

  •  途中、ブルーとブラックと言うのは、この本の読者と作者(あるいは語り手)に置き換えて考えるべきなのだろうか、とも思ったがよくわからない。

     印象としては、不条理を薄いハードボイルドで覆った感じ。面白かったため、スイスイ読めたがまだよく掴めない。
     
    ただ、孤独について考えるための材料が手に入った気はする。もう2、3冊オースターの作品を読んでみたい。

  • 私立探偵ブルーがホワイトから依頼された仕事はブラックという男を見張ること…しかし何も起こらない。次第にブルーは妄想し始めブラックやホワイトの目的を考え不安に駆られていく。このわかりにくい話は不安をテーマとしている。ホワイトは実はブラックで、実は見張られているのは自分なのではないか?ブルーの不安、ホワイトやブラックの不安。第三者にはどうでもいい本人だけの問題だが、そしてラスト。堂々巡りの最後に読者の心の中にも不安の種が植え付けられる。

  • 考えようによっちゃ、心理的なホラーだよなー。

  • はじめてのポール・オースター。登場人物の名前がみんな色だった。主人公の私立探偵ブルーは、ホワイトから依頼を受け、ブラックを見張るように指示される。しかしブラックは日々物を書いているだけで、何も変化が起こらない。ブルーにとって、はじめて何も起こらない仕事内容であり、ブラックやホワイトについても気にかかり不安になっていく、という内容。
    読み進めているうちになんとなく自分の人生を振り返ってしまうような小説だった。

  • かっこいい。サクサク読めてすぐ読み終わる。

  • という訳で、『本の雑誌』薄い文庫特集から。オースターは3作目だけど、よく書評されているような、”どうしても読みたい”って気分になれず、なかなか手が伸びない。本作も、いつか読もうと思って、とりあえず買って置いてあったもの。案の定というか、自分にとってはやはり、どちらでも良いもの、の域を出ませんでした。何も起こらない小説が嫌いな訳じゃないし、とりたててつまらない訳でもないんだけど、何だろ、この残らなさ。当面は結構です、って感じ。

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