伯林感傷旅行―旅券は俳句

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103032069

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  • ベルリンの壁の崩壊のニュースに接し、いても立ってもいられずにかつて訪れた東ベルリンへと旅立つ。歴史の転換を我が身で味わい、その一部始終を表わす。
    作者自身の手によるスケッチや俳句を挟みつつ書かれる旅行記。ベルリン旅行記のほかに、敦煌とパリへの旅行記も。実は江國滋初体験なのですが、軽やかなんだけどしっかりとした文体と、そこから紡ぎ出されるユーモアに惹かれてスイスイと読みました。それは挿入される俳句にも同じように見られ、俳句というものはこんなにも軽やかなものなのだと知らされました。
    旅先での様々な出来事が目の前で起こっているかのように書かれたかと思えば、過ぎた日のこととしてスッと下がって書かれることもあり、そのメリハリの付け方も面白かったです。

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著者プロフィール

江國滋
一九三四年東京生まれ。演芸評論家、エッセイスト、俳人。慶應義塾大学法学部卒業。新潮社勤務を経て、独立。六一年に『落語手帖』を刊行し、以後、随筆、紀行、評論の分野で活躍する。九七年没。主な著書に『日本語八ツ当り』『俳句とあそぶ法』『落語美学』『旅はパレット』『スペイン絵日記』。句集に『神の御意――滋酔郎句集』『癌め』など。

「2023年 『俳句とあそぶ法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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