西村賢太対話集

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103032342

感想・レビュー・書評

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    西村賢太含め、対談相手がだいぶ亡くなってることに気づき、衝撃
    とてもいい対談本
    高田センセイたまんねえ

  • 914.6
    島田雅彦、朝吹真理子、石原慎太郎、高田文夫、高橋三千綱…

  • 創作の舞台裏。女性観。慊い生き方について―。芥川賞作家・西村賢太氏がその道の先達9人と語る対談集であります。小説に関してはとても真摯に考えている方であったというのが読後の印象でありました。

    実は、この本で西村賢太氏の作品に初めて僕は触れました。いわゆる「対談本」であり純粋な「小説」ではないのですが、芥川賞をとった時に「風俗発言」が物議をかもし、無頼な人なのかなぁと思っていましたがところがどっこい、小説に関してはとても真摯に考えている方であったというのが読後の印象でありました。

    僕はまったくその辺のことはわかりませんが、過去に雑誌や新聞紙上で対談したものをひとつにまとめて収録しているらしく、構成順は町田康氏、島田雅彦氏と朝吹真理子氏、高橋三千綱氏、坪内祐三氏、石原慎太郎氏、朝吹真理子氏との二人で、さらにはノンフィクション作家で個人的には最近好きになった上原善広氏、坪内祐三氏、高田文夫氏の順番でありました。

    また、対談上では氏がローマ字を全く書けないところや、町田康氏との「血便」話。石原慎太郎氏との意気投合したときの雰囲気や、「美女と野獣」と報道されたもう一人の芥川賞受賞作家である朝吹真理子氏とのちぐはぐさが面白かったです。筆者は「私小説」をメインに書く作家だそうですのでここで話されている数々の「香ばしい」エピソードがどのように文学として「昇華」されているのか?久しぶりに純文学系の作家で「これは!」という方が出てきたのかも知れないと思っております。

  • 作家西村賢太の、先輩作家やジャーナリストとの対話集。

    ほぼ例外なく「賞を獲って生活が良くなったんじゃない?」
    みたいな他愛のない話から始まるというのがほほえましい。

    正直、それほど目新しい何かが見つかる本ではないが、
    リラックスした会話の中に「物書き」といわれる人たちの
    等身大の部分がみえてくるような作りになっている。

  • ラジオビバリーヒルズに出ていたのを聞いたことがあるだけで、著作を読んだことないんですが、「小銭をかぞえる」読んでみよ。

  • 恐縮しまくり、へりくだりまくり。小心者西村全開である。全然ワイルドでない。但し稀代の文学者西村はスパークしまくりである。とりわけ町田氏との対談、石原氏との対談が出色。あまり人を褒めない石原氏が西村氏については高く評価し大きな期待を寄せている。加えてさらなる飛躍に向けて石原氏直々にチャレンジも促されている。やっぱ、この人すごい。

  • 芥川賞受賞直後からの、西村氏と作家達との対談を集めたもの。
    特に印象に残ったのは、町田康氏との対談の中での一説。
    エンターテイメントでは、どんな読者にも同じ像が浮かぶよう、文章に凝ってはいけないという下り。
    しからばなんと、純文学とは自由であることか!
    この一説を読んだだけでも、しごく喜びにたりうるが、
    どの対談を読んでも、本読みにとって、快感となる言葉がある。
    充実の読み応えの対談集。
    やっぱり西村氏はいい!

著者プロフィール

西村賢太(1967・7・12~2022・2・5)
小説家。東京都江戸川区生まれ。中卒。『暗渠の宿』で野間新人文芸賞、『苦役列車』で芥川賞を受賞。著書に『どうで死ぬ身の一踊り』『二度はゆけぬ町の地図』『小銭をかぞえる』『随筆集一私小説書きの弁』『人もいない春』『寒灯・腐泥の果実』『西村賢太対話集』『随筆集一私小説書きの日乗』『棺に跨がる』『形影相弔・歪んだ忌日』『けがれなき酒のへど 西村賢太自選短篇集』『薄明鬼語 西村賢太対談集』『随筆集一私小説書きの独語』『やまいだれの歌』『下手に居丈高』『無銭横町』『夢魔去りぬ』『風来鬼語 西村賢太対談集3』『蠕動で渉れ、汚泥の川を』『芝公園六角堂跡』『夜更けの川に落葉は流れて』『藤澤清造追影』『小説集 羅針盤は壊れても』など。新潮文庫版『根津権現裏』『藤澤清造短篇集』角川文庫版『田中英光傑作選 オリンポスの果実/さようなら他』を編集、校訂し解題を執筆。



「2022年 『根津権現前より 藤澤清造随筆集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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