100万分の1の恋人

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103035718

感想・レビュー・書評

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  • 「ハンチントン病」は知念実希人さんの「螺旋の手術室」(ブラッドライン)で読んでいて知っていた


    う〜んいいところまでで終わっている

    この先これから…

    好きなだけで2人がうまくいくのか、発症後ミサキがけんちゃんに対して、社会に出ていることに嫉妬しないか…

    自分だったら遺伝子検査を受けるか、彼と一緒になるのか…

  • 純愛だと思うけど、私がみさきなら、好きな人の為に身を引きたい。どんなに辛くても、相手に苦労や後悔をさせたくないので!
    自分がケンだとしても、結婚は諦めると思う。やはり普通の幸せが欲しい!
    現実は厳しい!

  • 主人公である僕は結婚を考えていた恋人に、父親が「ハンチントン病」だと告げられる。それは遺伝性のある病気。
    ハンチントン病とはなんなのか。それを知るごとに僕の中で様々な想いが交差する。
    ハンチントン病に関する描写と、それを目の当たりにした僕の心情に惹かれた。

  • この本を読むまで、ハンチントン病がどのような病気なのかということも知らなかったし、遺伝病にまつわる差別問題も知らなかった。
    私は、科学を勉強した身として、遺伝病のことは知っていたのだけれども、それは単なる知識と、興味本位の範囲内だった。
    この本を読まなければ、きっと「差別する側」にいたと思うし、何も考えず、「遺伝子スクリーニングの重要性」を論じたと思う。
    恋愛小説というだけでなく、差別問題についても考えさせられる本だった。

    主人公の心の葛藤はよくわかる。
    それでもミサキのために、必死で考え、正面から向き合おうとする優しさ、強さに惹かれた。
    ヒロインであるミサキが病気の恐怖とたたかいながらも、ひたむきに生きる姿にも感動した。
    ミサキの家族の温かさも感じた。

    病気に関係した恋愛小説というと、本当にお涙ちょうだいものを想像すると思う。でも、この本はそういう本ではない。
    主人公とミサキが生きていく姿を書いた本だ。
    読後、心に残った。

  • 泣かされる本は嫌いだ
    泣かしにかかってる本は特に嫌い
    途中で読むのをを辞めてしまうことが多い

    この本は難病という
    いかにも泣かしにかかる設定でありながら
    決してそれに甘んじているわけではなく
    なので
    最後まで読みきったのだけれど

    不覚にも泣いてしまった
    この作家の
    繊細で誠実な人間性に惹かれたからかもしれない

  • ある日、彼女は秘密を打ちあけた。「私は、0.0001%の運命を背負って生きているの」 それでも、僕の心はこう叫ぶ。絶対に、彼女じゃなければ、ダメなんだ−。恋に落ちることの奇跡を描いた、号泣のラブストーリー。

  • 就職が決まり、これを期に彼女にプロポーズしようと心に決めていた彼。
    お互いのこれまでと、これからの温かい未来を夢見ていた、彼の視点で描かれている作品です☆

    ハンチントン病という遺伝性のある難病。
    その病と向き合う家族。その病の発病リスクを背負って生きていく事。そのリスクを背負った人と向き合う事。人生を共に歩む事。

    それを軸に、
    人生って何?
    生きがいって何?
    家族って?
    人の尊厳って?

    そして、
    『誰かを愛するってどういうこと?』
    そんな疑問を読んでいる者に投げかけてくれる作品です。自分と向き合い、彼女と向き合い、様々な考えを巡らし、苦悩し、出口を探す彼の心の葛藤が、とても繊細に描かれています。

    出来るだけ多くの人に読んで欲しい作品!!

    第2回新潮エンターテインメント新人賞を受賞した作品でもあります。

  • 結婚を決めた相手がハンチントン病かもしれない…

    確率50%で真っ白か真っ黒。兄は陰性。しかし彼女は検査しないことを選ぶ。

    グレーゾーンを生きる不安と苦しみ。その先にあるのは…


    珍しく読んだ恋愛モノだったけどリアルに丁寧に書かれてて、ラストもよかった。

  • どういう意味で「100万分の1」の恋人なんだろうと思って読み始めた。恋人は100万人に1人と言われる、遺伝性の神経性難病ハンチントン病のアットリスク。親がこの病気の場合、子どもに遺伝している確立は50%。遺伝子検査をすれば発症前に、自分に遺伝しているかどうかわかるのだが、恋人は検査はしないで灰色を生きる、と言う。人生の中で、灰色を生きるという選択肢もあるんだなと知った。そして、病気だから涙を誘うというのではなくて、僕の、恋人の、恋人の家族の、それぞれの気持ちが優しすぎて切なくなって、泣いてしまった。

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