- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103038313
感想・レビュー・書評
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花魁の世界の辛さ、時代の辛さ、様々な苦しみが描かれています。苦しくて辛いのを隠して美しく在ろうとする花魁の話が短編のようで思わぬ繋がり方をしていて、面白かったです。
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2013/10
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吉原が舞台の遊女たちのはかなくも切ない物語。冒頭の朝霧の語が余りにも印象的。他5人の女それぞれを軸に話が展開する。18禁の表現はあるが下品でない。これはクルわー。(郭にかけました。うまい!)
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吉原の遊女が主人公の物語、とても切なかった。
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女郎さんの日常、っていうか裏側をここまで詳しく
書いてあるものは初めて読んだ。
最初のうちは過激な性描写に気をとられたが
章が進むうち、女郎たち強さ、健気さ、せつなさが
しみじみと染みてきて、のめりこんでしまった。
子供を持つことが出来ない代わりに
自分が育てた娘に芸を仕込み
自腹で初見世の道中をさせたり
ふらふらと余所の店にあがったのに
もどってきたお客に啖呵をきるところなどは
粋でカッコよく、胸がすいた。 -
江戸時代の遊女の生活や恋を題材とした物語。
叶わぬ恋もあれば、叶える恋もあり、しかし遊女という立場のために叶えるにしても苦難ばかり。 -
新潮文庫100選にあった事から手に取ってみた。
昔から、花魁、遊女と言った話はとても好きだったので、物凄くHITでした
これだけ短い話の中に、沢山の人の人生を描きこめるとは、本当に宮木さんに脱帽・・・
普段漫画はあまりよまないけれど、漫画化もされているみたいなので
機会があれば手にとってみたいな -
最近花魁ものが多いのは気のせい?でも女性の悲哀とか、思いっきり感情移入して読むと楽しいです。
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この前読んだイスラムのルポとはまた違った、日本にかつて存在した性産業。
もちろんこれはフィクションだから、比較は出来ないんだけど。
分かっていたけれど、やっぱりそれ以上に辛い世界・・・
でも、それ以上に作りこまれたストーリーが面白くて引き込まれてしまった。
明るい未来なんて無いと思いながら、
姉女郎を想い、妹女郎を想い、好きな男を想い、
悲しい運命なのに気高く生きる彼女たちに、かわいそうなどとは言ってはいけないような気がする。