ガラシャ

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103038337

感想・レビュー・書評

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  • 時代小説初心者な私は、読みやすく感じました。

    愛憎めくるめくお話。死が今より身近にある時代。

    正直、こんなに壮絶な人生だったことを知らなかったので勉強になりました。
    忠興のきもち、共感はできないが理解はできる。

  • 宮木さんの文章はやはり官能的ですね。

    最後は救いがあって良かったです。

    糸のエピソードの終わり方にはぐっときてしまいました。

  • すごく面白かった。一気読み。
    登場人物の心の動きがすばらしい。

  • 宮木流「戦国時代」、なかなかよかった。多少フィクション混じりであることが賛否両論ではないかな、とも感じたが…
    個人的には、そう悪くはなかったかなと。
    むしろ、宮木さんだからこそ描ける「愛することで生まれる哀しさ」が、際立ったように感じた。
    細川玉子の夫・細川忠興が、一方的に玉子に愛をぶつけるあまり、自己中心的な激しさを持つ暴力的な夫として描かれている。全く共感はできないし、むしろ嫌悪感を抱いたものの、男の身勝手さを描くのがまた巧い、宮木さん。そんな夫を冷やかに見つめ、次第に塞ぎ込み、追いつめられる玉子がまた痛々しかった。
    キリスト教に傾倒し、「ガラシャ」となることで救われる玉子だったが、悲劇的なラストでまさか…な展開!!

    あの描写はそのための伏線だったわけか。でも、この終わり方もいいじゃないかなと思えた。
    他の作家による「ガラシャ」像はどんなだろうか。色々読んでみよう。

  • 宮木あやこさんの本をきちんと読むのは初めてだったけど、とても読みやすかった。

    表紙イラストが手にとるきっかけだったので、得した気分。

    章ごとに主人公が

  • 嫁いだ後にはじめての恋を知った玉子はガラシャと名を改め、異国の神に祈り続ける。彼女に献身的な愛を捧げる侍女・糸もまた、報われぬ愛に身をこがし…戦国に散った細川ガラシャとその父・明智光秀、夫である細川忠興、舅の幽斎―想えば想うほどすれ違う恋人たちを描く渾身の恋愛長編。


    登場人物みんながあまり幸せではない、ちょっと物悲しい雰囲気につつまれる一冊。
    結末は、読んだ人にはネタバレになるけど、北方謙三の『黒龍の柩』のパターンで、そこが救いと言えば救い。

    毎日腕の中に納めても全てが手に入らないもどかしさや焦燥から暴力に走る男の弱さが哀しい。
    そんな男の想いを全て分かっていながら、心を向ける努力(?)をするよりも、暴力を受け入れる女も恐い。

    大河ドラマでタイムリーだから、どうしてもミムラを思い浮かべながら読み進めてしまいました。

  • 具体的な史実を全く知らないまま読んだ。

    この時代の中で女が心のままに生きることは難しい。男も大変な時代だけどその男が作る時代に流され操られる女の哀しいことと言ったら…。
    糸も玉子も神に縋りつつ愛する者に対し抱える感情は矛盾していて、その苦しみもまた真っ直ぐだなと感じた。

    最後に出てくる「はな」の母ってやっぱり。。。

  • 宮木さんが描くと、悲劇もそんなに悲しいものじゃなく
    見えるから不思議だ。
    悲劇が喜劇に変わることはないけれど、蜘蛛の糸のように
    か細い何かが、絶望の淵に落ちるのを拾い上げてくれている。
    そんな気がする。

    ガラシャは最期、幸せだったのだろうか。
    愛しい人と思いを添い遂げられたのだろうか。

    個々人が自分の願いのために生きて、選択し、
    選び取った結末は人の心に淡雪のように残る。

  • 時代小説って言うよりも恋愛小説でした。
    ちょっと物足りない感じがしました。

  • 糸さん素敵っ

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著者プロフィール

1976年神奈川県生まれ。2006年『花宵道中』で女による女のためのR-18文学賞の大賞と読者賞をW受賞しデビュー。『白蝶花』『雨の塔』『セレモニー黒真珠』『野良女』『校閲ガール』シリーズ等著書多数。

「2023年 『百合小説コレクション wiz』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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