ブラック・ジャック・キッド

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 183
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103059714

感想・レビュー・書評

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  • 少年はブラック・ジャックになりたかった。
    みたいに、でなくそのものになりたかったのだ。
    服装も髪型もメス投げもそして黒いマントも。。

    ブラック・ジャックはあまりにも有名な漫画だ。

    少年の日々は面白いばかりではない
    痛かったり、辛かったり、親と別れたりする。
    やがて少年は少年でなくなる時がやってくる。
    いろんな人や漫画や小説と出会う。

    少年のおもしろ切ない感じがとてもよく現されていた。

    眼鏡をとると美少女の泉ちゃんが
    「君はブラック・ジャックにはなれないよ。
    手塚治虫はブラック・ジャックになれるけどね。
    ならないとブラック・ジャックを描けない」というのは
    なるほどぉである。

    単行本の装幀がブラックジャック走りでかわいい。

  • 理屈抜きで構わないから、
    夢中になれることや「憧れ」を持っていること。
    それって人を成長させるって思う。
    突っ込みどころも多いけど、楽しいお話しでした。

  • 思い込みが激しいのもトラブルの元だね。

  • 手塚治虫の「ブラックジャック」を愛読する小学生。姿形もブラックジャックになり切る主人公が経験する試練を綴る。
    子供特有の思い込みと純情さ。時に吹き出すような表現もあって楽しめた。

  • あまり馴染めなかった。

  • 普通に読みました。部分的にファンタジーなので、そこはマイナスでした。

  • 〈内容〉手塚治虫の名作『ブラック・ジャック』をこよなく愛する小学生の和也。「患者」を探して団地を駆け回る毎日にも、否応なく現実ってやつが影を落とす。両親の離別、転校、いじめ…。そんな和也に、少女マンガに夢中の宮内君と、眼鏡を外すと超綺麗な泉さんという親友ができて…。恐るべき新人が描く、ほろりと切ない青春小説の傑作!

  • 少しあれ?と思う場面もありますが、ブラックジャックになりたい少年が黒いコートを着てみたり髪を染めたりする所は微笑ましいです。手塚治虫原作の漫画を知っていた方が分かりやすいかも…?

  • ブラックジャックフリークで服装は黒ずくめ、オペの真似事をするアッチョンの小学校時代の話。楽しいことばかりじゃないのに、心に響いた。小学生の時、私もこんなことを考えてたのかなぁ。
    環境によって人はものすごく影響される。校風、担任の教師、クラスメイト、家庭……ヒロインその2・泉さんがカッコいい。

  • 手塚治虫の名作『ブラック・ジャック』を愛する小学生和也
    彼はブラックジャックになるべく全身黒尽くめの格好、そして髪にシャギーを入れて
    片目を覆い隠す。どんどんブラックジャックに傾倒していく和也にそこまでやるか・・・と
    少々ひいてしまったり男子と女子の対立の中、女子の一人とありえないような
    勝負をしていたり・・・
    前半部分はちょっと、どうよ、これ。。。と話の展開がいまひとつ
    ファンタジーということで途中で登場する謎の女の子メグミにたいしても
    さほど魅力的でもなく(^▽^;)
    イマイチ感が漂っていたのだが、中盤、両親が離婚をしてしまったことで
    引っ越す事になった新しい小学校でのイジメの経験
    大人の事情で過ごさなければならない小学生にはなかなか辛い毎日
    夏休みになってようやく出来た友達は少女マンガ大好きの宮内君
    彼から『ガラスの仮面』『エースを狙え』『ポーの一族』『ベルばら』
    等をおしえてもらった和也は最初こそ馬鹿にしていたおにいつの間にやら
    すっかり夢中。
    図書館で段々と仲良くなっていく3人
    ちょっとした初恋、男の子同士の友情なんかが絡んでくるあたりから
    面白くなってきた。少女漫画好きの宮内君も眼鏡を取るととても綺麗な
    泉さんもキャラがしっかりしていてこの3人の関係がいい。
    前半部分をもう少しカットしてもこの後半部分を盛り上げていって
    ほしかったかなぁ~。
    一番すきなのは宮内君と和也が少女漫画について語り合うところ
    『ガラスの仮面』も『エースを狙え』も『ベルばら』も語れます、私も!!
    ブラックジャックの漫画が好きな人にはかなりツボにはまる小説だろう
    きっと、この作者もブラックジャックが大好きな人なんだろうな。

著者プロフィール

1969年東京都生まれ。立教大卒業。2007年「みなさん、さようなら」でパピルス新人賞、「ブラック・ジャック・キッド」で日本ファンタジーノベル大賞優秀賞、「すべての若き野郎ども」でドラマ原作大賞特別賞の新人賞三冠を達成。他著に『空とセイとぼくと』『オープン・サセミ』『ハロワ!』『中学んとき』『青少年のための小説入門』などがある。

「2022年 『明日はきっと お仕事小説アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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