両性具有の美

著者 : 白洲正子

• 新潮社 (1997年3月1日発売)

感想・レビュー・書評

[ほんのむし100さんの感想 · 2022年11月7日]

白洲正子と装丁の
ダブルポイントで買い
知識不足で「？？？」と
なってしまう所が多々
私には少し難しかった
ジェンダーに関して
今より昔の方が
深淵なる世界が
広がっていたのだなぁと
思った

円頓寺商店街本のさんぽみち内
古本いるふにて購入

[青柳さんの感想 · 2013年6月13日]

収録表題と主な話題

・オルランドー
『オルランドー（Orlando）』ヴァージニア・ウルフ（Virginia Woolf)
『セラフィタ』バルザック（Honoré de Balzac）

・菊花の契り
日本武尊/熊襲（クマソ）/隼人/兵児二才

：賤（しず）のをだまき
『ヰタ・セクスアリス』森鴎外
『よかちごの死』三島章道

・新羅花郎
『新羅花郎の研究』三品彰英
隼人/俳人（わざひと）/吠狗（ほゆるいぬ）
大伴家持/藤原朝臣久須磨
在原業平/惟喬(これたか)親王　『伊勢物語』

・女にて見ばや
『源氏物語』紫式部
『白書（Le Livre Blanc）』ジャン・コクトー（Jean Cocteau）
『泥棒日記（Journal du voleur）』ジャン・ジュネ（Jean Genet）

・稚児之草子
『稚児之草子』
『西行物語』
『源平盛衰記』

・稚児のものがたり
折口信夫/増鏡-藤原家平
『稚児観音縁起』

天狗と稚児
『天狗草紙絵巻』延暦寺巻/園城寺巻/東寺巻/三井寺巻
http://urx.nu/4gXE

・夢現つの境
白洲正子自身の闘病

・浄の男道
南方 熊楠（みなかた くまぐす）

・粘菌について
南方熊楠
『明恵　夢を生きる』河合隼雄

・中世の花
『鞍馬天狗』
世阿弥

鬼夜叉という名前
世阿弥/観阿弥/忍者
『花伝書』

・児姿は幽玄の本風也
世阿弥/観阿弥
『風姿花伝』『至花道』『二曲三体人形図』世阿弥

・天女の舞
『二曲三体人形図』世阿弥　-　天女舞
映画『カストラート（原題： FARINELLI-IL CASTRATO）』
監督： ジェラール・コルビオ

・龍女成仏
『風姿花伝』世阿弥
采女/道成寺/龍宮・龍の宝珠

[瑠璃花＠紫苑さんの感想 · 2011年11月13日]

同性愛に絡めた記事が多く扱われているので、昨今のBLと混同されがちですが…そうではなくて。

愛の対象が異性に限定されたのは、明治の近代西欧思想が流入してきた時期からで、それまでは衆道も異性への愛情も、わりあい同じに扱われてきた日本。

過激な性表現を楽しんできたというよりは、同性における身分の差を超えた純愛の説話や物語に感動してきた背景があることが分かります。

作者ならではのお能にまつわる話なども収録されていて大変面白かったです。淡々と語られる、その雰囲気は、しんと静かで清廉でした。

[Tsunさんの感想 · 2011年1月30日]

日本の歴史は、おっさんが年頃の美少年に翻弄される歴史だったのか(笑)

[アルラウネさんの感想 · 2010年8月14日]

腐のフィルターを外しても、薩摩隼人の話、熊楠の話、お能の話など、どれも大変興味深く、面白かった。
それにしても、ヤマトタケルの昔から男色が存在していたとは、我が国の男色文化の奥深さには驚くばかり……

[よいよいさんの感想 · 2008年5月18日]

参考書。

[飛空 ばやさんの感想 · 2006年11月18日]

年頃の男の子はいいという感じで；

著者プロフィール

1910（明治43）年、東京生れ。実家は薩摩出身の樺山伯爵家。学習院女子部初等科卒業後、渡米。ハートリッジ・スクールを卒業して帰国。翌1929年、白洲次郎と結婚。1964年『能面』で、1972年『かくれ里』で、読売文学賞を受賞。他に『お能の見方』『明恵上人』『近江山河抄』『十一面観音巡礼』『西行』『いまなぜ青山二郎なのか』『白洲正子自伝』など多数の著作がある。

「2018年 『たしなみについて』 で使われていた紹介文から引用しています。」