そうか、もう君はいないのか

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103108177

感想・レビュー・書評

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  • これだけ夫婦で愛し合うことができたら、それだけで人生は幸せなのかも。

  • 「五十億の中で ただ一人「おい」と呼べるおまえ」
    作家城山三郎の、最愛の妻との思い出、別れ。
    著者の、亡き奥様への思いがストレートに伝わってきます。これはぜひ、色々な方に呼んで欲しいです。
    人は愛する人を失ったとき、どうやって生きていくのか。とても胸に染みる作品です。

  • たなぞうの仲間の感想を読んで、自分とカミさんの「その日」を想像すると怖くて読むまいと思っていたが、「日本人への遺言」最後の本になった「指揮官たちの特攻」を読み進むとやっぱりこの本を読まねばならぬ気持ちになった。

    「指揮官たちの特攻」で最初と最後の特攻隊員を書くうちに特攻隊員は花びらのように淡くはかないものにせよ幸福な時間を持って死んでいった。
    が残されたほうはただただ、ひたすら長い、せつない時間を生きなければいけない。
     最初の構想と違い二人の隊員のことに書き換えたのは奥さんが亡くなられたかららしい。

    ボクは弱い男だから一人では生きていく自信がない、 また身体の弱いカミさんを残しても自分ひとり先に逝くのもツライ。
    でもいずれ誰でも避けることが出来ないのだから
    お互いの人生を大事にし笑いながら、助け合いながら仲良くやっていこうと思う。

  • 城山三郎氏の小説は読んだことがないけれど、名前だけは知っている、著名な威厳ある気むずかしい大作家なのかと思ったら、奥様への愛に溢れた優しい人柄がしのばれる文章だった。
    まさに、神さまが引き合わせたかけがえのない二人の関係。こんな夫婦になりたいなぁ。
    奥様を思う詩が泣けた…天国で今頃は仲良く過ごされているんだろうな

  • まず、タイトルを見たときに衝撃を受けた。
    普段、小説はハードカバーを買わないが、思わず衝動買いして
    しまった。

    しかし、内容もタイトル負けしていないので、ぜひ読んでほしい。

  • 泣ける。

    前にテレビで紹介されていて、ずっと読みたかったもの。

    城山三郎が、亡き妻容子について書いた作品。
    最後に次女の解説があり、更に泣かせる。
    それを読んで裏表紙の記号の意味がわかった。

  • 著者の亡くなられた奥さんの回想記。いつまで経っても我もこんなんでありたいとちょっと溜め息。

  • 朝日新聞2011/07/11夕刊の「コトバの記憶」で紹介されていた本。
    まだ読んでいないが、
    「五十億の中で ただ一人『おい』と呼べるおまえ」と。
    もう、それだけで泣けてくる。

    夫婦のやり取り、そして最後の娘さんのあとがきが良かった。
    私たちはどんな夫婦でいられるのだろうか。
    夫婦のあり方を考えてしまう。

  • 号泣しました。

  • 城山作品は今まで何冊か読んできたが、本作品は妻を軸として著者自身の半生を描いた回想記である。著者は非常な愛妻家、まさに溺愛である。それもそのはず、妻が、気立てが良い、夫を信頼する、不平不満を口にせず前向き、という理想的な良妻賢母を絵に描いたような人なのだ。城山氏が名作を世に出し得たのも、この良妻賢母の支えがあってのことだろう。
    題名は、そんな愛する妻に先立たれた後に、ふと気付いて呟いた言葉。非常に重みがある。つくづく、作品タイトルにセンスがあると感じる。
    本作品は夫婦関係について考え直すには良書である。薄いのでさらっと読める。私も、この夫婦を理想としていきたいものだ。

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著者プロフィール

1927年、名古屋市生まれ。海軍特別幹部練習生として終戦を迎える。57年『輸出』で文學界新人賞、59年『総会屋錦城』で直木賞を受賞。日本における経済小説の先駆者といわれる。『落日燃ゆ』『官僚たちの夏』『小説日本銀行』など著書多数。2007年永眠。

「2021年 『辛酸 田中正造と足尾鉱毒事件 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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