たそがれ清兵衛

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103296119

感想・レビュー・書評

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  • 剣以外に特徴のある剣豪が、剣で問題を解決していく、短編。
    とりあえず、一話に一人は斬られる…。そのストーリー展開に慣れるまで、数話かかりました。
    江戸時代って、そういうものなんでしょう。
    慣れてくると、興味深く読めました。
    私が好きなのは、
    ど忘れ万六。定年後のおじさんが頑張る話。
    だんまり弥助。普段無口な男が理路整然と話して、周りを黙らせる、というのは、なんかカッコいい。

  • 短編集。最後のエピソードが好き。

  • 始めて藤沢周平さんの作品を読みました。
    どれも勧善懲悪で読んでいて気持ちが良いものでした。
    特にそれぞれの短編ごとの作品名が好きです。音の響きが良いです。「たそがれ清兵衛」や「ごますり甚内」、「日和見与次郎」など、このように呼ばれている主人公たちが物語の中でどのように活躍するのか、読む前からわくわくしました。個人的に「うらなり与右衛門」と「ど忘れ万六」の終わり方がくすりと笑えて好きです。

  • 図書館の片隅におかれてあった本。
    確か映画にもなったよなあと思いながら手にとった。

    藤沢周平さんは昔読んでいたが、最近読んでいない。
    なんだか懐かしいような気もして、さっそく読んでみた。

    たそがれ清兵衛
    うらなり与右衛門
    ごますり甚内
    ど忘れ万六
    だんまり弥助
    かが泣き半平
    日和見与次郎
    祝い人助八
    以上、8人の侍のお話だった。

    それぞれくせがあり、何のとりえもない侍たちを
    生き生きと描いている作品に引き込まれるように読んだ。
    自分流に武士道を謳歌して生きている侍たちに
    「堂々たる人生」という言葉をかけたくなる。
    さすがは、藤沢さんだと、想った。

    個人的にはやはり表題の
    「たそがれ清兵衛」が印象深い。

  • 一見、風采の上がらない貧乏武士や嫁に冷遇される隠居。
    しかしその剣の冴えたるや…
    剣技をひけらかすことなく、淡々と剣を振るう姿がまた粋である。

  • 2010年度【請求記号】913.6||F【資料ID】10205230【配架場所】工大君に薦める

  •  表題作は以前映画にもなった、有名な短編集。
     それぞれに腕に覚えはあるものの、剣豪などではなく、ひとかどの剣客と一目置かれているわけでもなく、小藩の下級武士として平凡な日々を送る主人公たち。すでに若くもなく、生活に追われ、修行からも遠ざかっていたはずの彼らが、それぞれよんどころない事情により、心ならずも再び剣を握る。
     刃一閃。そしてまた日常にかえっていく男たち。彼らがヒーローであり続けないことが、何より心に残る。

  • 登場人物ひとり一人が、なんとも味のある短編集。

    普通の人の生を一コマ覗かせてもらう。
    そんな感じがしました。

  • 小諸、上田、山形などを舞台とした作品です。

  • 映画に感動したので原作が読みたくなりました。その様な人他にもいると思うのですが、”あり?”と思いませんでしたか?表題作は映画と比べて随分とあっけ ないのです。他の短編のエピソードも併せて映画化している様ですが、あの感動作にまとめ上げた脚本・監督はすごいな、と思ってしまいました。

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著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

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