神道と日本人 魂とこころの源を探して

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103310419

感想・レビュー・書評

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  • 3.11以降改めて見直される、この国に古来から根付いてきた霊性について丁寧に触れてみたいと思わされた一冊でした。
    神道は、日本人の魂の原点です。
    著者は神道の立場から、ところどころで、民主党政権を批判している。
    本来の「禊ぎ」とは、あくまで、「聖」と「俗」を厳しく峻別し、海や川などの水に浸かり、心身ともに浄化する「身削ぎ」を行うのが基本なのである。日本の領土にも「けじめ」をつけるべきなのである。

  • 今年最初に読んだ本は神道について書かれたもの。

    日本人のルーツは瑞穂の国の神々にまで遡るとは・・・。

    日本が世界に誇る一番のものは神道に基づく日本人の生き方そのものなのかもしれない。

  •  「神様仏様!!お願い~!」困った時の神頼みのよくある呪文。この呪文の神様が神道、仏様が仏教なのは恐らく多くの日本人がご存知でしょう。あとは初詣で神社でオミクジをひいてホクホク。観光地にいけば、由緒ある神社や寺を見ては「へぇ~、」っとしたり顔で説明を読んで感心する。地元の身近にある神社や寺はもう空気みたいなもの。日常の風景に溶け込んで意識することが殆どない。

     この位しか前知識がない人間が読んだ感想というか書評なので、あまり深い部分は表現しきれません(分かっているのか否かも不明瞭な読後感も混じっていたので)。まあ少し理解したと思える部分を若干表現すれば、神道は実践の道(宗教と表現するべきか道と表現すべきかも悩みますが、あえて道)である。故に明文化できるのものばかりではない。分かっていることはあるが、言語化して伝えるには限度がある。等となるであろうか。これとても1%未満しか表現し得ていない説明である。

     あとがきで著者の心情も吐露されていますが、著者自身が「物語として語れる部分の抽出と限界」を感じ、また表現しきれない多くが残っていることも示唆されています。

     本書の特徴を挙げると「とは、~である」のような明晰さはありません。主題の神道に関しても読む前よりはイメージが若干豊富になった気がする、程度が正直なところである。

     本書は神道について多くの宮司さんからの話を引用し、経験や知見を紹介することで、また日本人と神道との歴史的伝統的な物語や事実、出来事を紹介・引用・記述することで、決めつけ表現は巧妙に回避しつつも時折著者の見解も慎重に差し挟む要領で、「神道と日本人」について読者に少しでも歪みなく伝わるものがあればいい、くらいの姿勢が感じ取れます。

     神道に関し詳細は列記しませんが、読んで改めて知った事もあれば、昔から知っていたが実は知っているということに気づいていなかった、という部分もあることに気づかされます。やはり本書を読んだあとまた改めて神社に行く機会があれば何か新しい発見があるかも?という期待は得られます。「もっとも古くてもっとも新しい」という表現は言い得て妙です。

     やはり「実践」。神道の理解は、百万言を駆使した説明を読んでも恐らく無理。あとは日本人の古来からの「常識」が鍵。これだけは言い切って良さそう(実践と常識)と素人判断で結論しておきます。


    追伸  (神道と日本人p73から引用。意外と正式な手順って知らなかったりするので、ちょと見っけものでした)(正式な手順を知らないまでも、これだけはあり得ない事くらいは分かるけどね http://twitpic.com/7tm0wx )
      
     「神社に参拝すると、まず手水舎にゆき、手を清めて口を濯ぐ。その正式な作法は、右手に杓を持って左手を清め、次に左手へ杓を持ちかえ右手を清める。そして再び右手に持ちかえて、左手の掌で受けた水で口を濯ぐ。最後に杓を洗い清め、次の人が使いやすいように杓を元に戻す。」 

著者プロフィール

1960(昭和35)年、熊本県生まれ。金融業界誌社員、出版社契約記者から作家・ジャーナリスト。一般社団法人日本らしさ・地域らしさ研究所を主宰して、企業や学校関係者に対する講演や研修講師も行っている。著書に『神道と日本人』(新潮社)、『GHQの日本洗脳』(光文社)、『日本をダメにするリベラルの正体』(ビジネス社)、『勝つための情報学』(扶桑社)ほか多数。

「2019年 『財務省人事が日本を決める』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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