のと

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 119
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103336815

作品紹介・あらすじ

3年ぶり、待望の最新写真集。日常の一瞬の輝きにカメラを向け、シャッターが押された瞬間、被写体の誰をも「主役」にしてしまう――。家族をはじめ、子どもや中学生、若者たちや大人たち。そんな瞬間の輝きが連鎖していく本作は、世界に潜む“ドラマ”を私たちに見せてくれるでしょう。生まれ育った故郷・能登を撮った最新写真集。

感想・レビュー・書評

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  • 「うめめ」も面白かったけど、これもなかなか。別にどうってことのない写真なんだけど、なんか笑える。近所の子ども、小学生、中学生、高校生、おばさんおじさん、じじばばたち、いいね。そうそう白犬も結構参加していて、いい味出してんだ。こんなの俺でも撮れるぞと思うんだけど、目の付け所が違うんだろう。「のと」は作者の出身地。

  • 梅佳代の写真集。「のと」というからには能登の人たちを撮ったのだろうか。
    川島小鳥の「未来ちゃん」と比較してみたくて本書を手に取った。スナップショット的な写真を撮るという点で2人ともちょっと似ている。

    本書は(たぶん)能登の人たち、特に子どもたちが被写体。プラス、おじいちゃん、おばあちゃん、そして犬。

    本書を通して見て、どうしてこうも相手の心を開かせることができるんだろうとまず驚いた。被写体との(心理的)距離がめちゃくちゃ近い。変顔のサービスもハンパない。ある子は白目をむいてさえいる。

    被写体と面と向かってる時もすごいのだが、もうひとつ、この梅佳代さんの(被写体が油断しているときの)着眼点が最高なのだ。

    例えば思わず噴き出したのは、おじいちゃんの顔と食パンが並んでいる一枚、おばあちゃんがワサビのチューブを持って顔を隠している一枚、ビール瓶を持って歩いてる2歳くらいの男の子の一枚。

    けっこうお年寄りっぽい白い犬に向けられた眼差しもいい。こちらにお尻を向けて間抜けな姿勢で水を飲む犬。寝転がるおばあちゃんの横で目をむいて腹を見せる犬。木の陰に隠れる犬。リードが絡まり合って身動きがとれなくなってる犬たち。
    こういう間の抜けた瞬間が、梅佳代さんはきっと好きなのだろうな。

    こんな、本書のいろんなページから笑い声が聞こえてきそうな写真集なのだが、終わりの数枚には、雪の日、あるいは秋の日に、ふと心が静まり返ったような子どもたちの笑みもとらえられている。これにはまんまと、ジーンとさせられた。

  • うめかよの写真面白い
    白い犬〜〜!

  • 犬だね。犬

  • 犬!

  • いわゆる、ポートレートが多いなと思いながらページをめくると、だんだん昔の集合写真のような、なつかしいようでいて、不思議な、写真がでてくる。
    〈学校での生徒たちの絡み方は、いろいろ関係性を想像させる〉
    そしてところどころででてくる、犬!!がかわいいかわいいと見入っていると、最後の最後でどんでん返しが!!ああ、そういうことか!
    どっちがどっちなのか、また最初から見直してしまう。
    これは飼い主じゃないとわからないレベルだ~。

  • さすがうめかよ!おもしろすぎる☆

  • 今回の主役は犬だ!間違いない!まぬけショットばかりで同情するぞ犬。 じいちゃん健在、大黒くん眼鏡似合ってる。

  • うめかよさんが撮る写真のような文章を書きたいと切に思います。
    子どもから老人まで、人の間抜けさを、なんとあたたかくとらえていることか。
    犬もです。犬の写真がいいです。生きてるってそれだけで、笑えて、うれしいことなんだなって思います。

  • やっぱいーなー!うめかよ!

    笑ってしまうし
    ひさびさのじいちゃんさまには泣ける

    すき!

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著者プロフィール

1981年石川県生まれ。〈男子〉、〈女子中学生〉で、キヤノン写真新世紀連続受賞。2006年に初写真集『うめめ』を刊行、翌年第32回木村伊兵衛写真賞を受賞。以降主な著書に、『男子』『じいちゃんさま』『ウメップ』、『のと』、共著『うめ版 新明解国語辞典×梅佳代』など。近作に『白い犬』。2013年には東京オペラシティアートギャラリーにて個展「梅佳代展 UMEKAYO」を開催。日常に潜む様々な光景を独自の観察眼で捉えた作品が高く評価され、国内外の媒体や展覧会で作品を発表している。

「2017年 『ナスカイ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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