ペルソナの鎖

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 38
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103346715

作品紹介・あらすじ

少女の死。溢れ出す悪意。殺戮に淫する神――「仮面」を被った人間は、ここまで残酷になれるのか? 捜査一課のエースが、取調室で出会った男は、かつて自分がいじめた同級生だった。同僚との確執、世間からの軽蔑。そして家族も――奈落の底に転がり落ちた刑事が這いあがる唯一の方法は、連鎖する猟奇事件の解決だけなのか? 冒頭からエンジン全開、圧巻のリーダビリティ。警察小説界に誕生した、新たなダークヒーローを見よ!

感想・レビュー・書評

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  • 冒頭、あまりの残酷さに、私にはこれは読めない。と読むのを止めて、その辺に放置しておいた。
    手元に読む本がなくなって、どうしようかなぁと冒頭の残酷な所を飛ばして読み始めたら…すごい面白い。

    残酷な描写もそこここにあったけど、氷室や柚木、田神の動きは、八方塞がりのような緊張感が生々しくて一気に読んでしまった。犯人も怪しい人が何人も出てきて、真相も何段階も下されてきて、最後まで気が抜けなかった。
    氷室の家族は再生できるだろうか。

    こんな感じの事件が韓国でもあったけど、きっと日本でもないとは言えないだろうな。
    怖い怖い。

  • 2016_04_12-0037

  • 勢いがあってぐいぐい読んだ。
    真犯人はこの人だろうなぁ、と早い段階から目星がついてしまったのが残念。

  • 氷室諒が熱血警察官としてテレビに取り上げられるが、中学時代にいじめた同級生を取調室で暴行した容疑で自宅謹慎に処せられる.その取り調べに呼んだ元の仲間の田神警部の支援を得て、それなりの動きが可能になる.柚木と一緒の捜査も動いている.子供のタレント青木彩香が失踪する事件がきっかけで、弁護士や元暴走族など、入り組んだ関係が判明するが、次第に謎が溶けてくる.
    最終的には意外な事実が判明するが、気持ち良いストーリー展開で楽しめた.

  •  警視庁捜査一課のエース・氷室はゴールデンタイムのドキュメンタリー番組で熱血刑事と紹介されたこともあるほど捜査員としての能力も高く、ルックスも良い刑事で、妻と息子と暮らしている。しかし氷室は車の中に子供用のワンピースを積んでいたことで職務質問をかけられ、警察署に連行された土谷という男から「氷室になら話すからここへ呼べ」と突然呼び出される。面識もなく、なぜ呼び出されたのかわからないまま上司に言われ取調室へ入ると、土谷は氷室以外を人払いをした後に自分自身の前歯を折り、血をまき叫んだ。はめられたとわかってから氷室は思い出す。土谷は中学時代の同級生であり、かつて自分がいじめていた相手なのだと。

     ぐいぐい読み進んだ。地獄へ突き落とされ、忘れていた過去の罪に向き合わされる主人公。そしてそんな主人公にショックを受ける妻と息子。未解決事件も絡み合い、プロローグの主語が誰なのか、最後の方まで二転三転する。しかし自分の息子がからんでいるからといって、あまりにもな早とちりと、何よりも先に手が出てしまう主人公の行動はとても残念。また、子供の前での残虐な出来事はいくら小説といえど「うーん」と思ってしまうなぁ。物語自体はおもしろかった。

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著者プロフィール

作家

「2016年 『猫のいる喫茶店の名言探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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