愛しのシャロン

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 76
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103351948

作品紹介・あらすじ

あの悪夢がよみがえる。悪意がまた忍び寄る。不幸な者をさらに不幸に追いやるために。男装クラブに勤める百合には堪え難い記憶がある。十三年前の夏、小学生だった百合は男に攫われ、五年間も監禁されたのだ。その犯人の仮釈放の報と同時に、百合の身辺で奇怪な出来事が続く。無言電話、姿なき足音、首を切られたテディベア、次々に失踪するルームメイト。衝撃の結末が待ち受ける戦慄の長編サイコ・ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 「やはり…」という結末です。
    モヤモヤモヤ…

  • 13年前の夏、小学生だった百合は男にさらわれ、五年間も監禁された。その犯人が仮釈放されることになり、百合の周囲では奇怪な出来事が続きだす。誰を信じれば良いのか、読みながら誰もかれも怪しく思えてきて怖い。

  • あまり気持ちのよいストーリーではなかったが、ほぼ一気読みした。
    新潮文庫版とは題名が異なる。

  • 新川の考えが全然分からなかった。そこをもっと書いて欲しかった。

  • 男装ホストクラブに勤める吉井百合は芦川真優と館林累とアパートで共同生活をしている.百合は小四で拉致されて長期間監禁された経験がある.クラブの客で田辺と付き合い出した百合に荷物が届いたの物語のきっかけとなる.百合を拉致した谷藤力が近く保釈されるとの情報を、春日紀里管理官から得たことも百合の不安材料となる.田辺が実は新川良二警部補であることが判明し、クラブでの管理売春の捜査をしていると聞かされた百合は、新川を頼りにし始めるが、事件が顕在化してくる.真優が失踪し、首が小学校のプールで発見され、百合の客だった蓑井が駅のホームから落ちて亡くなる.春日の調査で新川が秘密を持っていることが判明し、事件は急展開する.第6章 "残虐"で一気に事件は解決するが、若い女性が簡単に事件に巻き込まれる様子が克明に描写されていることに筆者の力量を感じた.

  • 途中までは面白いミステリーだと思ったのに、最後はいろいろとご都合主義だった。惜しいなぁ。

    犯人は予想通りだけど、犯行の理由がなんとも…。

  • 小学生の頃に誘拐・監禁された過去を持つ百合。いまだそのトラウマに苦しむ彼女に迫る、不審な影。仮釈放されたかつての犯人が接近しているというのか。そしてさらに起こる陰惨な事件。じわじわとした恐怖が迫るサイコミステリです。
    少しずつ今までの日常がほころびていく様子が怖いったら。そして百合に向けられた悪意のとんでもない恐ろしさ。犯罪被害者であることがさらにこういうおかしな輩を引き付けてしまう、というのはやりきれません。今回登場するのは「ビザール」だけれど。これも「クリーピー」と同じ意味だったのですね……。
    いったいどうなってしまうのか、はらはらどきどきの展開ですが。ラストで百合が谷藤に向けた思いの一端になんだかほっとさせられました。たぶん、許すべきではないと思うのだけれど。そう考えることで百合が救われるなら、それも良いのだと思えます。彼女の優しさと強さが清々しい気分でした。

  • 女性ホストとして働く主人公百合は少女時代、変質者に監禁された過去を持つ。その犯人が仮釈放された頃から身辺に奇妙な出来事や残虐な事件が起こり始める。果たして真犯人は…。不遇な人生を送り不幸な事件に巻き込まれた主人公だが最後に真優のやさしさにふれたことが救い。

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著者プロフィール

現在、関西学院大学理学部准教授・宗教主事。2010 年より日本聖公会京都教区ウイリアムス神学館非常勤講師。
著書『新約聖書解釈の手引き』(共著、日本キリスト教団出版局、2016 年)、『新約聖書の奇跡物語』(共著、リトン、2022 年)訳書E. ギューティング『新約聖書の「本文」とは何か』(新教出版社、2012 年)、R.カイザー『ヨハネ福音書入門―その象徴と孤高の思想』(教文館、2018 年)など。

「2023年 『今さら聞けない⁉︎キリスト教 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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